肌の美しさや肌質は遺伝するって本当? 美容皮膚科の先生に真相を直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
A:半分本当、半分ウソ。
「たとえば肌の色は遺伝が関係します。では肌の透明感や、キメ、ハリなどの肌質はどうかというと栄養状態や血行状態のほか、ホルモン量、日焼けの有無、エアコンなどの環境といったものが大きく関わります。つまり、肌質については遺伝というよりも、個人差や置かれた環境の影響のほうが大きくなるということです」(田路めぐみ氏・以下「」内同)
肌トラブルが親と同じに感じるのはなぜ?
でも、たとえば、母親が早くシミができはじめた場合、その娘もシミが早くできるように思えるのですが……?
「家族は食生活や生活習慣が似ますよね。とくに子ども時代は親がつくってくれたものを一緒に食べ、親と一緒に行動することも多いでしょう。アウトドアレジャーが好きな親御さんなら、おでかけも多くなりますから日焼けもするでしょう。ですので、たとえば母娘に同じような肌トラブルができたからといって、それが完全に遺伝によるものとは言い切れない部分もあるんです。
しかし、近年遺伝子研究において“遺伝子スイッチ”というものが注目されています。遺伝子にスイッチのような仕組みがあり、それがONになったり、OFFになったりすることで、遺伝子のはたらき自体が変わるというのです。そして、もともとの遺伝子情報としてDNAに組み込まれていなくても、そのスイッチのON/OFFは遺伝することがわかってきました。つまり、太りやすい、代謝が悪いなどといったものが、もともとの遺伝子になくても遺伝する可能性があるということ」
両親や姉妹と肌質や体型が似てくるというのもその遺伝スイッチのはたらきの可能性はあるようです。そういった意味では、遺伝すると言えなくもないけれど……やはり微妙なところだそう。
「家族が同じ肌トラブルに悩まされているという人は、遺伝だからしかたがないと諦めるのではなく、食生活や生活習慣を見直してみるといいでしょう。それが先決です」
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