ウィズコロナで3キロ太った…見直すべき習慣は?食事制限はNG|新生活様式版・太らない食べグセ
ウィズコロナで、平均3kgは太ったとも言われる今日この頃。とはいえ、安易な食事制限は、今いちばん必要な免疫力を落としてしまうので絶対NG!しかも、逆に代謝が悪くなってやせにくくなるというコワイ話も…。この冬は、「食べながら代謝を上げていく」がマストなんです。
太った原因は、続く食事時間のズレと緊張モード!
食べる時間がバラバラだと代謝を促す成長ホルモンが出ずどんどん脂肪をため込む体へ
ウィズコロナで3kg程増えた体重。
「最大の原因は食事時間のバラつきです。朝食7時、昼食12〜13時、夕食18〜19時と食間は5〜6時間空くことが理想。すると食後 3〜4時間で消化され、1〜2時間の空腹タイムが生まれます。この空腹時に代謝を促す成長ホルモンが分泌され、やせる準備が始まります。しかし、空腹になるために無理に食事を抜くのは逆効果。空腹が長く続くと体は飢餓状態になり、栄養を蓄えようと太りやすくなります。また、体内時計も狂い、成長ホルモンの力がダウン。成長ホルモンは免疫にも関わるので今は特に大切です」とハーバード大学医学部客員教授 根来秀行先生。
さらにテレワークも肥満の温床に。
「テレワークだと食事を抜きやすくなります。職場とは違い、床にじか座りしたり、ローテーブルでPC作業を長時間続けることで、お腹が圧迫され、空腹が感じにくくなるからです」
と管理栄養士 前田あきこ先生。
ステイホームで活動量が減った上、ピリピリの緊張モードの連続で自律神経のバランスがダウン!
「テレワークではいつ来るかわからない仕事の連絡をずっと待つピリピリの過緊張が続くので、常に交感神経が優位な状態に。こうなると食欲がわかず、食事のタイミングを逃しがち。そのため、少しずつだらだらと食べて小腹を満たすと本来の副交感神経の働きである、食後胃腸を動かし消化吸収を促す活動も低下。便秘にもなりやすくなります」(前田先生)
自律神経は体内時計がズレることでも、正常に働かなくなるそう。
「体内時計は何もしなくとも、毎日少しずつズレていきます。それをリセットするのが朝日。朝、太陽光を浴びれば、体内時計が新しいリズムを刻み始めます。そして、約15時間後に睡眠ホルモン・メラトニンが分泌され、睡眠に誘います。睡眠中にはストレスホルモン・コルチゾールが体内リズムに合わせ、睡眠3時間後に分泌をスタート。脂肪を燃焼してエネルギーに変える役割や免疫力を高める働きをします」(根来先生)
「3食を規則正しくとることも自律神経を整えるコツです」(前田先生)
ハーバード大学 医学部客員教授
根来秀行先生
ねごろひでゆき/医師・医学博士。奈良県立医科 大学医学部客員教授、杏林大学医学部客員教授、信州大学特任教授、事業構想大学院大学理事・教授。著書は『病まないための細胞呼吸レッスン』(集英社)など。
『美的』11月号掲載
イラスト/菜々子(マンガ・人物)、溝呂木一美(料理) 構成/金子由佳、むらなかさちこ、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
まえだあきこ/パーソナルコンディショニングコーチ、日本抗加齢医学会指導士。女性ライフクリニック銀座・新宿のダイエット外来にて認知行動療法を取り入れた栄養や運動、睡眠などの生活習慣改善を指導。