日焼け後に皮むけなどで肌がボロボロ… 皮膚科医に訊いた原因とケア方法を紹介！防止策も
日差しをたっぷり浴びて日焼けしてしまったあと、ひどいときには皮むけしてしまい、肌がボロボロになってしまうこともありますよね。なぜ日焼けの後に皮むけをすることがあるのでしょうか。今回は日焼けで皮むけが起こる原因や防止策、ケア方法について、東京イセアクリニック院長で皮膚科医を務める大山希里子先生に伺いました。
日焼けで顔や体が皮むけ…原因とケアの方法は
日焼けのメカニズムとは
「太陽光に含まれる紫外線に当たることによって皮膚の色が濃くなる現象が、日焼けです。紫外線が肌のメラノサイトを刺激、メラニン色素を生産するため、皮膚の色が濃くなるのが日焼けのメカニズム。
メラノサイトとは、皮膚を構成している細胞のひとつで、刺激を受けるとメラニンを作り出す性質があります。紫外線を浴びると、肌の内部ではメラニンが大量生産されるのですが、メラニンは色素であるため、メラニンが増える＝皮膚の色が濃く見えるというのが日焼けの仕組み。肌を黒くすることで紫外線を肌の表面で吸収し、肌の奥までダメージを侵入させないための、肌の防御反応です」（大山先生 以下「」同）
日焼けの種類には2種類ある！
「日焼けには、皮膚が赤くなるサンバーンとその後黒くなるサンタンの2種類があります。サンバーンは、UVB（紫外線B波）により皮膚が炎症を起こし、赤くなっている状態。紫外線をあびてすぐに赤みが出るようならサンバーンです。サンタンは、主にUVA（紫外線A波）によるもので、紫外線を浴びた数日後にメラニン色素が沈着して黒や褐色調に落ち着いた肌の状態を指します」
日焼けで皮むけが起こる原因は
「皮むけは、紫外線をあびて刺激を受けた皮膚の細胞が、ターンオーバーの促進により生まれ変わろうとして起こります。皮むけが起こりやすいのは、紫外線を浴びてすぐに赤くなるサンバーンタイプの日焼けです」
日焼けしたあとに皮がむける期間はどのくらい？
「日焼けにより皮むけが発生する場合、紫外線を受けてから3～4日程度で皮むけが始まります。ひどくむける期間としては、1週間程度となることが多く、そこから徐々に落ち着いていきます」
日焼け後の皮むけでまだらになる理由と防止策は？
「ダメージを受けた量の差により、ターンオーバーのスピードに差が出るため、皮むけが起こるタイミングは箇所により異なります。無理にはがしたりこすったりすることで、むけた部分がまだら模様のようになってしまうこともあるでしょう。日焼け直後は、肌に刺激を与えないことが大切です。日焼け直後の炎症を起こした皮膚は、きちんと冷やした後しっかりと保湿することで、炎症をいったん落ち着かせ、まだらになるのを回避しましょう」
皮むけを早く治す方法が知りたい！
「無理矢理皮をむいてしまったあとの肌は、弱くてデリケートです。傷と同じ状態となるため、かさぶたになったり色素沈着したりと、後に残ってしまう可能性もあるでしょう。そのため、皮むけをできるだけ早く治すためには、無理にはがしたりこすったりするのはNGです。皮むけ箇所に化粧水や乳液などをつけ、しっかり保湿して皮むけを早く治しましょう。ビタミンCの摂取も、皮むけを早く治すのに効果的です」
皮むけで病院を受診した方がいいケースとは？
「日焼けをした肌は、炎症を起こしバリア機能が低下しているため、かゆみが出やすくなります。皮むけをしているうえ強いかゆみがあり、かゆみをガマンできない場合には、皮膚科を受診した方がいいでしょう。かゆみ止めを処方してもらい、皮むけ箇所をできるだけ触らないようにする必要があります」
日焼けして皮がむけた肌、ファンデーションをつけてもいい？
「皮むけをした肌は弱っている状態のため、必ず紫外線対策しておく必要があります。ファンデーションをつけても構いませんが、メイク前には普段よりもしっかりと保湿を行うこと、そしてスポンジや指などで肌を決してこすらないようにしてください。メイク工程ができるだけ少なくなるよう、普段よりも薄めのメイクで仕上げましょう」
日焼けして皮がむけた顔、ニベアをつけてもいい？
「日焼け肌は乾燥しているため保湿は必須です。肌にしっかりと水分を吸収させたあと、保湿効果のあるニベアで保湿効果を高めるのもいいでしょう」
※価格表記に関して：2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
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「患者さまとのコミュニケーションを大切にして真摯に向き合うこと」を理念に、日々の診療を行う。
皮膚科医として知識のグレードアップを怠らず、美容医療はもちろん化粧品などの知識も豊富。
東京イセアクリニック 渋谷院