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メイクHOW TO
2021.10.29

テクニックの前にマインド!? 大人の眉メイクを改めて考える(1)

マスクが日常になり、今まで以上に注目を集める目元。あらゆるメーカーからも最新のアイブロウコスメが続々登場し、今はまさに空前の“眉ブーム”であり“眉バブル”。改めて“眉”について考えます。【杉浦由佳子「愛しのニッチ美容」vol.2】

大人がやってはいけない、ひとつめのNG!

この秋冬の新作コスメは、本当にアイブロウ関連アイテムが豊富です。新作がたくさんあれば、自ずとたくさん試す機会も多いわけでして。いろいろ試行錯誤していくと、どんどん眉筋(眉に向き合う筋肉、そして眉をメイクする筋肉)が鍛えられてきました。最近はどんなアイテムを使うかや描き方どうこうはもちろんのこと、“眉”そのものの存在感についてまで考えるように…。平均して高校生くらいから? 20年以上眉を描き続けてきた私たち大人は、誰もが多かれ少なかれ眉メイクに対する思い込みがあります。それをまずリセットすることがテクニックより大事なのではないかと思ったのです。

捨てるべき思い込み(1)

「しっかり丁寧に、キレイに描く」→「目立たせず、存在感を出さない」
下半顔がマスクで隠れてしまう今、眉というパーツはメイクの中で一番大事と言っても過言ではありません。目力や顔立ちに骨格、さらにはキャラクターまでコントロールできるそのメイク効果は、ほかのパーツにはない眉ならではの特徴。うまく取り扱えれば、間違いなく大人の強い味方になるので、当然メイクにも力を入れるべき。でも、力は入れつつも“力を入れた仕上がり”になっては絶対にいけない。難しすぎるこの矛盾!!

眉メイクにハマり、一時期“眉の毛流れ”に命をかけていた私。ある日リアルに毛を描き込んで今っぽい毛並み眉ができたので、自信満々で家族に意見を聞いたのです。「この眉どう?キレイ?」と。でも、返された一言は、「磁石で動かした砂鉄みたい」。…………です。でも、この一言で察することができました(助かったよ。ありがとう、夫)。息ができないくらいに集中しながら丁寧に、緻密に描いた眉は、手鏡の距離だとうっとりするほどキレイなのに、他人には砂鉄にしか見えないことを。眉が一人歩きしていることを。顔立ちや私自身を差し置いて、眉だけが悪目立ちしてしまっていることを。

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※毛流れに命をかけるあまり、自らの腕でコソ練していた時期も(笑)

アイメイクもリップメイクも華やかに盛り、主張させて成立するパーツですが、眉に関しては話が別。主張して目立ってしまった段階で、それはトゥーマッチ。きっと理想は、バイプレイヤーみたいな存在感で、自身(眉)は決して目立つことがないのに、主役(その人の顔立ち)に寄り添いながら、主役(その人)の魅力を一層引き立ててくれる眉。砂鉄事件のほかにも、いろいろな失敗を経て、今は常にバイプレイヤーな眉を意識するようになりました。顔の中で主役を張ってしまうようなきれいな眉を、メイクのゴールに設定にしてはいけない。気合は入れども“悟らせない”、“目立たせない”。これは心に刻んでおきたい大切なことです。

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ライター
杉浦由佳子
美的や美的GRANDでメイクページを主に担当させていただいております。「人生を通し、自らの体を以て、”人体実験する”」のが美容のモットー。趣味は、結局…美容な、オタクです。美的.comで「ゆかコスメetc」で連載中。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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