夏も湯船に浸かったほうが快眠できるってホント?「夏の睡眠」を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を医師や専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「夏の睡眠」について。夏も湯船に浸かったほうが快眠できるってホント? 医師の石原新菜先生とマンダムの根岸沙英さんにお話を伺いました。
Q:夏も湯船に浸かったほうが快眠できるってホント?
夏は暑さで「湯上がりに汗をかいてしまうのが不快」とか「暑くて湯船に浸かっていられない」なんて日もありますよね。結果、シャワーだけでサッと済ませてしまうという人も多いのではないでしょうか。しかし、すんなり眠りに入るためには暑くても湯船でしっかり温まるほうが良いのだとか。本当なのでしょうか。さっそく、この疑問を医師の石原新菜先生とマンダムの根岸沙英さんに聞いてみました。
A:ホント
「体が温まることでよく眠ることができます。湯船に浸かることで良いことはたくさんあるので、夏でも湯船に浸かって温まってから眠るのがおすすめです」(石原新菜先生・以下「」内同)
湯船に浸かったほうがいいのはなぜ?
「湯船に浸かることで、筋肉がほぐれて疲労物質の流れもよくなり、水圧がかかることでむくみも取れやすくなります。皮脂分泌にも繋がるので、肌も潤いますよ! 暑いからと言ってシャワーだけ済ませてしまってはそれらの効果も得られませんし、体を芯から温めるには湯船に浸かるのがいちばんです。体の深部体温が下がったときが最も寝つきやすいタイミングなので、眠る1時間ほど前に入浴するのが寝つきをよくするコツです。空調の効いた室内で1日過ごしているような人は体がかなり冷えている可能性が高いので、しっかりお風呂で温まるようにしましょう」
ぬるいお風呂では意味がない?
「暑い日に熱いお湯に浸かるというのも気持ちが乗らないでしょう。とはいえ、体を芯から温めるためには40℃未満では温度が足りません。そう考えると、最低温度は40℃を目安にしていただきたいです。入浴時間はお湯に胸くらいまで浸かれば10分でも十分温まります。半身浴の場合は短時間では温まらないので、最低でも15分は湯船に浸かってしっかり温まって欲しいです。高めの43℃くらいなら5分でもいいの? と思う人もいるかもしれませんが、短時間の場合も体の芯まで温まることはできません。適温でゆっくりお湯に浸かるのがおすすめです」
夏に湯船に浸かるのが苦手な人におすすめ
「お湯の温度は40℃が目安とお伝えしましたが、それでは無理、という人は清涼成分入りの入浴剤やハッカ油を入れるというクールハックもおすすめです。清涼成分はお湯の温度は温かいままでも、涼感を得ることができます。ドライヤーで汗をかいてしまったときなどは、水気を拭き取ったあとにローションを首まわりに付けるというのも涼しさを感じられる方法です」(根岸さん)
熱帯夜でも睡眠中の冷房設定温度は28℃が適切?
「これはみなさん間違えやすいところなのですが、設定温度ではなく室内温度が28℃というのがおすすめです。室温計を置くと、室内の温度が確認できます。眠るときも室内温度が低いのは良くないので、エアコンをかけたまま寝ても良いのですが、冷えない服装を心がけてください。エアコンをかけっぱなしにする場合、パジャマはタンクトップに半ズボンでタオルケットなんていう組み合わせでは冷えてしまいます。薄手の長袖長ズボンくらいがベストです。睡眠は脳を休める大事な時間で、寝入りは特に重要な時間帯です。そのため、入眠しやすい環境を整えるようにしましょう」(石原先生)
Point
設定温度ではなく室内温度を28℃にエアコンや扇風機はつけっぱなしのほうがいい?
「タイマーにして暑さで起きてしまうようなら、つけっぱなしで室内温度を保てるほうがよく眠れるので良いと思います。途中で起きたり、早く起きてしまうことで睡眠不足になってしまっては、次の日の活動にも影響が出てしまいます。ただし、つけっぱなしで寝る場合は冷えない服装と寝具を使用することを忘れずに」(石原先生)
暑くて眠れないときは冷感グッズを活用するべき?
「頭が冷えると深部体温も下がり、寝入りやすくなるため、暑くて眠れないときは体を冷やさずに頭だけを冷やせる氷枕を使用するのも良いでしょう。ただし、体が冷えてしまうと良くないので、耳から下は冷やさないというのがポイントです」(石原先生)
「暑さでなかなか眠れないときは、接触冷感の寝具やパジャマを活用するのもおすすめです。石原先生がおっしゃるように、氷枕を使用するのもおすすめです。ほかにも、衣類にかけて涼感を得る衣類用スプレーなどの商品もあります」(根岸さん)
株式会社マンダム
広報部 主任
根岸沙英
2018年入社。4年間の営業活動を経て、現職。自らが体験した“化粧品で人生は変わる!”ということを自社の商品を通じて多くの人に経験してもらうべく奮闘中。
■マンダム
文/土屋美緒
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療にあたっている。クリニックでの診察のほか、わかりやすい医学解説と親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活動中。自身も二児の母で、女性としての視点からのアドバイスにも定評がある。
■石原新菜オフィシャルサイト