「ミョウバン」には「体を温める効果はない」ってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を医師や専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「温泉の美容効果」について。「湯の花」の主成分には「体を温める効果はない」ってホント? マンダムの齋藤香織さんにお話を伺いました。
Q:「ミョウバン」には「体を温める効果はない」ってホント?
群馬県の草津温泉や、山形県の蔵王温泉など、温泉地のお土産屋さんなどで入浴剤として販売されている「湯の花」を見かけたことがある人は多いと思います。「湯の花」は、ミョウバンなど、温泉の成分が自然に固形化したもので、美肌パワーがたっぷり。大分県の別府温泉にある明礬(みょうばん)温泉には、湯の花を採取するためだけの「湯の花小屋」があり、数か月かけて湯の花を採取し、加工して製品化させています。ミョウバンは温泉成分なのだから、体を温める効果もあるのでは? ということでさっそく、この疑問についてマンダムの齋藤香織さんに聞いてみました。
A:ホント
「ミョウバン自体に温め効果はありません」(斎藤香織さん・以下「」内同)
ミョウバンにはどんな効果がある?
「弊社の研究ではミョウバンが収れん作用のほかに、肌の温度センサーを活性化させることにより、表皮角化細胞の増殖が促進されること、そして肌の炎症物質の産生を抑制することが発見されました。これらの作用が、ミョウバンが主成分の温泉の美肌効果のメカニズムのひとつであると考えています。ミョウバン自体に体を温める効果はありませんが、ミョウバンが溶け込んでいる温泉や入浴剤、スキンケア製品であれば、肌を温めなくてもその効果を得ることが期待できます」
ミョウバンはスキンケアで取り入れても効果がある?
「ミョウバンが配合されたスキンケアローションを連用することで水分量の増加、毛穴目立ちの改善、ハリの指標が改善したことも認められています」
ミョウバンは成分表記は?
「ミョウバンは、化学の授業で習う名前は“硫酸アルミニウムカリウム”です。医薬部外品の入浴剤などでは、“硫酸アルミニウムカリウム”または“ミョウバン”。化粧品の成分表示では“アルムK”か“ミョウバン”と表記されています。成分としてはどれもミョウバンなのですが、呼び名はいろいろあるので、成分を見る際は参考にしてみてください」
細胞の感覚センサーを利用して体を温める方法がある?
「人間のほとんどの細胞に、五感とは違う、温度や化学刺激を感じる“感覚センサー”が存在します。これにはいくつも種類があり、温度だけでなく、メントールやカプサイシンなど、化学刺激を感知して反応することなども明らかになってきています。例えばトウガラシを食べると口の中がカッカする、冷たいジンジャエールを飲んだのにじんわり温かさを感じる、生姜湯を飲むと口の中の温かさが持続する、といった現象です。この感覚センサーを利用すれば、実際に体を温めていなくても、体温が上がるときと同じ効果を得ることが可能となります。これから気温が上がり、クーラーの効いた部屋で体が冷えてしまったときなども活用できる裏ワザです」
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文/土屋美緒
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
毛髪や頭皮の基礎研究を経て、現在は、肌細胞の環境や刺激への応答メカニズムを研究。
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