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お悩み別ケア
2023.4.30

5600万人が実感した美白有効成分「4MSK」とは?【加藤智一「40代以降のコスメは成分で選ぶ!」Vol.3】

いま美容業界で、注目の美容成分をピックアップ! 友だちとの美容トークでも「この成分、知ってる?」と思わず話したくなる話題の成分をご紹介します。 第3弾は、資生堂が薬事開発した5種類の美白有効成分のうち、最新・最強といえる成分、「4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)」をピックアップ。さらに、4MSK配合により、ブライトニングをリードする美白コスメ、HAKUの新作もご紹介します。 *美白とはメラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐことです

資生堂が誇る、全方位型・美白有効成分「4MSK」

資生堂みらい開発研究所

柴田 貴子さん

資生堂ブランド価値開発研究所

菊田 雅之さん

加藤智一 日本で認可されている美白有効成分はおよそ20種ありますが、なんと、そのうちの5種類は資生堂が薬事開発したもの。その最新となる成分が、今回ご紹介する「4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)」ですが、自社開発に熱心なところに、資生堂のこだわりが感じられますね。

柴田貴子さん はい。美白有効成分は、やはり肌でどれだけ効果があるのかが魅力になりますし、加えて安全性も求められます。それを両立させるためには、私たち、開発者が“目利き”となり成分を探したり、開発することが大切だと思っていまして。オリジナルの成分の開発にこだわっています。

加藤 確かに効果だけではなく、継続して使った時の安全性も大切ですからね。4MSKは2007年の2代目となるHAKUメラノフォーカス2に搭載された美白有効成分。HAKUに搭載されてから17年目になりますね。

柴田 おかげさまで4MSK配合製品は、延べ5600万人*のかたにご愛用いただいていまして、確かな美白効果とともに、安全性でもご安心いただけています。*2008年-2022年 4MSK配合製品生産数量実績

加藤 4MSKは初代HAKU発売の4年前、2003年に発表されたとのことですが、研究開発には10年以上の期間を費やしたのでは?

柴田 そうですね。私が入社したのは2003年ですが、すでに1980年代から「アルブチンよりももっと効果がある美白有効成分があるはず」と、新たな成分の探索研究がはじまっていたと聞いています。その後、1993年に4MSKの構造を開発することができ、それから10年後の2003年に、晴れて厚生労働省から承認を受けることができました。この間、開発には50名を超える研究員が従事しています。

加藤 もはやドラマになりそうなストーリー展開(笑) 4MSKというひとつの成分の背景には、50名以上の研究者の努力があったということ。本当に感慨深いですね。

柴田 ただ、話はこれで終わらず、すぐに新しいチャレンジがスタートしました。

加藤 息つく間もなく?(笑)

柴田 はい(笑)。それが、4MSKと弊社が開発した美白有効成分、m-トラネキサム酸(トラネキサム酸)の同時配合です。2つの美白有効成分を配合するには、改めて薬事審査が必要となります。そのため、承認を受けた2003年に薬事申請をしまして、それから8年後となる2011年に、2つの成分を同時配合する製品が完成しました。

加藤 それが、4代目となるHAKU メラノフォーカス Wですね。この2つの美白有効成分の同時配合は、HAKUとして大きな転換点になったと言えますね。


柴田
 そうですね。美白有効成分のW配合では先駆けと言えるかと。現在、W美白を謳っているさまざまな製品がありますが、自社で開発した2つの成分を組み合わせ、かつ安定させるのは非常にハードルが高く、困難を極めました。ただ、双方とも価値のある成分だけに、この2つを組み合わせたいという思いが強くありました。

加藤 それは美白を実現するために理想的なシステムだったから、ということですよね?

柴田 その通りです。しみには3つの重要なステップがあります。紫外線を浴びた後、①炎症性の因子が出てくる、②メラニンを生成する、③角質に溜まる、という3つです。そして、m-トラネキサム酸は①に、4MSKは②と③に働きかけるため、この2つの成分を同時配合すれば、しみに全方位の対応ができる、ということになるわけです。

加藤 なるほど! 肌内部でしみが現れるシステムを要所要所でケアできるということ! それがHAKUが高い評価を受けている理由なんですね。

加藤 では、その4MSKを配合した最新作であるHAKU メラノフォーカスEVについて伺います。すでに従来のHAKUでしみ生成の3ステップに働きかけているわけですが、今作のアピールポイントはどの点になりますか?

菊田雅之さん いままでのHAKUはしみの部分をピンポイントで捉えてケアしていました。しかし、近年はしみの根本的な原因を探るべく、研究を続けています。そして、今年のHAKUでは、しみ単体へのアプローチに加え、そんな“周辺環境”もケアする技術を初めて搭載しました。しかも、世界で初めて開発した、肌へのなじみを助ける導入保湿成分を採用することで、広告表現でも用いている“深透”効果が実現。従来よりも、より素早く効果的に効かせることに成功しています。

加藤 私はデータを拝見しましたが、この深透技術により、愛用者がより確かな効果実感を得られるようになった、ということ。同じHAKUでありながら、その効きが目覚ましくなっていると。これは継続の手応えがありますよね!

菊田 ありがとうございます。従来でも4MSKとm-トラネキサム酸だけでも肌の奥まで引き込む技術を搭載していたのですが、今回の“深透”技術により、成分をより効果的に肌の奥まで引き連れていくことを可能としました。

加藤 では最後に、今後の4MSKの可能性について教えてください。

柴田 4MSKは長年の研究の結晶であり、非常に魅力的な成分と自負しています。これからも肌にやさしくありながら、効果的に肌に働きかけるべく研究開発をつづけていきたいと考えています。

菊田 ホリスティックな視点が重視されるようになっていることから、しみ単体だけではなく肌全体との関連性を解き明かしていきたいです。また、しみひとつとっても、その要因やできやすさに個人差があるため、そのひとつひとつを解き明かすことで、究極的にはパーソナライズされたケアを得られる美白コスメを開発したいと思っています。

 

スゴイ成分、“4MSK”を配合した、資生堂の美白美容液「HAKUメラノフォーカス EV」

シミができる肌特有のダメージ状態を徹底的に研究。しみの原因に根本アプローチ。2種の美白有効成分が肌奥まで届き、メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ。溶けるように肌になじむ“深透”技術を新採用。医薬部外品 45g ¥11,000(編集部調べ)

 

美容ジャーナリスト
加藤智一
25ans(ハースト婦人画報社)など、女性誌の美容担当を経て独立。女性誌・男性誌・新聞など、さまざまな媒体で執筆中。講演・PRアドバイスでも活躍。著書に「お洒落以前の身だしなみの常識」、「思わず触りたくなる美肌をつくる身だしなみメイク」(ともに講談社)などがある。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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