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2019.6.12

『 ニューヨーク 最高の訳あり物件 』『 ジョナサン 』『 光のお父さん 』『 巴里祭 』 試写室便り【 大高博幸さんの肌・心塾 Vol.506 】

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[c]2017 Heimatfilm GmbH + Co KG

マンハッタンの最高級アパートメントに
同じ夫に捨てられた元妻ふたり。
火花を散らす彼女たちの
おかしな共同生活が始まる ―― !

ニューヨーク 最高の訳 ( ワケ ) あり物件
6.29 公開/ドイツ/ 110 分
gaga.ne.jp/NYwakeari

ダイアン・キートンの主演作に ありそうな邦題…。But、これは『 ハンナ・アーレント 』( 通信 182 ) の マルガレーテ・フォン・トロッタが、社会派から一転して監督したコメディドラマ。

夫 ニックから 突然 離婚話を突きつけられた、元モデル・現ファッションデザイナーのジェイド。傷心の彼女の前に現れたのは、夫の前妻 マリア。「 この部屋の所有権の半分は 法的に私のモノ 」と主張、ジェイドと同居生活を始めます。同じ男と結婚したコト以外、ファッションもライフスタイルもキャラクターも全て正反対のふたり。プライドと今後の人生を賭けた闘いの幕が上がって…という、あり得ないようで、あるかも知れない物語。

ジェイドは相当テンパーで、いつも不気嫌。対するマリアは、自己主張はキッパリとするけれど、それ以外は常に楽天的。少しも咬み合わない両者の間に変化が起きるのは、マリアとニックの娘 アントーニアが、ベルリンから N Y に やって来る場面以降。植物学者で調香を得意とするアントーニアに、ジェイドが 自身のブランドの香水作りを依頼する辺りから、ジェイドとマリアは 自分たちの特殊な絆に気付き始めます…。

ジェイド役の イングリッド・B・ベルダルは、プロポーションの良さはベツとして、少し前までカリスマモデルだったという雰囲気に乏しく、ミスキャストと言わざるを得ない感じ。孫もいるマリア役の カッチャ・リーマンは、個性豊かな表情が とてもキュート。こんな大人の女性が増えると、世の中、もっと楽しくなるはず。
脇役ながら光っていたのは、シングルマザーでもあるアントーニア役の ティンカ・フュルスト。ラスト近く、ジェイドから 有利な契約条件を 押しつけがましく提示される場面で、それを断固拒否する彼女の台詞、「 お金と成功が全ての国で、私は 私の子供を育てたくない。あなたのブランド事業で生きていく気もサラサラないわ 」が、とても印象的でした。人間、自分の気持ちに しっくりとくる生き方をする…、それが 何よりも大切なコトだと、彼女は 心と頭と体で 知っているのです。

そんなアントーニアが 幾つかの場面で使っていたバイオレット系ピンクのリップカラーが、意外なほど新鮮でチャーミングでした。僕が 真っ先に想い浮かべたのは、イプサの新リップカラー。ゆかたを着て夕涼み or 夏祭りに出掛ける時など、これをポイントにしてメイクすると、あっさり しっくりとなじんで、初々しく綺麗に見えるコト、請けあいです。

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イプサ リップカラー 01、03、08、09、12 ¥3,200 ( 税別 ) ( 7.26 発売 )
〝 フィッティングオイル 〟配合により、塗りたての美しい発色と質感が持続。イチオシは、一番右の 12 ( ホイップ質感、ドラゴンフルーツ色 ) 。

 

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(C)2018 Jonathan Productions, Inc. All Rights Reserved

午前 7 時と午後 7 時、
12 時間で切り替わる 僕と「 僕 」。
彼女は、それを知らない ―― 。

ジョナサン
―― ふたつの顔の男 ――
6.21 公開/アメリカ/ 95 分
jonathan-movie.jp

『 きっと、星のせいじゃない。 』 ( 通信 274 ) や『 ベイビー・ドライバー 』で高い評価を受け、ハリウッドのニュースターとして頭角を現している アンセル・エルゴート ( ’94 年生まれ ) の最新作。奇妙な絆で結ばれた ふたりの兄弟の物語を通じて、アイデンティティや切望について探求した、とてもユニークな S F 寓話です。

ジョナサン ( A・エルゴート ) は ルーティンの生活を送る内向的な青年だが、自分の身体に もうひとりの人格 ( 人物 ) を持っている。彼とは正反対の性格のジョン ( A・エルゴート ) だ。脳にタイマーを埋め込み、お互いが 12 時間で 切り替わるように設定されている。しかし 完璧だった彼らの生活は、ひとりの女性 ( スーキー・ウォーターハウス ) の出現により、形を変えてしまう…。

ごく簡単な 紹介文のみの案内状に目を通した時、これは「 ジキルとハイド 」の未来版? と想像したりもしたのですが、そうでは ありませんでした。But、その延長線上にあるとも言える内容で、僕は 多分に二重人格的な ひとりの大切な友人の、整理しがたい言動・性格・人生を、一段 深く理解できたような気がしました。

A・エルゴートは 複雑なキャラクターを巧みに演じています。しかし それ以上に、その顔の柔和な美しさ、特に肌の美しさは 信じがたいほどでした。ふっくらとキメの整ったノーマルスキンで、ほとんどノーメイクに近いはずなのに毛穴が見当たらず、ゆで卵のカラと白身の間にある薄い膜を掛けたかのような肌質感。生来 とても白い肌の持ち主のようで、目と頬が大写しになるワンカットでは、ソバカス未満の ごく薄い色素沈着が 見受けられました ( U V ケアが 絶対に不可欠な肌タイプ ) 。
こゝでは、そんな肌の若さ・新鮮さを守り抜くための、3 アイテムを御紹介しておきます。

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シスレー ( 全て発売中 )
シスレイヤ インテグラル コンセントレート ファーミング セラム 30ml ¥50,000 ( 税別 )
キメを細かく整えながら、ふっくらとした弾力のある肌へと導く高機能美容液。敏感肌を含め、朝晩使用可。
サンレイヤ G.E. SPF 50+ ( PA++++ ) 50ml ¥27,000 ( 税別 )
エイジングケア成分を贅沢に配合した高機能日焼け止めクリーム。真皮中のエラスチン線維の変性や組織の硬化を防ぐ効果もある。
S P ソワン ソレイユ ティンティッド サンケア SPF 30 ( PA+++ ) 全 2 色 40ml ¥16,500 ( 税別 )
ファンデーションに近い色とカバー力を備えた日焼け止めクリーム。滑らかに伸びて程よく止まり、明るい肌色とサンブロック効果が 長時間持続する。

 

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©2019「劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」製作委員会 ©マイディー/スクウェア・エニックス

ずっと すれ違ってきた父子が、
オンラインゲームの世界を共に旅する。
しかし 父は、
それが 息子であることを知らない ―― 。

光のお父さん
―― 劇場版 ――
6.21 公開/日本/ 114 分
gaga.ne.jp/hikarinootosan/

累計アクセス数が 1,000 万を超えた大人気ブログ。書籍化もドラマ化もされた感動の実話の、劇場用映画版です。アキオ役に坂口健太郎、父・暁役に吉田鋼太郎という最旬の W 主演で、ヒットは間違いなしでしょう。

アキオの幼い頃の回想シーンが 折に触れて入り、「 ファイナルファンタジー 」のゲーム画面が 全体の 1/4 ほどを占めるという構成で、ラストは ホロリとさせた後、ハッピーエンドとなる 114 分。

ほとんどの方が 内容を御存知のはずなので、ネタバレと言われずに済むと思いますが、お父さんには快気祝い、アキオには単身赴任祝いとして、ゲランのメンズフレグランスを贈るというのは どうでしょう? 次の 2 品、香りに共通点があると同時に、それぞれが 異なる個性を備えているので、父と息子への贈り物には 理想的だと思います。

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ゲラン ( 共に発売中 )
ロム イデアル インテンス 50ml ¥9,800 ( 税別 ) ( こちらは お父さんに )
ロム イデアル スポーツ 50ml ¥8,500 ( 税別 ) ( こちらは アキオ君に )

 

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© 1933 – TF1 DROITS AUDIOVISUELS

下町情緒溢れるパリの恋物語。
世界中を魅了した不朽の名作が、名曲に乗って美しく蘇える!

巨匠 ルネ・クレール監督 生誕 120 周年記念

巴里祭
4 K デジタル・リマスター版
6.22 公開/フランス/ 86 分
www.cetera.co.jp/rene

下町のアパルトマンの向かいに暮らす、タクシー運転手 ジャン ( ジョルジュ・リゴー ) と 花売り娘 アンナ ( アナベラ ) 。ふたりは フランス革命記念日である〝 巴里祭 〟前日の 7 月 13 日、にわか雨をきっかけとして親しくなり、「 明日も また 踊りに行こう 」と約束を交わします。しかし、思いがけない出来事が ふたり それぞれに降りかゝり…。
フランスの巨匠 R・クレールの 1933 年度の大ヒット作。すれ違ってしまう情況を通して、ひとつの恋が 花ひらくまでを描いた、のどかで ロマンティックで 後味の良い、ハッピーエンドの物語。

この映画、僕は昔々、状態が良好とは言えないフィルムで観賞したコトがあります。それでも、忘れられない映画の 1 本となっていました。それが 今回、映像も音声もクリアになった デジタル・リマスター版でリバイバル。
製作・監督・脚本・台詞の全てを担当した R・クレールの作劇術はモチロン、主役を演じた人気女優 アナベラ ( 当時 22 or 23 歳 ) の、可憐な美しさも観どころです。

本作は、YEBISU GARDEN CINENA を皮切りに、1957 年の名作『 リラの門 』 ( 99 分 ) と共に 全国順次公開の予定。第一級のクラシック映画を観る喜びを、皆さんも ぜひ 味わってみてください。

 

 

アトランダム Q&A企画にて、 大高さんへの質問も受け付けています。
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biteki-m@shogakukan.co.jp
( 個別回答はできかねますのでご了承ください。)

ビューティ エキスパート
大高 博幸
1948年生まれ。24歳の時、日本人として初めて、パリコレでメークを担当。『美的』本誌では創刊以来の連載「今月のおすすめ:大高博幸さんが選ぶベストバイ」を執筆。
■大高博幸さんの 肌・心塾
http://biteki.com/beauty-column/ootakahiroyuki

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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