痛いニキビって? 白や赤…段階別の「原因とNG行為」&「治療法」
いくつになっても悩みが尽きないニキビ問題。時には、悪化し、少し触れただけで痛みが出てしまうものや、痛みが引いても赤くて硬いしこりになってしまうこともあるようです。そこで、専門医に、痛いニキビの原因や、ケア方法について教えていただきました。ニキビ患部はとてもデリケート。悪化すると跡が残ってしまうかも……。そうならないためにも、正しいケアを行いましょう。
痛みのあるニキビってどんな状態?原因は?
「痛みがあるニキビ」ってどんな状態?
「炎症がかなり進んでいる状態です。はじめは毛穴が閉じたままで、毛穴に皮脂が溜まり皮膚が盛り上がって、特に痛みがない白ニキビだったものが、毛穴に溜まった皮脂を栄養としてアクネ菌が増殖し、炎症を起こして赤く腫れます。
この段階で、触れると痛みを感じる場合もあります。さらに炎症が進むと、化膿してしまい、触れると痛みやかゆみを感じることもあります」(山屋雅美先生、以下「」内同)
ニキビができるまでの過程とは?
「ニキビができるまでの過程は、まず角質肥厚が起こることからはじまります。そのあと、毛穴が塞がり、毛穴に皮脂が溜まることで白ニキビができます。
白ニキビが酸化したものが黒ニキビ。白ニキビからアクネ菌が増殖して炎症を起こしたものが赤ニキビ。赤ニキビが進行して、膿が溜まったものが黃ニキビになります」
- 角質肥厚が起こる
- 毛穴が塞がる
- 毛穴に皮脂が溜まる(白ニキビ)
- アクネ菌が増殖して炎症が起こる(赤ニキビ)
- 膿が溜まる(黃ニキビ)
ニキビの段階を画像で解説!正しいニキビケアを
■初期段階:白ニキビ
「ニキビの初期段階。肌のターンオーバーがうまく行かず、角質が肥厚し、毛穴が詰まることで中に皮脂が溜まったまま、膨らんだ状態のもの。赤く腫れるような炎症はなく、毛穴が閉じたままで、皮膚が盛り上がっているのが特徴で、痛みはありません」
■白ニキビが進行:黒ニキビ
「白ニキビが進行し、毛穴の入口が開くことで毛穴に詰まったコメド(角栓)が空気にさらされ、酸化して黒く変色したもの。白ニキビ同様、炎症や痛みはありません」
■炎症をおこしている:赤ニキビ
「毛穴に溜まった皮脂を栄養として、アクネ菌が増殖し、炎症を起こして硬く盛り上がっている状態。触れると少し、痛みを感じる場合もあります」
■赤ニキビが進行して痛み発症:黄ニキビ
「赤ニキビがさらに進行した状態。中心に白または黄色っぽい膿が見えます。皮膚が薄く、破れやすくなっています。ニキビがかなり悪化した状態なので、触ると痛みやかゆみを感じることもあります」
痛みのあるニキビができたときのNG行為
【1】スキンケア編
「毛穴内部が炎症を起こし、触ると痛みのあるニキビは、患部を刺激すると炎症が悪化したり、凹みなどのニキビ跡になることがあります。そのため、ニキビは痛みのあるなしに関わらず、基本は触らないようにしましょう」
「触れると痛みのあるニキビは早めに処置することで、化膿して黄ニキビになることを食い止められるということもありますから、早めに対応するようにしましょう。
はじめにもお伝えした通り、ニキビは患部を刺激すると炎症が悪化したり、凹んだようなニキビ跡になることがあります。そのため、ニキビを触らないという努力もケアとして大事なポイントです。
スキンケアは悪化させないためにも、アクネ菌を抑制するはたらきがあるものを使用すると良いでしょう。
痛みのあるニキビというのは炎症が進んでいる状態のため、抗炎症作用のある薬を使用するのもおすすめです。市販の薬を使用しても、効果を感じられない場合は、すぐにクリニックで相談するようにしてください」
【2】ヘアメイク編
「ベースメイクは、油分が多く配合されているクリームファンデーションなどの使用は控えるようにしましょう。油分はアクネ菌のエサとなり、ニキビが悪化することもあります。ファンデーションを塗るのであれば、クリームタイプよりパウダータイプがおすすめです。
ヘアスタイルは、毛先が当たる部分にニキビができている場合は、ワックスやオイルなどの使用を控え、髪をまとめるなどすると良いと思います。ニキビを刺激しないようなヘアスタイルにするなど、工夫するようにしましょう」
- ファンデーションはパウダータイプがおすすめ
- ヘアワックスやオイルなどの使用を控える
- 髪はまとめて肌に触れないようなヘアスタイルにする
「白・赤ニキビ」ができたときの対処法
自宅でのデイリーケアはどうすれば?
■ニキビ対策|基本のデイリースキンケア
「“落とすケアに時間をかけ過ぎない”、“水分多めで油分は少なめの保湿”というのがスキンケアの基本になります。
“落とすケアに時間をかけ過ぎない”については、ニキビができやすい人は落とすケアに時間をかけ過ぎる傾向にあります。そのため、クレンジングは1分以内、洗顔は30秒以内を目安に済ませるようにしましょう。クレンジングは洗浄力が強すぎず、弾力のあるゲルグレンジングを使用するのがおすすめです。
一般的にオイルクレンジングより、ゲルやミルクタイプのほうが、洗浄力がマイルドで、肌にやさしいと言われています。オイルクレンジングはよく落ちる反面、洗浄力や脱脂力が強いため、肌の乾燥を招き、より皮脂の分泌を増やしてしまう可能性があります。
さらにメイクオフの際に滑りが良いため、肌をこすり過ぎてしまう可能性もあるので、ニキビがある肌には不向きです。洗顔はたっぷりの泡でやさしく洗うようにしましょう。
“水分多め、油分少なめの保湿”については、化粧水はたっぷりとつけて水分を補い、油分が軽めのゲルや乳液タイプの保護アイテムで保湿するのがベストです。乾燥対策はしつつも、油分が毛穴を詰まらせる原因にもなるため、保護アイテムは油分が少ないものを選ぶのがルールです」
- クレンジングは1分以内、洗顔は30秒以内
- クレンジング剤はゲルやミルクタイプを選ぶ
- 洗顔はたっぷりの泡で洗い、こすらない
- たっぷりの化粧水+軽めの油分のゲルや乳液タイプの保護アイテムで保湿
炎症を起こしたニキビは早めに皮膚科で受診を
美容エディター
中島麻純さん
丁寧なカウンセリングと研究熱心さが決め手
ニキビの悪化を防ぐため、ポツンとできた段階で受診するのがおすすめ。研究熱心なドクターなら、よりよい治療法を教えてくれるはずです。カウンセリングで悩みを相談しやすいかも重要なポイント!
\自己判断は禁物!早めの治療が悪化を防ぐ/
美的世代に多いのが炎症を起こした 赤ニキビ 。つい市販薬やセルフケアですませたいと思いますが、こじらせると悪化し 黄ニキビ へ。よけいに痕が残りやすくなってしまうそうです。
「早めに適切な治療が大切」と、かくた皮膚科クリニックの角田美英院長はアドバイス。「クリニックなら赤ニキビの前の白ニキビも、塗り薬(外用薬)の処方ができます。赤ニキビにはより治りを早くするために 飲み薬(内服薬)の併用を。治療によっては保険診療も可能です」(角田美英院長)
ニキビ治療のスペシャリストが在籍|かくた皮膚科クリニック
■保険診療を基本に、エビデンスの確かな治療を
基本的に保険診療のみで完治を目指す方針。ニキビの状態に合わせて外用薬を処方し、漢方薬をはじめとした内側からのケアにも力を注いでいる皮膚科です。治りにくいニキビの場合にはケミカルピーリングやレーザー治療など自費診療メニューも提案。いずれもエビデンスが確かな治療のみ取り扱っています。
■【保険治療】面ぽう治療薬
過酸化ベンゾイルやアダパレン、抗菌剤など軽症から重症までニキビの状態に合わせた外用剤を処方。自宅で患部に塗り、通常3か月くらいで治癒。
■【自費】レーザー
治りにくい赤ニキビや内部に膿がたまる嚢腫(のうしゅ)におすすめ。波長755nmのアレキサンドライトレーザーの熱作用によって、1か月ごとに5回の治療で治癒。
■詳細情報
【住所】東京都世田谷区成城6-4-15 モアイ成城ビル 3F
【電話番号】03・5429・2255
【診療日】平日10:00~13:00・14:45~18:00 土10:00~14:00
【定休日】木・日・祝
【料金】外用剤・面皰治療薬による保険治療 1回 ¥3,300~・レーザー治療 両頬1回 ¥11,000・全顔1回 ¥22,000・初診料 ¥3,300
専門外来ならではのオリジナル治療|美容皮膚科タカミクリニック
22年間の臨床経験から開発された「タカミクリニック式ニキビ治療」。イオン導入や医療用LEDによる施術、オリジナル治療薬、院内処方コスメの3つのアプローチで、ニキビを治すだけでなく“痕を残さず、繰り返さない”治療にこだわっています。女優やモデルへの治療実績も多数。一刻も早くニキビを治したい人に。
■タカミクリニック式イオン導入
抗男性ホルモン薬やビタミンCE誘導体などを組み合わせたオリジナル導入液を使用。さらに独自開発の機器で、肌に負担をかけない治療を目指す。
■オリジナル治療薬プラン
34万人もの治療実績から作られたオリジナル治療薬。約25種類の外用薬から、肌状態に合わせて処方。自宅でクリニック並みの治療が行える。
■詳細情報
【住所】東京都港区南青山3-18-20 松本ビル3・4・5F
【電話番号】03・5414・6000
【診療日】10:00~19:00
【定休日】水曜日
【料金】タカミクリニック式イオン導入(ビタミンCE) 顔全体と首 1回 ¥11,000・初診料 ¥3,300・オリジナル治療薬プラン ¥16,000前後(初診料込み)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
2004年に埼玉医科大学卒業後、東邦大学医療センター大橋病院皮膚科にて従事。三井記念病院皮膚科、都内美容皮膚科にて勤務したのち、2011年タカミクリニックに勤務開始。2021年タカミクリニック副院長に就任。シミ、しわ、たるみなどのアンチエイジング治療だけでなく、ニキビなどの皮膚疾患まで精通し肌質改善治療まで一貫して行っている。女性ならではの視点でのアドバイスにも好評を得ている。
■美容皮膚科タカミクリニック