ネイルポリッシュやジェルネイルをしていると爪が呼吸できなくなるってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を医師や専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「爪」について。ネイルポリッシュやジェルネイルをしていると爪が呼吸できなくなるってホント? 足と爪の専門家、伴野真希さんにお話を伺いました。
Q:ネイルポリッシュやジェルネイルをしていると爪が呼吸できなくなるってホント?
指先が美しいと気分が上がりますよね! これからの季節は足先のおしゃれも楽しみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。ネイルはポリッシュ派やジェルネイル派がいると思いますが、実はネイルをしていると密封状態になるため、爪が呼吸できなくなるというウワサが…。さっそく、この疑問について足と爪の専門家である伴野真希さんに聞いてみました。
A:ウソ
「爪は死んでいる細胞なので、呼吸はしていません。ただ、保湿は必要ですよ」(伴野さん・以下「」内同)
死んだ細胞でも保湿が必要なのはなぜ?
「爪は切っても伸びてきますが、細胞としては死んでいます。死んでいる細胞だからこそ、美しく健康な状態に保つためには外側からもうるおいを与える必要があります。爪も髪と同じくケラチンというタンパク質の一種からできていて、みなさん髪のケアをするように爪にもケアが必要です。爪は日々、指先を使う作業で大きな負担がかかっているので、大事にしてあげましょう」
ネイルポリッシュやジェルネイルはオフするときのほうがダメージ大!
「ネイルポリッシュの場合、オフのときに使用する除光液によって爪が乾燥します。たまに、という人はそれほど問題ないかと思いますが、頻繁に塗り替えると爪が変色したり、割れやすくなることがあります。ジェルネイルはオフすることで爪が若干薄くなってしまいます。無理やり取ると、より爪が薄くなる可能性も高まるので、オフもプロにお任せするのがおすすめです。ポリッシュにせよジェルにせよ、除去後はしっかり保湿することが基本です。爪が薄くなってしまったり、割れてしまったとき、予防にもネイル補強剤(コーティング)を使うのもおすすめです」
甘皮のオフはセルフでもやるべき?
「甘皮はありすぎても、なさすぎても爪の成長に良くないものです。手は毎日何度も洗うのであまりケアをする必要はないと思いますが、美しさを保つために必要であればプロに依頼するのもいいと思います。足の爪のほうが、手より甘皮が溜まりやすいです。こちらは傷つけないようにセルフでも除去するのがおすすめです。やわらかいブラシで洗ってあげるといいですね。
爪が不健康な人は甘皮が少ない場合が多いです。一概には言えませんが、伸びが悪い爪は甘皮がキレイについておらず、爪の根元(爪母)の色も悪いです。爪母の色の黒ずみがなくなるようマッサージをしたり、血液が全身を巡るようなケアを続けると、爪母にも栄養が行き渡り良い爪が作られる状態になります」
爪の縦線が気になったら自分で削ってもOK?
「爪が厚い人は多少削っても大丈夫ですが、あまり削ってしまうと爪が薄なって捲れたり、割れやすくなるので気を付けてください。また、爪を作る爪母という組織を刺激してしまうと爪がガタガタになる恐れがあるので、どちらにしても削り過ぎには注意してください。あまり一生懸命やらないことです。
爪の厚さは人それぞれなので、薄くても健康な人もいますし、厚い人もいます。それぞれの個性なので、コンディションを見てケアするようにしましょう」
文/土屋美緒
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足職人歴約20余年、多くの人の足を見てきた経験をもとに、ひとりひとりの足の悩みに寄り添ったケアを届けています。JPポドロジー『足学』(足の専門家育成スクール)講師。医療法人社団東京育明会所属医院(整形外科・皮膚科)フットケア外部技師。テレビ出演、雑誌やラジオ紹介も多数。
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