健康・ヘルスケア
2020.3.6

自分の力を過信してキャパオーバー…「なんとかなるさ脳」の特徴は?|先送りグセの治し方を医学博士が解説

「自分は特別」と過信して、キャパオーバーになっていませんか? 人間誰しにもある脳のクセ“なんとかなるさ脳”の特徴とその対処法を医学博士の吉田たかよし先生に伺いました。

【なんとかなるさ脳】自分の力を過信してキャパオーバー

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“なんとかなるさ脳”の特徴

自分だけは特別な力があって、時間をかけなくてもできる存在でありたい…。そんな気持ちが心のどこかにあり、自分の力を過信してしまうタイプ。幼少期に大人から表面的な部分でしか評価されず、実体のない空虚な自信と欲求不満を同時に抱えながら成長。そのため「自分を認めてほしい」と心の奥では常に思っているのかも。

“なんとかなるさ脳”の対処法

心にぽっかりあいた穴を埋めようと、常にワクワクするドラマを求める傾向が強い。何かに取り組む際に、それを遂行した先にドラマティックな目的を仮想すると効果的。「企画書を期限内に出す」を「企画書が通り、ご褒美にボーナスをもらう」など、無性に始めたくなる能天気なストーリーを仕立て上げるのがコツ。

“先送り”を放置することは美容の大敵です!

「実は人間の行動、ものの感じ方というのは完全に脳が指示しています。それゆえ、先送りしてしまうことに対して、自分は怠け者だから…と精神論で解釈するのでは、根本的な解決には至らないのです。先送りは、今まで育ってきた環境の中で、能動的に物事に取り組むのが苦手になっていることが根本的な原因。

チュートリアル・徳井義実さんの申告漏れはまさに先送りの象徴で、記者会見を開いた際、ご自身で“想像を絶するルーズさ”が原因と回答していました。ただ、このように漠然とした認識にとどめているだけでは先送りグセは直りませんので、精緻な脳の理解が必要になってくるのです。

その脳に染みついたクセは4タイプの“先送り脳”に分けることができて、状況によってタイプはふたつ、3つとまたがることもあり、ひとつに限定できるものではありません。実は、先送りをしてしまい、いずれやらなきゃというストレスで扁桃体が過剰に働くと、それに対処しようとコルチゾールというホルモンが分泌されるのですが、これが美容には大敵! 血糖値が上昇してタンパク質が糖化し、老化を招く原因にもなります。先送りグセを正面から回避しようとすると苦痛ですが、美容を得るためと意識すれば成功率も上がるはず。まずは先送りが“脳のクセ”だと認識することが大きな1歩になるのです。ご自身の脳のクセに気づいた時点で、実は先送りグセは半分は直ったも同然! 脳の理解を深めて、先送りのない健全な心を保つことこそが美の秘訣ともいえます」(吉田先生)

 

監修をしてくださったのは…
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医学博士 吉田たかよし先生
東京大学工学部卒業後、北里大学医学部を経て、東京大学大学院医学博士課程を修了。本郷赤門前クリニック院長。脳科学とメンタル医学を活用した診療に携わる。『「ついつい先送りしてしまう」がなくなる本』(青春出版社)ほか著書多数。

 

『美的』2020年4月号掲載
イラスト/やましたともこ 構成/宮田典子(HATSU)

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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