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2019.8.13

『 ガーンジー島の読書会の秘密 』『 ホット・サマー・ナイツ 』『 ディリリとパリの時間旅行 』 試写室便り 【 大高博幸さんの肌・心塾 Vol.515 】

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© 2018 STUDIOCANAL SAS

誰もが 初めて味わう < 至福 > のミステリー。

『 シンデレラ 』の リリー・ジェームズ 最新作。

ガーンジー島の読書会の秘密
8.30 公開/フランス・イギリス/ 124 分
dokushokai-movie.com

1946 年、終戦の歓びに沸くロンドン。作家のジュリエット ( L・ジェームズ ) は、一冊の本をきっかけに、〝 ガーンジー島の読書会 〟のメンバーと手紙を交わすようになる。大戦中、英国で 唯一 ナチスドイツに占領された チャンネル諸島の一つであるガーンジー島では、読書会と 創設者であるエリザベスという女性の存在が 彼らの支えだった。本が 人と人の心をつないだことに魅了されたジュリエットは、読書会について記事を書こうと島を訪ねるが、そこに エリザベスの姿は なかった。メンバーと交流するうちに、ジュリエットは 彼らが 重大な秘密を隠していることに気付く。やがて 彼女は、エリザベスの 不在の理由に たどり着くのだが ―― 。( 試写招待状より )

物語が やゝ複雑なので、戦時中のエピソードを ほんの少しでも 整理したなら、もっとラクに楽しめたはずと感じはしたものの、この映画は 相当 興味深く、ラストでは 心地よい感動を味あわせてもらいました。
そのいちばんの功績は、主役を演ずる若手の演技派、L・ジェームズの魅力にあります。彼女は とにかく美しくて上品。しかも、最近 テレビ放映された『 シンデレラ 』( 通信 283 ) のタイトルロール、『 ウィンストン・チャーチル 』( Vol.439 ) での秘書役、映画の出来は良くなかったものの『 高慢と偏見とゾンビ 』( ’16 ) での令嬢役、残念ながら 僕は見逃した『 偽りの忠誠 』( ’16 ) etc 、多種多様な役柄を こなせる 突出した存在であるコトを、改めて感じさせてくれました。

物語の背景には、戦時下の苦境を助け合って乗り越えてきた 島の仲間たちの連帯感があり、ジュリエットとの 交流の きっかけとなる手紙を書いたドーシー ( ミキール・ハースマン ) 、歳老いた郵便局長のエベン ( トム・コートネイ ) と その幼い孫息子、違法のジンを作るのが 得意な、中年の独身女性 アイソラ ( キャサリン・パーキンソン ) らが、それぞれに豊かな個性・人間味を感じさせて、とても とても良かったです ( 特に アイソラ役の K・パーキンソン = 下から 2 枚めのスティルの左端、髪をターバンで まとめている女性 = は、助演女優賞に価するほど いゝ味を出していて、僕には 親しい友人のひとりのようにも 感じられました ) 。ジュリエットは、彼らとの交流を通じて、人生に対する意識と価値観の変化を実感するコトになります。

本作は、『 ブルックリン 』( Vol.346 ) 、『 ウイスキーと 2 人の花嫁 』( Vol.435 ) 、『 ヘルプ ~ 心をつなぐストーリー 』( 通信 91 ) などに感動したという皆さんに、特にオススメしたい一篇です。

さて、メイクに関して…。今回は、L・ジェームズ演ずる ジュリエットにプレゼントするつもりで、最高にソフトな仕上がりのパウダーファンデーション、自然な血色を添える頬紅、淡いブルーのアイシャドウ、上品かつ鮮明に発色する 口紅 3 色を選んでみました。

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ノエビア スペチアーレ
グロウコンパクト SPF15・PA++ 全 5 色 PK-02 ケース込み ¥13,000 ( 9.5 発売 )
チーク 02 ¥7,000 ( 発売中 )
アイカラー 04 ¥7,500 ( 発売中 )
リップスティック 11、12、13 ¥6,000 ( 9.5 発売 )
詳しくは、https://noevirstyle.jp/ 、または 0120-401-001 へ。

 

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アメリカ東海岸に位置する海辺の町に
記録的な猛暑が訪れた夏、
この町の〝 伝説 〟となった
ダニエル・ミドルトンの物語。

『 君の名前で僕を呼んで 』( Vol.443 ) の
ティモシー・シャラメ 主演作。

ホット・サマー・ナイツ
8.16 公開/アメリカ/ 107 分/ PG 12
hot-summer-nights.jp

物語の舞台は 1991 年。愛する父親を亡くし、立ち直れない少年 ( T・シャラメ ) の人生を大きく変えた、ひと夏の経験。美しい海辺での初めての恋、クールで危険な仲間との友情、裏切り ―― 。きらめくような一瞬の夏は、最大級のハリケーンの到来とともに、劇的な結末を迎えることになる ―― 。( 試写招待状より )

アカデミー賞®作品賞を受賞した『 ムーンライト 』や『 レディ・バード 』を世に送り出し、気鋭の映画スタジオとして注目されている A 24 が 製作した作品。とはいえ、これは ティモシー ( と、親しみを込めて、慣れ慣れしく呼ばせて頂きます ) にとっては、変化球的な小品です。たとえて言うと ( 的確ではない気もしますが ) 、まだ 少年っぽさが 残っていた頃に レオナルド・ディカプリオが 主演した『 ロミオ + ジュリエット 』( 1996 ) のような立ち位置にある一篇、という感じ … 。

本作でのティモシーは、顔も体も スリムという以上にスキニー。そのため、今まで以上に 眼が 大きく、まつげが 濃く長く見え、愛らしい雰囲気も健在です。しかし、今回は 役のキャラクター設定が イマイチ弱く、脚本と演出は 彼の人気と実力に頼りすぎているという気がしました。ティモシー演ずるダニエルよりも、ダニエルが 大麻のディーラーとしてコンビを組むコトとなる 一匹狼のハンター ( アレックス・ロー ) と、ダニエルが 恋に落ちる、町で一番の 美人 マッケイラ ( マイカ・モンロー ) のキャラクター設定のほうが、より綿密に練られている感じです ( ふたりは 実は兄妹で、根は 純で 傷つきやすい性格だというコトが、徐々に分かってきます ) 。
前作『 ビューティフル・ボーイ 』( Vol.495 ) の興行成績が「 芳しくなかった 」と耳にしたコトもあって、ティモシーは この辺りで、より充実した 企画・題材・脚本に出合わなければ、キャリアの危機と向き合う形勢に なってしまうかも 知れません。その点、彼のブレーンには、しっかりしてほしいと思います。

ところで、マッケイラには 爪を噛むクセが あるらしく、黒のネイルエナメルが 傷だらけになっていたりはするものの、そのメイクは あくまでも ピュア & クリア … 。ファンデーションは 明るく透明度の高いベージュ、アイシャドウは ごく軽く、黒のラインとマスカラもナチュラルで、すっきりとした印象でした。
彼女のようなメイクをしたい とお望みの読者は 少なくないはずなので、以下に 3 品を 御紹介しておきます。

nars

NARS ハイピグメント ロングウェアアイライナー 8190 ¥3,000 ( 8.23 発売 )
NARS クライマックス マスカラ 7008 ¥3,600 ( 発売中 )
シャネル ヴェルニ ロング トゥニュ #713 ¥3,200 ( 8.16 限定発売 )

 

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ベル・エポックの時代へ 至福のタイムトリップ。

ひとりぼっちの ディリリが
パリで出会った、たからもの。

ディリリとパリの時間旅行
8.24 公開/フランス、ベルギー、ドイツ/ 94 分
child-film.com/dilili/

ベル・エポックの時代の パリの物語。ニューカレドニアからやってきた 主人公 ディリリが、パリで出会った 最初の友人 オレルと共に、誘拐事件の謎を解いていく。エッフェル塔、オペラ座、ヴァンドーム広場など 美しいパリが たっぷりと描かれ、事件解決に キュリー夫人や パスツール、ピカソ、マティス、モネ、ロートレック、プルースト、サラ・ベルナールら、この時代を彩った天才たちが 協力する。ガブリエル・ヤレドによる美しい旋律と共に、ベル・エポックのパリにタイムトリップするかのような 至福の 94 分。( 試写招待状より。一部省略 )

フランスの鬼才 ミッシェル・オスロ監督による、待望の新作アニメーション。謎の少女誘拐事件 ( フィクションです ) を軸に、著名人が 大挙 カメオ出演する作品で、前出の 8 人の他に、画家のルノワール、ドガ、ルソー、モディリアーニ、ユトリロの母 ヴァラドン、彫刻家 ロダン、作曲家のドビュッシー、ラヴェル、サティ、ダンサーのニジンスキー、ダンカン、舞台プロデューサーのディアギレフ、芸人のショコラ、作家のジッド、メーテルリンク、コレット、さらに ファッション・デザイナーのポワレ、映画の発明者であるリュミエール兄弟、そして オペラ歌手 エマ・カルヴェから エドワード 7 世までに、お目もじが 叶います。

精巧な造りの建築物や美しい風景等には、加工を施した写真を用いるといった ユニークな手法が 採られていて、それが アニメーションの人物たちの動きと見事にマッチしているところなど、本作を成功作へと導いたポイントのひとつ。誘拐事件に関するスリルは いまひとつの感があるものの、地下水道のような場所から救出された少女たちが、飛行船に乗ってエッフェル塔の下へ降りてくるラストシーンなど、夢のように綺麗でした。

こゝでは、当時 世界一の名女優として知られていた サラ・ベルナール ( 大きな貝の 背もたれ付きの椅子に座っています ) に贈りたい、ファンデーション、チークカラー、フェースパウダーをピックアップ。必ずや お気に召して頂けると信じています。

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ゲラン パリュール ゴールド フルイド SPF30・PA+++ 全 6 色 00 ¥11,400 ( 8.30 発売 )
アンプリチュード コンスピキュアス クリームチークス 01 ¥4,000 ( 発売中 )
レ・メルヴェイユーズ ラデュレ フェイスパウダー ローズ ラデュレ 101 ¥10,000 ( 9.6 限定発売 )

●このページで紹介したコスメの価格は、全て 本体のみ ( 税抜 ) の価格です。

 

 

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ビューティ エキスパート
大高 博幸
1948年生まれ。24歳の時、日本人として初めて、パリコレでメークを担当。『美的』本誌では創刊以来の連載「今月のおすすめ:大高博幸さんが選ぶベストバイ」を執筆。
■大高博幸さんの 肌・心塾
http://biteki.com/beauty-column/ootakahiroyuki

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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