「筋肉」「関節」「脳」から読み解く腰痛の新常識。理学療法士が明かす『腰痛は医者には治せない』
腰痛に悩む人は非常に多く、現代の日本では多くの人が一度は経験すると言われています。湿布や痛み止めでやり過ごしながら、「いずれ手術が必要になるかも」と不安を抱えている方も少なくありません。そんな“終わりの見えない腰痛”に、新しい視点でアプローチする一冊が登場しました。
なぜ、腰痛は治らないのか?
著者は、痛みに特化した治療院「整痛院ふっか」の総院長であり、のべ5万人以上の施術経験を持つ理学療法士・松田圭太氏。
本書『2人に1人が「筋肉」「関節」が原因!理学療法士の神ワザ治療 腰痛は医者には治せない』では、これまで原因不明とされてきた腰痛の多くが、「筋肉」「関節」、そして痛みに対する認知や解釈によって引き起こされている可能性を指摘。単なる対症療法ではなく、根本改善のためのアプローチをわかりやすく解説しています。
病院に通っていても、多くの人が腰痛を長引かせてしまう背景には、いくつかの“見落とされがちな理由”があります。
まずひとつは、原因の特定が不十分なまま治療が進んでしまうこと。レントゲンでは骨の異常は確認できても、実際に痛みを引き起こしている筋肉や関節の状態までは把握しきれません。そのため、「異常なし」と言われても痛みだけが残る、というケースが起こります。実際には、こうした痛みの多くは骨ではなく、筋肉や関節に原因がある可能性が高いと考えられています。
さらに、湿布や痛み止めといった対症療法は一時的な緩和にはなっても、根本的な改善にはつながりにくいもの。自己流のストレッチや運動も、体の状態に合っていなければ効果を感じにくく、「やっているのに治らない」という悪循環に陥りがちです。
こうした現状に対して、近年の医療では新たなスタンダードも示されています。
2021年、厚生労働省がまとめた『慢性疼痛ガイドライン』では、腰痛改善において最も高く評価された治療法が「運動療法」、次点が「認知行動療法」であるとされています。また、慢性的な痛みそのものを治すために、手術を安易に選ぶべきではない、という記述も。
つまり、腰痛は「薬や手術」だけに頼るのではなく、体を動かすこと、そして痛みに対する考え方を見直すことで改善できる可能性が高いということ。それが、いまの医学的なスタンダードです。
本書ではこの考え方をベースに、病院に通わず、誰もが日常に取り入れやすいアプローチを提案しています。
体のクセを整える「運動療法」と「脳」へのアプローチ
本書で提案される運動療法の核となるのが、著者独自の「MSMメソッドR」。
ポイントは、「ゆるめる・鍛える・動かす」というシンプルな3ステップです。
硬くなった筋肉をゆるめ、必要な筋力を補い、正しく動かすことで、体の使い方そのものをリセット。あし指やお尻、体幹など、腰痛と密接に関わる部位にアプローチすることで、痛みの出にくい状態へと導いていきます。
一時的な対処ではなく、「なぜ痛むのか」を理解したうえで実践できるからこそ、再発しにくい体づくりにつながる。そんな実用性の高さも、本書の大きな魅力です。
そして、もうひとつ重要なのが、「脳=思考」への働きかけです。
慢性的な腰痛には、「また痛くなるのでは」「動くと悪化するかもしれない」といった不安や思い込みが大きく影響します。この“痛みへの恐怖”が、無意識のうちに体の動きを制限し、回復を遅らせてしまうことも。
本書ではその対策として、認知行動療法の一環である「3行日記」を提案。日々の体調や行動、気持ちを書き出すことで、自分の思考のクセに気づき、痛みとの向き合い方を少しずつ変えていきます。
体だけでなく、心の状態にも目を向けること。それが、腰痛改善へのもうひとつの鍵となります。
知識と行動で、腰痛は改善できる
本書は、痛みのメカニズムを正しく理解し、体と心の両面からアプローチする方法を教えてくれます。単なる一時的な対処ではなく、再発しにくい体の使い方や腰痛との向き合い方を学ぶことで、日常生活の質や活動の幅までも整えていくことができます。
腰痛をただの“痛み”として受け入れるのではなく、自分の体は自分で治すという意志を持つこと。主体的に行動を変えることで、これからの人生をより快適に、より豊かに過ごすためのヒントが、この本には詰まっています。

『2人に1人が「筋肉」「関節」が原因!
理学療法士の神ワザ治療
腰痛は医者には治せない』
著/松田圭太
価格:1,760円(税込)
ご購入はこちらから(amazon)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。