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2015.4.14

大高博幸の美的.com通信(283) 話題沸騰!『シンデレラ』 試写室便り Vol.91

© 2015 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
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本当の魔法は、あなたの勇気。
ディズニー・ラブストーリーの原点にして頂点、ついに実写化!

シンデレラ』 (アメリカ/105分)
4.25 公開。Disney.jp/CINDERELLA

【STORY】 幼いころに亡くした母の「勇気と優しさを忘れないで」という言葉を胸に、心優しい まっすぐな女性へと成長したエラ。まま母と義理の姉妹にいじめられ、“灰まみれのエラ=シンデレラ”と呼ばれながらも、希望を失わず、明るく前向きに生きていた。そんなある日、エラは 森で“キット”と名乗る青年に出会う。彼にもう一度会うため、エラは お城で開かれる舞踏会に行こうとするが、まま母たちによって置いてきぼりに。打ちひしがれるエラの前に現れたのは、フェアリー・ゴッドマザー。彼女の魔法によって美しく変身したエラは、舞踏会でキットと再会し、夢のような時間を過ごすが、そのとき12時を告げる鐘の音が…。(プレスブックより)

アニメ版『シンデレラ』から60余年、ウォルト・ディズニー・スタジオが 総力を結集して完成させた 実写版『シンデレラ』です。
配役は、エラ=シンデレラに リリー・ジェイムズ、継母役に ケイト・ブランシェット、王子役に リチャード・マッデン、フェアリー・ゴッドマザー(魔法使いのお婆さん)に ヘレナ・ボナム=カーター。監督は、『ヘンリー五世』(’90)、『マイティ・ソー』(’11)などの ケネス・ブラナー。

アニメ版とは異なり、本作は エラのベビー時代から物語が始まり、母の病死、父の再婚、出張先での父の急死へと続き、いじめに耐えかねて 馬で森へと向かったエラが、“キット”=実は王子と出会うというシーンが映し出されます。これによってラブストーリーの要素が強められている点は、本作の大きな特徴のひとつです。
フェアリー・ゴッドマザー登場の場面も、アニメ版とは少し違っていました。ドレスを破られて泣いていたエラが、「パンを ひとかけらと、ミルクを少し くれない?」という声に振り返ると、そこには 茶色い大きなガマ蛙のようにも見えた お婆さんが…。彼女は「私が フェアリー・ゴッドマザーよ」と素性を明かし、空中へ投げ上げた杖がマジックワンドになると同時に、美しい妖精に姿を変える…。まずカボチャが豪華な金色の馬車に、次いで4匹のネズミが馬に、トカゲ2匹が従者に、ガチョウが御者にと変身。そして最後にエラは、ブルーのドレスの美しい姿に仕上げられる。間もなく宮殿へ到着したエラは 少し おじ気づきますが、従者(トカゲ)の「楽しんでこなければ!」という ひと言に勇気を取り戻し、階段を上り始める…。この一連のシークエンスは、やはり非常に興味深いモノでした。
ついでに記すと、12時の鐘が鳴る場面も迫力満点。エラは大急ぎで走り出しますが、アニメ版と比べて お城は倍以上(?)に広く大きく、階段へ たどり着くまでの距離も 相当に長い。やっとの思いで馬車に乗り込んで逃げ帰るのですが、最初に元の姿に戻ったトカゲが、猛スピードで走りながら ガタガタと音を立てゝ壊れて行く馬車に 必死で しがみつくショットなど、CGならではのスリルに 感動する程の可愛らしさがプラスされていて、とてもとても良かったです。

エラ役の リリー・ジェイムズは、娘役時代の ジャネット・リィを想い出させる 美しく可憐な若手女優で、演技力も十分。継母役の ケイト・ブランシェットは、『ブルージャスミン』に次ぐ出演作としてタイムリーなキャスティング。しかし見方によっては、今回は形だけの演技という印象も。貴婦人のポーズを取る数場面では、それが決まり切らない感があり、敢えて そうしたのかどうかは 僕にはクエスチョンマークでした。フェアリー・ゴッドマザー役の ヘレナ・ボナム=カーターは、メークによる精一杯の若作りが見事で、ちょっとトボけた演技の味も彼女ならでは。口に綿を詰めて頬をふっくらさせるなどという方法も考えられたはずですが、そこまでは しないコトにしたようです。王子役の リチャード・マッデンは、本作でスターの座を得るコトは ほゞ確実。その青い瞳と 並びの良い白い歯、快活な表情、少し鼻にかゝったような声に特徴があり、若さと清潔感と性的魅力に加えて、堂々たる風格さえ漂わせています(今回 ファンになった方々は、彼の一作前の出演作『暮れ逢い』(通信(266))も観ずにはいられなくなるはず)。

ラストは 結婚式の壮麗な大ロングショット。エンドマークには フェアリー・ゴッドマザーのイラストが あしらわれていましたが、ここで H・B=カーターに もう一度 登場してほしかったと思うのは、僕だけではないでしょう。
アニメ版の有名な主題歌、『夢は我が心の願い』と『ビビディ・バビディ・ブー』の2曲は、エンドクレジットで流れます。その歌声は、オリジナルにも増して美しく澄んでいました。
P.S. 僕が観たのは“字幕版”ですが、日本公開に際して“吹き替え版”も用意されています。エラの声は 高畑充希、王子の声は 城田優が務めているとのコト。まず吹き替え版、次いで字幕版を観るという方法もあるのでは? それは ともかく、これはスルー禁止ですよ!

 

 

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ビューティ エキスパート
大高 博幸
1948年生まれ。24歳の時、日本人として初めて、パリコレでメークを担当。『美的』本誌では創刊以来の連載「今月のおすすめ:大高博幸さんが選ぶベストバイ」を執筆。
■大高博幸の美的.com通信 https://www.biteki.com/article_category/ohtaka/

 

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