健康・ヘルスケア
2021.5.26

「ふとしたはずみで尿が漏れる…」原因やトレーニング方法を専門医が解説!

尿漏れは骨盤底筋トレーニングで防げます!今回は尿漏れの原因やトレーニング方法について、女性泌尿器科専門医の関口由紀先生にお話を伺いました。

ふとしたはずみで尿が漏れることがあります

A.骨盤底筋を鍛えて、膀胱の急激な収縮をコントロールできれば、尿漏れは防げます。

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「尿漏れは、過活動膀胱の症状のひとつ。尿漏れしやすい人はよく、トイレのドアノブに手をかけた瞬間や、冷たい水に触ったときが危険、といいます。それは脳の条件反射で膀胱が異常に収縮して起こる現象。骨盤底筋がしっかりしていれば、尿道がキュッと締まり、その刺激で膀胱が緩んで尿漏れをストップできます。そのため尿漏れ対策には、骨盤底筋トレーニングが不可欠です。

まずは自分の骨盤底筋の位置を確認。自転車にまたがったときにサドルが当たる所です。肛門と腟を締めて、骨盤底筋をもち上げ、数秒キープして緩める。呼吸と連動させると効果が高まります。また、体をリズミカルに上下させるパルス運動を取り入れた『ピフィラティス』(下図)も有効です」(関口先生)

【基本となる骨盤底筋の動き】

1.肛門をキュッと締める
おならを止めるような感じで、肛門を引き締める。
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2.腟・尿道をキュッと締める
肛門とほぼ同時に、腟と尿道を締める。尿を途中で止める感じ。
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3.骨盤底筋を持ち上げる
息を吐きながら、下腹部→おへそ→胃の順にへこませると、骨盤底筋がもち上がる。
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【骨盤底筋トレーニング】

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  1. 両足を肩幅に開いてリラックスして立つ。
  2. 肛門と腟を締めて力を抜く。
  3. 肛門と腟をゆっくり締めて3秒キープし、ゆっくり緩める。
  4. 鼻から息を吸い、口からゆっくり吐きながら腟と尿道、肛門を締め、骨盤底筋を体の中に引き込むようにもち上げる。5〜7秒キープし、ゆっくり緩める。
(1〜4)×5〜6回を1日3〜5セット

 

【ピフィラティス(ランジ+パルス運動)】

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  1. 片足を前に踏み出して3〜10回腰を落とす。踏み出した脚のひざが爪先より前に出ないように注意。
  2. 腰を落とした姿勢を約5秒キープして肛門と腟を締め上げる。
  3. ハッ、ハッと息を吐きながら腰を上下に3〜10回バウンドさせる。反対側の足も同様に。
1〜3を左右各3〜10回

 

女性泌尿器科専門医

関口由紀先生

 

『美的』2021年5月号掲載
イラスト/チブカマミ 構成/つつみゆかり、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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