健康・ヘルスケア
2019.11.8

奥歯を抜いたら小顔になるってホント? 真相を歯科医に直撃!

A:ウソ

「歯列矯正では、奥歯と犬歯(糸切り歯)の間にある“小臼歯”を抜くことがほとんどです。奥歯はとても大切な歯なので、矯正時に抜くというのはまずあり得ないかと思います。

仮に、奥歯を抜いたとしてもインプラントで埋めるなどの治療を施すので、奥歯がない状態のまま治療を終了することはないはず。歯を抜くと多少は骨格に変化は出ますが、他人から見て小顔になったというほどの変化を記した医学的文献はありません」(中村先生・以下「」内同)

小顔に見えるのは「咬筋」が衰えた影響かも?

「“咬筋”とは頬骨の外側(フェイスライン側)と下あごの骨の外側をつなぐ筋肉のこと。咀嚼筋とも呼ばれ、食べ物を噛み砕いたり大きく口を開くときなどに働きます。

親知らずがまっすぐ生えている人は、いちばん奥の歯でしっかり力を入れて噛むことができるため、咬筋が発達してエラが張っています。その場合、親知らずを抜くことで咬筋に伝わる力が弱くなり、筋肉がやせて、二次的効果により顔が細く見える可能性はあるかもしれませんね。でも、小顔になる、というのは歯科治療の副産物として得られるものではないので、目に見える小顔効果を求めるならばボトックスや骨切りなどの美容医療がメインになるのだと思います」

 

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歯科医
東京ミッドタウンデンタルクリニック院長。明海大学歯学部卒業後、日本大学歯学部矯正科入局研修を経て、1998年渡英 Eastmasn Dental Hospital 、International Center For Excellence in Dentistry London にて5年間診療および研究に従事。
2007年8月より東京ミッドタウンデンタルクリニックに勤務、2010年9月より同クリニック院長に就任。あたたかい人柄と相手に寄り添う丁寧な治療が人気で、遠方からの通院者も多い。■東京ミッドタウンデンタルクリニック
取材・文/井上ハナエ

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