健康・ヘルスケア
2019.11.4

歯並びが悪い状態は頭痛や骨格の変形につながるってホント?真相を歯科医に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

A:ホント! ただ、頭痛との関連性はあまりないかも

「歯並びの変化と骨格の変化は密接な関係があります。たとえば、虫歯治療で右の奥歯を抜いたまま治療を継続せず放置したら、左側でばかり噛むクセがついてしまい、歯並びだけでなく頭蓋骨の形まで変わってしまったという事例があります。これは、口の中で抜けた部分を歯茎が埋めようと修復するのにともない、顎の骨が引っ張られてしまう=骨格が変化するからです。

一方で、歯並びが悪いと頭痛が起こりやすいのかというと、もともと頭痛体質の方もいらっしゃいますし、かならずしも歯並びが影響しているとは言いがたいです。偏った噛みグセがついていると頭が痛くなることはあるかもしれませんが、それは骨格というよりも筋肉的な痛みの可能性が。あまりに頭痛が長引く場合は、内科に相談していただくのが適切です」(中村先生・以下「」内同)

噛み合わせのズレが歯並びの変化につながる

「歯並びは、日頃の噛みグセや生活習慣の影響を受けて変化するもの。とくに、食事中は片側の奥歯だけで噛むのではなく、両側でバランスよく噛む意識を持つことが大切です。どんなに歯並びがいい人でも、片側だけで噛んだり、歯ぎしりや食いしばりのクセがあると歯がどんどん削れてしまい、それに伴って噛み合わせがズレていきます。

噛み合わせのズレが生じると前歯が出っぱってしまったり、特定の歯だけに強い圧がかかってヒビ割れたり、グラグラ動いてしまうのです。

自分が両側でバランスよく噛めているか、噛み合わせがズレてないかを確認する意味でも、最低でも半年に一度は歯医者で検診を受けていただくのがオススメですね。過去に治療した箇所のチェックもでき、噛み合わせに左右差があればすぐに治療と指導をおこなうことができます」

大人の歯列矯正はあらゆる歯科疾患の予防にも効果的

「大人になってからの歯列矯正を検討している方には、当院では“歯科ドック”という検診で頭蓋骨の形から歯並びまでトータルでバランスを確認して矯正プランを提案しています。分析上は抜かなければいけない歯があったとしても、可能な限り抜きたくない、歯並びだけ治したいなど、患者様の要望に沿って治療をおこなうことができるのです。

歯並びが良くなれば噛みグセの左右差がなくなり、歯石がつきにくくなるため、虫歯や歯周病の予防にも効果的です。さらに、歯並びが悪くなることによって出っ歯や受け口、すきっ歯など顔の印象が変わってしまったのが気になる方には、審美的な視点から治療を提案することもあります」

 

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歯科医
東京ミッドタウンデンタルクリニック院長。明海大学歯学部卒業後、日本大学歯学部矯正科入局研修を経て、1998年渡英 Eastmasn Dental Hospital 、International Center For Excellence in Dentistry London にて5年間診療および研究に従事。
2007年8月より東京ミッドタウンデンタルクリニックに勤務、2010年9月より同クリニック院長に就任。あたたかい人柄と相手に寄り添う丁寧な治療が人気で、遠方からの通院者も多い。■東京ミッドタウンデンタルクリニック
取材・文/井上ハナエ

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