肌質別スキンケア
2019.5.13

肌が弱い…なら化粧品は無添加がおすすめってホント?真相を専門家に直撃!

日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“コスメ”について。肌が弱い=無添加コスメがいいって…ウソ? ホント? 日本化粧品協会代表理事の小西さやかさんにお答えいただきます。

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Q:肌が弱いなら化粧品は無添加がいいってホント?

肌が弱く、刺激の強いコスメは使えないからと、無添加コスメを選んでいる人も多いですよね、肌が揺らいでいるときだけいつものコスメはお休みして、無添加コスメに代えているという人も。

無添加という言葉には、安心感があります。でも、本当に肌が弱い人や肌状態が悪いときには無添加コスメがいいのでしょうか。

さっそく、この疑問を小西さんにぶつけてみました! 果たして小西さんの答えは……?

 

A:半分ウソ、半分ホント

「一般的に無添加コスメとは、旧指定表示成分が入っていないコスメのこと。旧指定表示成分とは、体質によって皮膚トラブルを引き起こす可能性がある成分のことを指します。確かに旧指定表示成分は刺激が現れやすいので、それが入っていない=肌にやさしいと考えられるかもしれません。

しかし、昔(昭和55年)に指定されただけであって、現在では精製が進んで刺激が抑えられたり、もっと刺激の強い成分もありますが、それらは指定されていないのです。

例えば、防腐剤で代表的な“パラベン”。パラベンは旧指定表示成分に含まれていますが、同じ防腐剤である“フェノキシエタノール”は含まれていません。フェノキシエタノールもコスメに大量に入れてしまうと刺激が出てしまう可能性があります。どこまで、何を無添加とするか、という点がポイントとなるかもしれません」(小西さやかさん・以下「」内同)

 

「敏感肌だからオーガニックコスメにしなきゃ」も思い込み?

「無添加コスメ同様に、オーガニックコスメに対しても肌にやさしいというイメージがあるかもしれません。オーガニック認定団体は世界中にありますが、それぞれの認定団体によって認定基準が異なるため、品質やポリシーはまちまち。

さらに、天然の植物エキスはどんな成分から構成されているのか、含有量はどれくらいか……などと細かく分析されてなく、また、精油なども自然界にあるよりも濃縮されていることもあり、植物のもつパワーが発揮され、肌にとって刺激となり得ることもあるのです。オーガニックコスメも他のコスメと同じように、使用する場合は、まず手や二の腕で試してみるといいでしょう」

 

肌が弱い人は敏感肌専用の化粧品ブランドが安心

「敏感肌でスキンケア選びに迷われているという人も多いかもしれません。少し敏感肌に傾いている……というときには、バリア機能が一時的に低下しているので、肌状態が整うまで、ほぼ人と同じ分子構造でつくられたヒト型セラミドが入ったコスメがおすすめです。

すぐに肌の刺激になってしまうという人は、皮膚科や調剤薬局にもある敏感肌用のブランドがよいでしょう。たとえば『NOV』は臨床試験に定評があり、臨床皮膚医学に基づいてつくられていますし、『キュレル』はセラミドが入っているので、自身のバリア機能を取り戻すときにもおすすめです。また、『ミノン』も製薬会社が製造しているので安心して使えますよ」

 

一般社団法人 日本化粧品検定協会代表理事
東京農業大学 食香粧化学科 客員准教授
小西さやか
各種協会の顧問、学会幹事を歴任。化粧品の開発経験があり、工学修士としての科学的視点から美容、コスメを評価できる専門家「コスメコンシェルジュ」。著書9冊、累計30万部を突破。

文/木土さや

 

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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