10代の保湿ケアが肌の将来を左右する!? こってりベビー保湿から水分重視のケアへ転換|biiku
10代。体・心・肌のすべてが子供から大人へ。ふと思い返すと、ベビー期のスキンケアは山と情報があったのに、ティーンの肌作りの情報は…? 実際、年頃の子供を持つ美的GRAND読者は、「我が子の肌悩み」に悩んでいます。子供の肌の、今ここにある透明感やみずみずしさを守りたい…未来の美肌を育むために、スキンケアの基本のひとつ、保湿について探ります。10代の保湿、その最適解とは?
皮脂分泌が盛んな肌に合わせた潤いを
乳幼児期の充分な保湿がアレルギーのリスクを抑えるといった情報が周知され、顔にも体にもたっぷりとクリームを塗ってきた今の子供たち。しかし、10代になっても“こってりケア”を続けるべき? 親世代とスキンケアを共有してもいい? 疑問は尽きません。ご自身もふたりのティーンエイジャーの母である皮膚科医・髙瀬聡子先生に伺います。
「男女とも10歳頃から第二次性徴が始まります。男性ホルモン、女性ホルモンの分泌が活発になり、その影響で肌あれしやすくなって、皮脂分泌が盛んな場合はニキビができやすくなります。それでいて今のティーンの肌はセラミドや細胞間脂質の生成量が少ない傾向にあり、水分保持力が低い。水分量が少ないため皮脂が多くても、乾燥から肌を守る皮脂膜にもなっていません」
【右・高橋里奈さん】シャツ¥28,600(トレメッツォ〈バグッタ〉) ネックレス[WG×南洋真珠 黒蝶]¥1,007,600、イヤリング[YG×南洋真珠 黒蝶×ブラックスピネル]¥302,500 〈右手中指〉5粒パールリング[YG×南洋真珠 黒蝶]¥594,000、〈左手人さし指〉パールリング[YG×南洋真珠 黒蝶×ブラックスピネル]¥358,600、〈左手薬指〉パヴェリング[YG×ダイヤモンド]¥1,254,000(すべてTASAKI)
【左・高橋衣里茉さん】シャツ¥38,500(トレメッツォ〈バグッタ〉) イヤカフ(片耳用)[YG×あこや真珠]¥396,000、イヤリング(写真ではシングルで使用)[YG×あこや真珠]¥385,000、リング[YG×あこや真珠]¥287,100(すべてTASAKI)
モデルの高橋里奈さんと長女の衣里茉さん。ニキビの悩みを乗り越えた衣里茉さんの保湿ケアはこちらをチェック!
水分・油分がアンバランスな肌はどんな保湿ケアをすべき?
「まず、油分はニキビを作るアクネ菌のエサとなるのでTゾーンやあご、髪の生え際など皮脂の多い部分に使うのは避けましょう。そして、角層のNMF(天然保湿因子)を増やすセラミド、ヒアルロン酸などが配合されたアイテムを。化粧水で肌を整えた後は、水分が多く、油分少なめのジェルで保湿するのがおすすめです。SNSでオイルやバームが話題だからと、油分リッチな保湿には走らないこと。10代の肌は、皮脂分泌は不安定ですが、皮脂腺や汗腺、角層の厚みなど皮膚自体は成熟している。こってりとしたアイテムでなければ、親世代と共有しても特に問題はないと考えます」
一方、少し肌あれしたからと、すぐに化粧品を替えたり、ケアを増やすのはNGと髙瀬先生は続けます。
「そもそも肌は、環境に合わせて揺れることでバランスをとっています。季節の変わり目などアジャストには2、3日〜1週間程度かかるもの。その間は、過剰なケアも心配も不要で、洗顔とシンプルな保湿に立ち戻りましょう。また、10代は流行の美容法をマネしたがる世代ですが、スキンケアにおいて大切なのは自分軸。“推し”でも話題性でもなく、自分自身が心地いいと感じられる肌を目指してほしいと思います」
\美的GRAND読者親子発/
ティーンのスキンケアの現在地とは?
アトピーの経験から保湿の大切さを痛感
多田奈緒子さん(42 歳)&美咲さん(13 歳)
愛犬の名は「RUN」というランナー一家の多田さん。長女の美咲さんは小学5年生の冬、極度の乾燥からアトピーに。「皮膚科に通いながら低刺激の保湿ケアを買いそろえ、娘には、その都度パッチテストを。アベンヌ ウオーターと敏感肌用の美容液、潤静(うるしず)で落ち着きました」(奈緒子さん)。「カサカサしたりかゆみを感じたら、顔も体もアベンヌ ウオーターをたっぷりとスプレーしてから潤静を重ねます。母のアドバイスで、洗顔時も肌をこすらず、顔には熱いシャワーを当てません。陸上部なのでUVケアが必須。顔用とボディ用をそろえています」(美咲さん)
父子それぞれUVケアから美容をスタート!
鬼形 翼さん(41 歳)&歩さん(14 歳)
サッカーにマラソン、スポーツを愛する翼さんと、陸上部に所属し、エンターテインメント業界にも興味津々の長男、歩さん。「息子に『日焼け止めを買ってきて』と頼まれたときは、男の子が日焼けを気にする? と驚きましたが、僕自身、過去の日焼けのツケか、シミや笑いジワが…。僕もUVケアをはじめ、肌の手入れに本腰を入れたところです」(翼さん)。「昨年から部活前に日焼け止めを塗り、丁寧に洗顔。保湿して肌を整えたいのですが、検索してもよくわからず、ひとまず朝晩、こっそり母の化粧水を使用中。今の肌に合うアイテムを知りたいです!」(歩さん)
こちらもチェック! 10代に「ちょうどいい」快適保湿
こちらもチェック! モデル高橋里奈さん&衣里茉さん、「母娘でクリアな美肌」の秘密とは?
『美的GRAND』 2022年 冬号掲載
撮影/中川真人(CUBISM/高橋さん親子)、山下みどり(多田さん親子、鬼形さん親子) メイク/三澤公幸(Perle Management /高橋さん親子) ヘア/Dai Michishita(Sun and Soil/高橋さん親子) ヘア&メイク/杉山えみ(多田さん親子、鬼形さん親子) スタイリスト/青木貴子(WHiTEBOX/高橋さん親子) モデル/高橋里奈、高橋衣里茉 文/平 輝乃 構成/佐野有子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
美容皮膚科医。1995年慈恵会医科大学を卒業。同大学付属病院皮膚科で研鑽を積み、2003年にスキンケアブランド、アンプルールを立ち上げ、’07年にクリニックを開院。アンプルールは美容業界にファンも多い名品の宝庫。WOVEクリニック中目黒HPはこちら