健康・ヘルスケア
2020.3.18

バストが垂れてくるのはなぜ?美しいバストをキープする秘訣とは?【女医に訊く#99】

%e5%b3%b6%e7%94%b099%e5%a5%b3%e5%8c%bb年齢を重ねても上向きでハリのあるバストは女性の憧れ。バストの位置はなぜ低下し、ハリが失われてしまうのでしょう。乳腺専門医で放射線診断専門医の島田菜穂子先生に教えていただきました。

年齢を重ねるとバストが垂れてくるのはどうして?

年齢を重ねてくると、気になるのがバストの位置の低下やハリの変化。なぜ、乳房は下垂してしまうのでしょう?

「乳房の中でボリュームを作っているのは、柔らかい脂肪と乳腺なのですが、この乳腺は繊維の部分が結構あって硬いんですよ。脂肪の成分が多い外国人に比べて、日本人の乳房は脂肪が少なく、乳腺が多いため、実は下垂しにくいんです」と語るのは、乳腺専門医で放射線診断専門医の島田菜穂子先生。

ところが、年齢が高くなると、閉経などの影響により、乳腺は徐々に萎縮。そのまま中身が柔らかい脂肪に置き換わっていくため、乳房は段々下がってきてしまうのです。

寝ている間もブラをつけないと、バストは垂れやすくなる?

近頃は、下着売り場で「ナイトブラ」を目にする機会が多くなりました。就寝中もブラジャーをつけないと、胸は垂れやすくなってしまうのでしょうか?

「胸のサイズがものすごく大きくて、寝返りを打つとドサッとして目が覚めるという方もいらっしゃるんですよ。そういう方にとっては、就寝中もある程度ホールドしてあげた方が、睡眠を邪魔することにもならないですし、あせもなどのトラブルが防げるかもしれないですね」と島田先生。

ただ、先生によると、少々の物理的な刺激程度では、バストは簡単に下垂しないそう。

「ナイトブラをつけていた方が安眠できるという方にはお勧めですが、きれいなバストのキープという目的ならば、大胸筋のトレーニングやストレッチがおすすめです」(島田先生)

バストの垂れを防ぐストレッチが知りたい!

では、そのバストの垂れを防ぐためのストレッチ方法とはどんなものでしょう。

「乳腺は大胸筋の筋膜(筋肉の表面を覆っている膜)の中にあります。大胸筋の表面側の筋膜は二層になっていて、乳腺はその間に入っているんです。この筋膜と乳腺を吊っているのがクーパー靭帯です」と島田先生。

クーパー靭帯はたんぱく質や線維・コラーゲンが成分。靭帯はそれが付着する筋肉の状態により強度や柔軟性が変化します。したがって筋肉が発達し、よく伸縮する状況であれば靭帯の強度も柔軟性も増すというわけことです。

クーパー靭帯はバストの重みを支える重要な靭帯ですので、その柔軟性が失われたり、弱くなったりすることがバストの下垂の原因にもなります。

「靭帯は筋肉の力に依存して強くなりますから、大胸筋のトレーニングはバストアップに効果があると思います」(島田先生)

チューブやウエイトを使ったトレーニングも効果的ですが、手軽なのは合掌のポーズ。背筋を伸ばしてデコルテの前で手を手のひらを合わせ、息を吐きながら大胸筋を使うイメージで1015秒ほど手のひらを押し合うだけ。この動作を5回、13セットほど行ないます。

「筋肉をしっかりつけて、靭帯を柔軟に強く保つには、普段から姿勢を良くすることも大切です。猫背になってくると、靭帯が縮んできますから美しいバストをキープしたい方は注意しましょう」(島田先生)

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乳腺専門医・放射線診断専門医
島田 菜穂子先生
ピンクリボンブレストケアクリニック表参道院長。日本医学放射線学会認定放射線科専門医。日本乳癌学会乳腺専門医。筑波大学卒業後、東京逓信病院、南青山ブレストピアクリニック、東京ミッドタウンクリニックなどを経て、2008年、ピンクリボンブレストケアクリニック表参道開設。2000年、乳がん専門医4人で日本初の乳がん啓発団体「乳房健康研究会」を発足。ピンクリボンバッジ運動やウォーキング・ランイベントの開催などの啓発活動を通し、乳がんに関する正しい情報の発信と、死亡率低下に貢献するための活動を展開している。著書に、『乳がんから自分をまもるために、知っておきたいこと。』(2014年 日本医療企画)など。■ピンクリボンブレストケアクリニック表参道

文/清瀧流美 撮影/フカヤマノリユキ

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