フライドポテトの糖質と栄養まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方
じゃがいものおいしさをシンプルに味わえる食べ物、フライドポテト。ファストフードやおつまみで、人気が高いメニューです。今回はダイエットや糖質制限などを行っている方へ、フライドポテトの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。
フライドポテトの「糖質」と「カロリー」
フライドポテトのエネルギーおよび糖質
フライドポテト1食(71g)
エネルギー:160kcal
糖質:20.5g
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
ほかの料理との比較
料理の種類 | エネルギー(kcal) | 糖質(g) |
---|---|---|
チキンナゲット(5個107g) | 283 | 9.9 |
オニオンリング(1食151g) | 290 | 23.9 |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
フライドポテトのエネルギーと糖質を、ファストフードのメニューによくあるほかの揚げ物と比較してみました。これらを比べると、フライドポテト1食あたりのエネルギーは低めで、糖質はやや高いことがわかります。上記はSサイズのフライドポテトの数値であるため、MサイズやLサイズのフライドポテトを注文すると、エネルギーと糖質はより高くなるでしょう。
フライドポテトに多く含まれる「栄養素」
フライドポテト1食(71g)に含まれる主な栄養素は、以下の通りです。
・たんぱく質:2.0g
・脂質:7.4g
・カリウム:460mg
・ビタミンB6:0.24mg
・ビタミンC:28mg
出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
フライドポテトに含まれるビタミンやミネラルは、じゃがいもに由来するものです。ビタミンCは加熱で壊れやすい栄養素ですが、じゃがいもに含まれるビタミンCはでんぷんに包まれているため、壊れにくくなっています。
カリウム
カリウムは、体の中の余分な塩分を排出する栄養素です。体の中の塩分が多くなると、体に水分がたまり、むくみや高血圧を引き起こす可能性があります。カリウムをしっかり摂取すれば、むくみの解消や高血圧の予防に効果が期待できるでしょう。
ビタミンB6
食事から取り入れたたんぱく質をアミノ酸に分解したり、体の中でアミノ酸からたんぱく質を作ったりする働きに関わる栄養素がビタミンB6です。肌や髪の毛、筋肉や内臓といった体の組織は、たんぱく質をもとにして作られています。肌や髪の毛を健やかに保ち、健康を維持するために、ビタミンB6を摂りましょう。
ビタミンC
ビタミンCは、肌の弾力のもとになるコラーゲンを作るのに必要な栄養素です。さらに抗酸化作用と呼ばれる体のサビつきを抑える働きがあるため、ビタミンCには体の老化やさまざまな病気を予防する効果が期待できます。
ダイエット中の「摂取方法」
摂取量
フライドポテトには、アクリルアミドという有害物質が微量ながら含まれています。アクリルアミドは、揚げる、焼くなど食品を高温で調理するときに発生する物質です。アクリルアミドが含まれる食べ物を大量に摂取すると、神経障害などを引き起こす危険性があります。フライドポテトは脂質や糖質が高い食べ物でもあるため、1日に食べる量は70g程度にとどめ、連日食べることがないようにしてください。
摂取に適した時間帯
フライドポテトを食べる場合は、昼の時間帯がおすすめです。夜に食事を摂り過ぎると、摂取したエネルギーを消費しきれず、余ったエネルギーは脂肪として体に蓄積されてしまいます。血糖値が上がりやすくなることも、夜遅い時間に摂る食事の特徴です。血糖値を下げるホルモンは、糖質を体脂肪に変えてしまうため、高血糖は肥満につながる恐れがあります。糖質が多いフライドポテトは日中に食べ、しっかり活動してエネルギーを消費するようにしましょう。
フライドポテトを食べる際の組み合わせ
フライドポテトを食べるときは、野菜サラダを一緒に摂るようにしましょう。野菜に含まれる食物繊維には、食後の血糖値の上昇を緩やかにする作用があります。フライドポテトとサラダを一緒に食べると、血糖値を下げるホルモンの分泌が抑えられ、糖質が体脂肪へ変わるのを防ぐ効果が期待できるます。さらにフライドポテトに含まれる糖質や脂質の分解には、ビタミンが必要です。サラダを食べて、野菜からビタミンを補うようにしてください。
ダイエット中に気をつけたい「ポイント」
ファストフードのメニューに見られる揚げ物のなかでは、フライドポテトのエネルギーは低めです。フライやフリットは衣が油を吸収するため、エネルギーが高くなる傾向にあります。フライドポテトは衣をつけずに素揚げしているため、油の吸収が抑えられているためです。しかし、アクリルアミドの問題や脂質や糖質が多く含まれる点は見過ごせません。効率よく健康的にダイエットを進めたいのであれば、フライドポテトを食べるのはできる限り控えるべきでしょう。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
アパレル企業を退職し、栄養士資格を取得。病院栄養士、食品メーカー品質管理、保育園栄養士などを経験する。現在はフリーランス管理栄養士として食・健康に関する記事を執筆する傍ら、日本ワインに合うおつまみレシピを発信している。