肌質は「遺伝」で決まる!? 肌質にまつわる読者のお悩みを調査&プロが解説!

「美肌の人は、生まれつきでしょ?」「私の肌質はハズレだし…」なんて、肌質を理由にスキンケアに前向きになれない日もあるかもしれません。でも実際、肌質を決めているのは本当に遺伝だけだと思いますか??まずは『美的』読者にアンケート調査を実施&資生堂 みらい開発研究所の松永さん、吉川さんに科学的な観点で解説していただきました!
『美的』読者に肌質にまつわるアンケート調査を実施!
*『美的』クラブへのアンケート調査。73名が回答
Q.あなたの肌質は?
半数近くが混合肌。乾燥とテカりの両方が気になるため、毛穴やシワ、くすみなど悩みが多い傾向。
Q.自分の肌質に悩んでいる?
肌質はさまざまですが、自身の肌質に悩んでいるという人が大多数。
Q.肌質は遺伝だからどうしようもない?
肌質に悩みは多いものの、遺伝のせいだからと諦めず、ケアに前向きな人が多いようです。
Q.肌質とどう付き合っている?
「定期的に皮膚科で美容医療! 自分に合うスキンケアを選抜」-オイリー肌・30代
「効果が強いものよりも自分の肌がゆらがないかを優先してスキンケアを選ぶ」-乾燥肌・20代
「夏と冬とで使うスキンケアを替えるように。刺激が強いものは控えています」-混合肌・30代
「肌の状態をとにかく観察!あれこれ使うのではなく、合うものを丁寧に続ける」-敏感肌・30代
「合う化粧品は母や姉妹と共有。肌質が似ていて効果が出やすい気が」-普通肌・30代
肌質を決める要素と美肌と遺伝子の現在地
最新研究では“美肌遺伝子”の存在も!?
資生堂の研究によると、美肌を維持する上で重要なコラーゲンの主要構成成分やヒアルロン酸の前駆体を増加させる通称“美肌遺伝子”があることを発見。しかも、年代問わずアプローチできる遺伝子。もしかしたら、あなたも美肌遺伝子をもっているかも!?
肌質を知るために遺伝子検査 という選択肢も!
肌質は遺伝子だけでは決まらないとはいえ、シワやシミができやすい/できにくいといった傾向は遺伝子から読みとることが可能。肌の強みを伸ばすか、弱点に抗(あらが)うか、今後の美肌戦略のために知っておくと良さそう。
Beauty DNA Program
皮膚科学研究とAI技術の融合で生まれたDNA検査法で、最適なケアを提案する2023年に始まった資生堂のサービス。肌の特徴や、シワやシミのできやすさや血中のビタミン調整能力などもわかる。¥12,000
オイリー・ニキビ・敏感さ・肌トーン…肌質は遺伝だけでは決まらない!
アトピー素因をもつ両親から生まれた赤ちゃんは、遺伝子的にはアトピー肌のリスクが高いといえますが、実は生後8か月間のスキンケア次第でリスクの高い赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の発症が3割抑えられるという学術論文も。たとえ素因をもっていたとしても肌質はマネジメント次第。
ほかにも、日焼けした後、赤くなるだけで黒くならない、赤くなってから黒くなる、赤くならず黒くなるなどといった、メラニン産生能はもって生まれた遺伝的要素。それを変えることはできませんが、それだけで肌質が決まるわけではありません。
間違った洗顔、脂質の多い食生活、ハウスダストやスギ花粉のようなアレルゲン、日焼け止めを塗る量が少ないなどの環境要因や加齢などが重なり、今の肌質が決まります。自分の肌のポテンシャルを生かすには、日々のケア次第です。
『美的』2025年9月号掲載
構成/村花杏子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。