一度生えなくなった足の小指の爪はもう伸びないってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を医師や専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「爪」について。一度生えなくなった足の小指の爪はもう伸びないってホント? 足と爪の専門家、伴野真希さんにお話を伺いました。
Q:一度生えなくなった足の小指の爪はもう伸びないってホント?
ヒールで足を酷使している人など、足の小趾の爪が消滅している人はいませんか? 昔より小さくなっているということも多いこのパーツ、ペディキュアを塗ったり、素足を見せる機会が増える季節に向けてケアしたいところ。ほとんどないほど小さく見えるような爪でも、これから爪が伸びる可能性はあるのでしょうか? さっそく、この疑問について足と爪の専門家である伴野真希さんに聞いてみました。
A:ウソ
「爪を作る組織が残っている限り、爪は作り続けられるので、戻ってくるケースは多いです」(伴野さん・以下「」内同)
小趾の爪が小さくなる原因
「パンプスなどのつま先の細い靴や、ヒールの高い靴、サイズの合わない大きい靴を履いていると常に靴に爪が当たった状態になり、爪を伸ばす組織である爪床に負担がかかります。いわゆるがに股や逆にO脚でも足の外側に重心がかかるため、足の小趾が絶えず圧迫されることでダメージが蓄積されます。どちらのパターンも爪床に負担がかかることで、爪を伸ばす機能が低下してしまい、爪が小さくなってしまいます」
ケアすれば爪は伸びてくる?
「実際にケアしてみないとわからない部分もありますが、枯れかけた植物に水をあげると回復することがあるのと同じで、少しでも爪母と爪床が残っていれば、復活するケースも多いです。小趾や母趾の爪でも何度も剥がれたりすると、同じ現象が起こることもありますが、年単位で施術を続けて爪が戻った人もいます!手の爪も足の爪もケアの基本は保湿です。足指をよく洗って、清潔な状態にしてから保湿クリームを塗るようにしましょう。
深爪で小さくなった爪も美しい形に治せる?
「爪の形で指の形が決まると言われているので、肉は増えないにしても、爪を伸ばすことで指の形も変わっていくと思います。しかし、何年も続けていた習慣となると、戻すにも同じくらいの時間がかかると思って根気よく続けていく必要があります。爪というのは素直なので、ケアしてあげると意外にも元気になってくれるところもあるため、頑張ってケアしてあげてください」
爪をキレイに伸ばす方法は?
「まずは保湿をしていただいて、割れやすい人はコーティングなどを使うのがおすすめです。コーティングするとガサガサも気にならなくなるので伸ばしやすいですよ。深爪の人は頑張って伸ばしてもらう、ということになりますが、痛みがある場合はサロンで整えてもらい、痛みの出にくい形にして伸ばしていきましょう」
足の爪の長さは指より短いほうがいい?
「指先の骨は爪の真ん中くらいまでしかありません。そのため、指先は爪が支えている状態です。指先全体を守ってくれているのは爪なので、指と爪は同じくらいの長さがベスト。それよりも長いと隣の指を傷つけたり、靴に当たったりして歩くときに支障が起きることもあります。踏ん張ったときに爪があれば、爪が力を受け止めてくれます。爪がないと関節などで代わりに力を受け止めることになり、別の部位に負担がかかって不調の原因になることもあります。そのため、爪は正しく、適正な長さと適正な形が必要です。そのうえでしっかり踏ん張れることが重要です。特にスポーツ選手は爪の形や向きがパフォーマンスにも影響するため、ケアを大事にしている人も多いです」
Point
指と爪は同じくらいの長さがベスト足の爪は丸く切ってはいけない?
「足の爪は歩いているときはもちろん、踏ん張るときにも必ずと言っていいほど指先に負担がかかります。先ほどもお話ししたように爪の真ん中までしか骨はありません。そのため、爪が力を受けるためにも短く切りすぎず、爪先はまっすぐで、まわりの肉に角が刺さらないように角はやすりで落とす、スクエアオフがベストです」
文/土屋美緒
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足職人歴約20余年、多くの人の足を見てきた経験をもとに、ひとりひとりの足の悩みに寄り添ったケアを届けています。JPポドロジー『足学』(足の専門家育成スクール)講師。医療法人社団東京育明会所属医院(整形外科・皮膚科)フットケア外部技師。テレビ出演、雑誌やラジオ紹介も多数。
■足と爪の専門店 ばんの