目黒 蓮さん(Snow Man)「当たり前のようにある日常を大切に、悔いなく生きたい」|『美的』3月号スペシャルインタビュー
Snow Manとしてデビュー5周年を迎えた昨年、スタジアムライブを成功させた。俳優としても主演作が続き、今年はついに、ハリウッドにも挑戦。そんな内なる情熱を感じるような赤と黒の衣装をまとい、1年ぶりに『美的』3月号に登場した目黒蓮さん。男っぽくて、クールで、熱くて、チャーミングな表情の奥深くにある思いとは。

赤と黒― 静かな輝きの輪郭 目黒蓮
大人の赤は静かに情熱的。その熱量で芝居を進化させていきたい

衣装/スタイリスト私物
「コロッケ好きなんですよ。好きですか?」。夕方の撮影に差し入れたコロッケを頬張りながら、尋ねてきた目黒さん。取材をする側とも気さくにコミュニケーションをとる姿はいつも変わらない。
「明日何が起こるかわからないと思うと、思いはしっかり伝えていきたいし、日々の出会いを大切にしていきたいんです」
その思いは、W主演映画『ほどなく、お別れです』を通してより強くなったという。
芝居を意識せす体が動いた。希望をもらえた映画だった
今作で演じるのは、葬祭プランナーの漆原。死者の声を聞ける新人の美空(浜辺美波さん)と共に、葬儀を通して遺族に寄り添い、悲しみを抱えた自らの過去とも向き合っていく。
「原作を読んで心が動かされました。観てくださった方がその後の人生で、当たり前のように感じていたことが決して当たり前ではないのだと思ってもらえるような作品や芝居にしたいと思いました。葬祭プランナーは死がすぐそこにある仕事なので、どこか暗く、重たいイメージでしたが、実際の葬祭プランナーの方にご遺族との距離感など多くのことを聞く中で印象は変わりました。葬儀は遺族にとって前に向かうための準備でもあり、温かさや前向きな部分も感じられる仕事なのだと感じています」
映画のタイトルは、出棺するときに葬儀担当者が遺族にかける言葉。劇中で漆原が言うその言葉は、悲しみをそっと包んでくれるようでもあった。そして、納棺の儀のシーンを演じる目黒さんの所作の美しさも。永遠の別れを描きながらも、今作には、悲しみをほぐしてくれるような優し
さがある。
「納棺の儀は、納棺師が故人様を死に装束などで整えて棺に収める儀式で、ご遺族の前で行います。監修の納棺師の方から、ご遺族が心の整理をつけられるような時間になるように行っているというお話を聞きました。『ほどなく、お別れです』も同じで、少しでも前を向けるように、しっかりとご遺族の方を見つめて伝える言葉。演じながら、故人様との最後のときを少しでも優しく、温かなものにしたいという思いが生まれて、今作では芝居というより、自然と相手を思って体が動いていた気がします。僕自身も自分が死んだ後はどうなるのだろうと考えました。大切な人を遺していくのだとしたら、その先の世界でどんな風に待ち合わせをしようかな、とか。そういう意味でも希望をくれる映画です。当たり前のようにある日常を大切に、悔いなく生きたいと改めて思いました」
そんな目黒さんにとって、「ほどなくお別れしたいもの」は…?
「実はですね、朝、部屋で着替えて準備をし、出かけようと玄関を出る直前に忘れ物を思い出し、もう1度部屋に戻って玄関に向かう…ということがしょっちゅうあるんです。実は今朝も、家を出るまでに部屋と玄関を3往復しました。もはやルーティンみたいになっているこの一連の無駄な往復は、ほどなくというか、一生お別れしたいです(笑)」
一方で、家で過ごす時間は特に大切にしているそう。
「気に入っているソファーは肌触りと深さがちょうどいいんですよ。それをベッドみたいにレイアウトしていて、そこで過ごす時間が好きです。ベランダもお風呂も、ベッドも、家の中はどこでどう過ごしていても癒されます。くじけそうなときは気合を入れて家で過ごすと、『もう行くしかない!』と思えるんです。疲れたときはとにかく睡眠。僕、目を閉じたら、50秒くらいで寝られるんですよ(笑)。モヤモヤと考えかけることがあっても、考え切れずに寝落ちして朝を迎え、今日も頑張るか…と、結果、前向きになれているみたいです(笑)」
ストレス耐性は健康から。スキンケアも楽しい
最近は、気に入った化粧水と出合ったことをきっかけに、スキンケアにも取り組み始めたという目黒さん。その楽しさにもハマりかけているようで…。
「化粧水をちゃんとつけ始めると美容液とかほかのアイテムも自分で選んで試すようになり、それが楽しいんです。ケアをして肌の変化を実感するとうれしいものですね。健康のためには、まずは1日3食から栄養がとれるように健康的な食事をとろうとしています。プレッシャーに打ち勝つためには、健康な体がいちばんだと思うから。忙しいと体重が落ちやすく、ドラマの撮影中はだいたいやせるのですが、『やせた?』と聞かれ始めると、食事量を増やすようにしています」
「後悔ないと言えるくらいやり切ったのか?」。かつて友人に言われた言葉を今も時々思い出しては、背中を押されることがある。
「なかなかデビューできず、仕事を辞めようと思っていると伝えたときに言われました。思いは全部伝えたのか、挑戦するためにすべての手札を出し尽くして、もう無理という決断に至ったのか、と。その一言で、まだやれていないことがたくさんあった僕は辞めることをやめました。思い出す度に前を向ける言葉です。同時に時々、過去を振り返るんです。仕事がしたくてもできない、何者にもなれなかった自分を思い出し、今、当時思い焦がれていた仕事ができていると考えると、どれだけ忙しくてもこなすようなことはしたくないし、気持ちを込めて丁寧に臨みたいです」
注目を集めたドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』では「お芝居でキャッチボールができている手応えがあった」という。キャリアを積み重ね、ハリウッドが描くドラマ『SHOGUN 将軍』の役を射止めた。今年は俳優としても新たなフェーズを迎える。
「今回の映画で演じた漆原は、絶対に人を裏切らないという信頼がもてる人物でした。僕自身、人にも自分にもそういう存在でありたいです。周りにも自分にもうそがないように生きたいですね。人とのコミュニケーションでも、“今度”ではなくて、“今、言おう”と思いますし。仕事は一生懸命にやることしか自分にはできないので、強い気持ちをもって取り組むということだけは愚直に続けていきたいです。今年は、キャンプもやってみたい!大自然の中でたき火をし、スマホを見ずに星空を眺めていたいです」
メンバーカラーの黒は、程よくスリルを感じながらも、いちばん安心する色。そのバランスが心地いい
愚直に、一生懸命に。人にも自分にもうそをつかず生きたい
これからどんな色にもなれる高揚感で気持ちが弾む白。無彩色だからこそ、華やかさを感じることも

メガネ¥9,900[セットレンズ代込み](ゾフ) その他/スタイリスト私物
Movie Information|映画『ほどなく、お別れです』
就職活動が難航中の美空には、「亡くなった人の声を聴ける」という秘密があった。そのことに偶然気づいた葬祭プランナーの漆原は、美空に葬儀会社を紹介。ふたりはさまざまな葬儀を通して、遺族も故人も納得する葬儀と向き合う。
原作:長月天音
監督:三木孝浩
出演:浜辺美波、目黒蓮ほか
2月6日公開

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