みんなが毛穴のために使っているクレンジングオイル、スクラブ、パック…これって本当はどうなの?皮膚科医が解説
詰まった毛穴や開いた毛穴は、実はいじればいじる程悪化する…!?皮膚科医の高瀬聡子先生が、ありがち毛穴ケアの間違いを指摘します。
気になる毛穴のために、みんながしていること…これって本当はどうなの?
△クレンジングオイルでマッサージ
界面活性剤が肌に負担をかけるのでNG
「オイルが滑りを良くし、毛穴に詰まった角栓が取れやすくなるのは事実です。ただし、クレンジングオイルにはすすぎをスムースにする界面活性剤が入っていて、肌に負担をかけます。マッサージオイルで行うなら◎」(皮膚科医 高瀬聡子先生/以下「」内同)
×スクラブでゴシゴシ
摩擦によって毛穴が炎症を起こし、むしろ詰まりが悪化
「スクラブ料は、摩擦という物理的な刺激によって汚れを取り去るもの。表面に出た角栓は落とせますが、摩擦によって肌に負担がかかり、角質が肥厚して、さらなる毛穴詰まりを促します。悪循環になるので今すぐやめて」
△コンシーラーの厚塗り
しっかり落とせばOKですがクレンジングによっては×
ついやってしまう黒ずみ毛穴や角栓の厚塗りカバー。「クレンジングでしっかり落とせば問題ありませんが、忙しい人が愛用する拭き取りクレンジングだと凹凸部分の汚れを落とし切れません。すると、毛穴詰まりの原因に」
△毛穴下地塗り込み
蓄積することはないもののよく落とすことは大切
「毛穴は排出器官なので、ウワサに聞く『シリコンが毛穴に張りついて落ちなくなる』というようなことはありません。とはいえ、上のコンシーラーのように、使うならきちんと落とすことが絶対条件になります」
×角栓押し出し
絶対ダメ!刺激によって炎症が起こり、悪循環に
「指や器具で角栓を押し出すと、毛穴にダイレクトな負担がかかって炎症を起こし、角質肥厚を起こしてさらなる毛穴詰まりに。それに角栓は、押し出しても24時間以内には再生し始めるので、あまり意味のない行為です」
△頬の毛穴にローションパック
保湿によって多少目立たなくなりますが、根本改善はなし
「乾燥によってキメの凹凸がなくなり、毛穴が広がって見えている場合、潤いを与えてふっくらさせることである程度目立たなくなります。ただし、たるみで広がっている毛穴の場合、ローションパックではどうにもなりません」
毛穴に刺激を与えるお手入れはすべてNG!
鼻の詰まった毛穴や黒ずんだ毛穴、頬の開いた毛穴、たるんで伸びてきた毛穴…。目立つ毛穴に共通しているのは“だらしなく映る”ということ。詰まり毛穴には不潔感があり、たるみ毛穴はお手入れ不足に見え、そこ毛穴に刺激を与えるお手入れはすべてNG!にファンデーションが詰まればやっぱり不潔に見える。憧れの清潔感や透明感と真逆の印象になってしまうから、毛穴はいつの時代も肌悩みのTOP1に君臨しています。だからこそやってしまう、毛穴の汚れを無理に取ったり、がっつりカバーしてしまうテクニック。本当に悪いのかそれとも大丈夫なのか、皮膚科医の高瀬聡子先生に伺いました。
「界面活性剤が入っているクレンジング料でマッサージしたり、物理的な刺激を与えたりするのはすべてNG。炎症によって角質が肥厚し、かえって毛穴が詰まりやすくなるという悪循環が生まれます。メイクで毛穴を隠すのは問題ありませんが、きちんと落とすことを忘れずに」
教えてくれたのは…
ウォブクリニック中目黒 総院長
高瀬聡子先生
慈恵会医科大学卒業後、同大に皮膚科医として勤務。2007年にクリニックを開業。
美的6月号掲載
イラスト/二階堂ちはる 構成/大塚真里
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。