あなたが乾燥肌に悩む原因はコレ!原因と肌タイプ別を知ってスキンケアを見直そう!
乾燥肌といってもその原因はさまざま。加齢や紫外線はもちろん、20代の頃のさっぱりスキンケアを続けていることが原因になることも。乾燥肌のタイプを知ってスキンケアを見直してみませんか?また、「潤い肌」に必要な栄養素や食材を日々の食事で補うことで乾燥肌の改善も。
4つの原因
【1】加齢による肌の代謝低下
肌は年齢と共に変化するもの。特に30代以降は、肌の代謝が低下して乾燥が進む傾向に。
目の周りや法令線の小ジワが気になったり、肌の色ムラやくすみが増えたように感じる人が増えてきます。
そこで、代謝の落ちた肌に“ジャブ”を入れるような攻めのケアを取り入れると、肌が再び活性化します。
【2】固く乾いた角質
皮膚科医
高瀬聡子先生
大学病院の皮膚科でアトピー外来、レーザー外来などを担当後、美容皮膚科「ウォブクリニック 中目黒」の総院長に。ドクターズコスメ「アンプルール」の開発も行う。
関連記事をcheck ▶︎
肌の表層に“干物”のように固く乾いた肌がこびりついていると、見た目や手触りが悪くなるだけでなく、ケアをしてもコスメの浸透を妨げてしまうので、ますます乾燥を加速させてしまうのです。
角質がたまった肌も、乾燥した肌も、表面のゴワゴワとした角層を一掃するケアを行うべき。スクラブや酵素入り洗顔料など、角質オフ効果のあるコスメを使いましょう。
【3】スキンケアを何もしていない(保湿不足)
美容皮膚科医
山屋 雅美先生
埼玉医科大学卒業後、東邦大学医療センター大橋病院にて従事。三井記念病院、都内美容皮膚科を経て、2011年美容皮膚科タカミクリニックに勤務開始。シミ、しわ、たるみなと゛のアンチエイシ゛ンク゛治療のほか、ニキビや肌荒れなどの皮膚疾患にも精通し、肌質改善治療まて゛一貫して行っている。
究極の肌デトックスとも囁かれる“肌断食”。
“肌断食すると美肌になれるの?” “化粧水をつけなくても、肌本来の力で潤うんでしょ?”といった、肌断食に関する疑問が多く寄せられました。
「美容法として取り上げられているせいか、私たちタカミクリニックでも肌断食をしているという患者さんがいらっしゃいます。が…、逆に肌荒れを引き起こしている方も多いんです。“肌断食=スキンケアは何もしない”ということは推奨しません」(山屋先生・以下「」内同)
“
美肌は寝て待て”はなし!“保湿”と“日焼け止め”こそがカギ
「肌断食は、肌の皮脂の分泌やターンオーバーといった、肌本来の働きを回復させることを目的としているようです。」しかし、そこは注意が必要です。
「何もしなくて美肌になれるわけがない…」
と、思わず力が入る山屋先生。
「肌断食したせいで、かえって肌が乾燥してしまい、通常よりも余計に皮脂を分泌させたり、角層の水分量が減ることでお肌が硬く、ごわついてきたりします。また、夏は特に、日焼け止めを塗らないことで強い紫外線を浴びてしまい、シミ、しわ、たるみの原因ともなってしまいますよ。
みなさんが思っている以上に、保湿をしたり、肌に合った基礎化粧品で外側からケアをしてあげるというのは大事なこと。十分に保湿をして、日焼け止めを塗るのを忘れないで。肌断食よりも、よっぽどアンチエイジングにも効果的ですよ」
洗顔はキュッとするまで洗わないと気がすまない、ベタつくからしっとり系のコスメは苦手、と感じるのがこのタイプ。
さっぱりケアが好きだから、保湿は化粧水だけで完了、ということも。
「若いうちはそれでも問題なく過ごせていたかもしれません。けれど肌の代謝が落ちる30代以降、そのままだと乾燥や老化が進んでしまいます」(慶田先生)
【4】紫外線
「紫外線を浴びると肌がダメージを受け、保水力が弱まって乾燥しやすくなります。保湿成分を配合した美容液や乳液、クリームでバリア機能を強化しましょう」(慶田先生)
4つの乾燥タイプ別「ケア方法」
【Type.1】ゆらぎがち乾燥肌
美容エディター
大塚真里さん
『美的』や『Oggi』をはじめ、数々のメディアで活躍中。著書に『キッチンには3本のオイルがあればいい』(文藝春秋)があり。また執筆担当の本も『毛穴道』(講談社)ほか多数。
カサカサ・ピリピリするなど肌がやや敏感に傾き気味
シンプルな成分のものや油分を中心に、穏やかに保湿を!
「ゆらいでいるときは肌のバリア機能が落ちている状態なので、ケアは極力シンプルに。肌に刺激を与えにくい油分で表面を覆うように保湿しましょう。洗顔料や化粧水は、なるべく肌に刺激を与えず潤いを守れるものをチョイス。化粧水は省いてもOKです。乳液やクリームはたっぷりと塗り、角層のバリア機能を補って」(大塚さん)
おすすめアイテム
エリクシール シュペリエル モイストイン クレンズ
- 摩擦なく洗えるなめらか洗顔料。
- 泡立てず顔になじませる。
「潤いを肌に極力とどめながら、軽いメイクも落とせる洗浄力をかなえた洗顔料。ゆらぎがちな肌にとって、顔を洗う回数を減らせるのは魅力的です」(大塚さん)
価格 | 容量 |
---|---|
¥1,800(編集部調べ) | 140ml |
ラ ロッシュ ポゼ トレリアン 薬用モイスチャーローション [医薬部外品]
- 敏感気味なときも安心なシンプル保湿化粧水。
- 日本人の敏感肌のために開発された人気化粧水がリニューアル。
- 低刺激設計の潤いが角層まで浸透し透明感UP。
価格 | 容量 |
---|---|
¥4,000 | 200ml |
花王キュレル 潤浸保湿フェイスクリーム[医薬部外品]
- 肌に優しく高機能刺激少なめクリーム。
- しっとり潤うのに軽いつけ心地。
「セラミドという、ゆらぎ肌に欠かせない細胞間脂質の働きを補ってくれる成分が配合されて
います」(大塚さん)
価格 | 容量 |
---|---|
¥2,300(編集部調べ) | 40g |
【Type.2】インナードライ肌
表面はテカッと脂っぽいのに、実は水分不足
皮脂をしっかり落とし、コントロールしながら水分補給を!
「Tゾーンを中心にベタつきがちなインナードライ肌。皮脂を放置していると角層がダメージを受けて、ますます状態が悪くなります。皮脂をきちんと落としながらもカサつきを防ぐ洗顔料を使うことが、まずは大切。その後、保湿はきちんと。皮脂を抑制して肌にハリを出すビタミンC配合の化粧水をたっぷりと、がおすすめです」(大塚さん)
おすすめアイテム
(右から)
MICHIKO.LIFE クリアペースト
- 皮脂をしっかり落としてくれるさっぱりタイプ洗顔料。
- 古い角質や皮脂、毛穴汚れなどを包み込んで取り去る。
- 肌に優しい石けんベースで、上質な潤い成分も豊富に配合。
「皮脂をしっかり落とすのにパサッとしません。古い角質も落としてくれるので代謝がUP」(大塚さん)
価格 | 容量 |
---|---|
¥3,000(泡立てネットつき) | 100g |
ドクターシーラボ VC100エッセンスローションEX
- 皮脂をコントロールするビタミンC入り化粧水。
- 毛穴や皮脂悩みをはじめ、ニキビ痕や乾燥などマルチにケアするビタミンCを高濃度に配合。
- 従来のビタミンC誘導体の100倍以上もの浸透力を実現!
- 角層の奥まで届き、たるみやシワにもアプローチ。
価格 | 容量 |
---|---|
¥4,700 | 150ml |
ディオール ライフ ソルベ エマルジョン
- 油分少なめ!サラッと乳液。
- 過剰な皮脂を抑制し、皮脂バランスをケアしてテカリや毛穴を目立たなくする効果も。
「しっかり潤いを与えつつ、表面はサラサラに整えます」(大塚さん)
価格 | 容量 |
---|---|
¥8,200 | 50ml |
【Type.3】しぼみ乾燥肌
全体的に水分不足でカサついており、ハリ感も今イチ
古い角質を除去しつつ、ハリが出るアイテムをチョイス
「ハリのないしぼみ乾燥肌は、肌の水分不足やエイジングが原因。水分を湛えたふっくら肌を蘇らせるには、肌に厚みの出るような、もっちりした感触の化粧水や乳液を惜しまずつけること。また、エイジングでしぼんだ肌は代謝が悪く古い角質がたまりやすいので、酵素洗顔を取り入れてターンオーバーを高めることも意識して」(大塚さん)
おすすめアイテム
(右から)
カネボウ化粧品 スイサイ ビューティークリア パウダーウォッシュN
- 古くなった角質をオフ。しっとり酵素洗顔料。
- 毛穴の黒ずみ汚れ・角栓・ザラつきを取り去り、洗顔の度に透明感がUP。
「酵素洗顔料は、肌を乾燥させずに古い角質だけをマイルドに取り去ってくれるのでおすすめです(大塚さん)
価格 | 容量 |
---|---|
¥1,800(編集部調べ) | N 0.4g×32個 |
ディーフィット MAKANAIうるつや化粧水
- プリッとした肌になるもっちり化粧水 。
- アミノ酸を豊富に含む酒かす、はちみつなど、肌になじみやすい15種の天然保湿成分がもっちりして潤いで満ちる肌へ導く。
- 天然精油の香りで心もリフレッシュ。
価格 | 容量 |
---|---|
¥4,000 | 150ml |
ランコム クラリフィック プランプ ミルキークリーム n
- みずみずしくてミルキーなハリUPクリーム。
- 酵素に着目した「クラリフィック」シリーズから、肌のハリ感と透明感を引き出すクリームが登場。
- ムースのようになめらかな質感で肌を包み込む。
価格 | 容量 |
---|---|
¥12,000 | 50ml |
【Type.4】保湿不足乾燥肌
さっぱりケアが好きで、若い頃のままのお手入れを継続
- 肌がベタベタ、ぬるぬるする感触が苦手
- 洗顔は、汚れがいっさい残らないようさっぱり洗い上げるように気をつけている
- 乳液やクリームなど、油分を含んだコスメはあまり使わない
- 肌がゴワゴワと固い。もしくは毛穴が詰まる
- 目や口元に小ジワが目立つときがある
<さっぱりより、「吸いつくような潤肌」が良いと意識改革>
まずは洗顔法の見直しと、保湿アイテムの追加。具体的には、保湿に油分を含んだコスメをプラスすること。
さらには、このタイプはハードに洗顔しすぎる傾向にあるので、洗顔法の見直しや、肌に負担をかけない角質ケア方法を実践して。
弱み
肌上の潤いを「ベタついて心地悪い」と感じがちなので、美肌になるためには思いきった意識改革が必要。
強み
不適切なケアにより乾燥を招いているので、ケアを見直しさえすればすぐに美肌になれる。元々の肌は比較的強く健やか。
乾燥が続くと、古い角質が剥がれ落ちずに蓄積。そんな肌はスクラブなどで強く洗うよりも「ふやかす」のが正解。湯船で温まりながら、お湯を含ませたタオルを顔に乗せて。
【お手入れポイント1】洗顔力の見直し
力を入れすぎていないか鏡の前で確認を
力を入れても毛穴の汚れは落ちず、肌を傷めるだけ。泡を転がすときに、肌が動かない力加減をマスターして。鏡を見ながら力加減を確認して。
すっきりオフしたい日は洗顔料を切り替える
力を入れがちな人は、ザラザラしたスクラブは避けて。すっきりしたい日は、酵素洗顔料やクレイパックなど、肌をこすらず角質オフできる洗顔料を。
【お手入れポイント2】肌をほぐすケアを追加
古い角質をさっぱりオフできる拭き取り美容液
今すぐゴワつきを解消したいなら、拭き取りコスメが即効性あり。力を入れないようコットンを滑らせて。次に使う化粧水の浸透も高まる。
ヘレナ ルビンスタイン プロディジー リプラスティ プレソリューション
角質オフ成分×オイルの2層で、オフしながら柔肌育成。
価格 | 容量 |
---|---|
¥13,500 | 150ml |
潤いを与えながら柔肌を育てる軽め乳液
吸いつく潤肌へと意識改革するファーストアイテムとして、洗顔後すぐに使う乳液やクリームもおすすめ。次に化粧水を重ねるので、ベタつきを感じず油分で肌が柔らかくほぐれるのが体感できる。
【お手入れポイント3】ケアの締めは油分入りコスメで
油分嫌いさんにも使いやすいジェルクリーム。
化粧水や美容液の後、「フタ」となるアイテムをプラスして。
シャネル イドゥラ ビューティ マイクロ クリーム
油系成分をカプセルに閉じ込め、水のような感触を実現。
価格 | 容量 |
---|---|
¥10,000 | 50g |
積極美肌を目指すならレチノール入り
「レチノール(ビタミンA)には、肌の代謝を高める働きが。肌の力が底上げされるので、ゴワつき、毛穴詰まり、乾燥などあらゆる悩みを同時に解決できます」(慶田先生)
ドクターケイ ケイカクテルVプレミアムクリーム
価格 | 容量 |
---|---|
¥16,000 | 30g |
食事で摂りたい「6つの栄養素」と「食材」
【1】たんぱく質
体の中から潤いチャージするには、細胞の土台・たんぱく質をしっかりとる
たんぱく質食材は潤い成分の宝庫!
「乾燥が気になる季節、潤いを保つには肌の新陳代謝が大切です。それに欠かせないのが、皮膚や髪の主成分となるたんぱく質です」と管理栄養士の牧野直子さん。
「しかも、たんぱく質源となる食材には、肌の潤いを助けるほかの栄養素や成分も含まれています。いろいろな種類の食材から毎日しっかりとりましょう」
たんぱく質食材に含まれているのは
- コラーゲン=細胞にハリを与える。
- ヒアルロン酸=細胞内の水分を保持する。
- イソフラボン=女性ホルモン・エストロゲンと似た働きがあり、コラーゲンの生成を助ける。
- ビタミンB6=細胞の代謝を助け、肌あれを防ぐ
- ビタミンB2=脂質の代謝を助け、皮膚を健康に保つ
- ビタミンA=粘膜を保護して皮膚や髪を丈夫にする。
「コラーゲンは皮や骨に多いので、手羽先など皮つきの鶏肉や、魚の水煮缶詰がおすすめ。イソフラボンは大豆製品、ビタミンB6は青背魚やマグロに豊富。乳製品からはビタミンA・B2がとれます」
さらに野菜を少しプラスすればグンと効果がアップ。
「ビタミンCはコラーゲンの合成を促します。抗酸化ビタミン(ビタミンA・C・E)の多い野菜をとれば、より潤い成分のサポートができます」
水分と脂質の補給も忘れないで
「水分と脂質の補給も大事です。冬でも肌から水分は蒸発しますし、体内での代謝に使われるため1日に約2・5?の水分が失われています。食事とは別に、1日1.5Lはとるようにしましょう。また、脂質も水分と混ざって皮膚のクリーム代わりになる存在です。食品に含まれている脂質とは別に、最低でも1日20g(約小さじ5)の油が必要です。ローカロリーを心掛けつつ、良質な油を使った調理も潤いのためには大切ですよ」
【2】大豆イソフラボン
女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンは皮膚の水分量を保持
<大豆イソフラボンが含まれる食べ物>
大豆製品(厚揚げ、豆腐、納豆、豆乳、がんもどきなど)
【3】マグネシウム
マグネシウムは肌の弾力を保つので、たるみ毛穴の拡大を阻止。
<マグネシウムが含まれる食材>
塩昆布、桜エビ、シラス、アサリ(水煮缶含)、海藻(ワカメ、焼きノリ、ヒジキなど)
【4】ビタミンA(β-カロテン)
緑黄色野菜に多いビタミンA(β-カロテン)は皮膚の健康を保ち、乾燥肌を改善。
<ビタミンA(βカロテン)が含まれる食材>
緑黄色野菜(かぼちゃ、ニンジン、パセリ、パプリカなど)
【5】硫黄
硫黄は皮膚細胞を結びつけ、潤いのあるなめらか素肌に。
<硫黄が含まれる食材>
ツナ缶、サケ(スモークサーモンなど)、カツオ、サンマ、アジ、イワシ、鶏ささ身、エビ
【6】亜鉛
亜鉛は皮膚や粘膜を健康に保つ働きが。体内では作れないので食事で補う必要があります。
プロセスチーズ、コンビーフ、牛肉、ラム肉、カキ(缶詰のオイル漬け含)、カニ缶
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
東京女子医科大学 医学部卒業。皮膚理論から先端の美容医療まで、卓越した知識をもつ。