お悩み別ケア
2020.9.24

胸ニキビや背中ニキビを跡を残さず治したい! 皮膚科医に訊いた「できる原因」と「予防&ケア」方法

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胸や背中のポツンとできるニキビ。気になるし、特に背中だとケアしにくいですよね。跡を残さずキレイに治すにはどうしたらいいいのでしょうか。東京イセアクリニック渋谷院院長の大山希里子先生に、胸や背中にできるニキビの原因と予防法を聞きました。また、できてしまったときのケア方法、効果的な薬について教えてもらいましたよ。

胸や背中にニキビができる原因は?

ニキビができる主な原因は?

「ニキビの主な原因は過剰な皮脂分泌、内分泌的因子、毛包漏斗部の角化異常、ざ瘡桿菌(かんきん)の増殖と炎症です。そして、皮脂の過剰な分泌は、疲れやストレス、睡眠不足などによってホルモンバランスが崩れることが原因です。

また、乾燥や、間違ったスキンケアも原因。毛の出口部分の角化異常は、擦れることや、ターンオーバーの乱れなどで起きます。ターンオーバーの乱れはバリア機能も低下させます」(東京イセアクリニック渋谷院院長の大山希里子先生 以下「」同)

ニキビが胸や背中にできる理由

「毛穴は毛の性状や皮脂腺の大きさ、毛包管の形態によって分類され、軟毛性毛包、終毛性毛包、脂腺性毛包の3種類があります。そして、ニキビができるのは脂腺性毛包。脂腺性毛包は皮脂腺が発達していて、皮脂量が多くなっています。毛穴は広いですが毛は細く短いため皮脂が詰まりやすく、毛の出口部分の角質が厚くなりがち。この角質の異常がニキビの要因。なぜ胸や背中、顔にニキビができやすいかというと、この部位に脂腺性毛包があるためです」

ニキビが胸や背中にできる原因

「胸と背中のニキビの原因として多いのは、髪を洗ったときのシャンプーなどの洗い残し。髪の毛との接触や整髪料の汚れが原因になることもあります。また、汗でも毛穴が汚れ、雑菌が繁殖します。特に背中は運動で衣服との擦れも生じやすく、これもニキビの原因に。夜お風呂に入らずに朝入る方もニキビができやすいです。顔のメイクだけ落として寝ても、胸や背中の汚れは落ちていませんよね」

胸ニキビ&背中ニキビの予防法

「とにもかくにも毛穴を詰まらせないことが大切です。日中は、とくに胸の汗はなかなか拭けないので、汗を吸収しやすい肌着を着て清潔な状態を保ちましょう。シャワーのときには、整髪料や、シャンプーのすすぎ残しがないよう、しっかり洗い流すことを意識してください。髪を洗ってから身体を洗うという順番にするとよいと思います。洗顔料で胸と背中も洗浄すると、皮脂汚れがやさしく落とせるのでおすすめです。ボディソープでごしごし洗うと皮脂の落としすぎで乾燥し、皮脂分泌が促進されたり、バリア機能が低下することもあります。また、入浴後のボディクリームも毛穴を詰まらせているかもしれません。ノンコメドジェニックやオイルフリーのものが良いです。

顔と同様に、ケミカルピーリングでターンオーバーを整え、ニキビができにくい肌に整えるケアも予防になりますよ。

日常生活においては、疲れ、ストレスをためないこと、睡眠をとること、食事のバランスに気を付け、特に糖質や炭水化物の取りすぎには注意してほしいですね」

 できてしまった胸ニキビ&背中ニキビのケア方法

「手で触らない、擦らないことがいちばんです。また、自分でつぶすと炎症を広めたり、跡になってしまいます。ひっかくだけでも、指や爪の雑菌が移って増悪させてしまいますので、皮膚科を受診し、適切な治療をうけてください。炎症があれば早めに抗生剤を内服することや清潔操作(無菌状態での処置)での排膿も、跡を残さないために大事な治療になってきます」

気になるニキビ跡…対処法は?

「ニキビ跡には、褐色調の跡で残っている色素沈着と、ニキビのふくらみがひいても赤みが残った炎症後紅斑、ケロイド状の肥厚性瘢痕、陥凹した萎縮性(クレーター状)瘢痕があります。胸部は紫外線対策が疎かになりやすいことから色素沈着をおこしやすく、ケロイド状の瘢痕が残りやすい部位でもあるんです。大前提に、どんなニキビもできてしまったら跡にならないように治療することが重要なのですが、ニキビ跡の治療もいくつかあります。

色素沈着を起こしている場合には、ビタミンC、トラネキサム酸の内服、紫外線対策、ターンオーバーを促進するようなトレチノイン外用、ケミカルピーリングが効果的です。炎症後紅斑は、時間経過で徐々に改善していくものですが、色素レーザーなどは改善促進効果があります。ケロイド状の肥厚性瘢痕は、自然治癒は難しいです。テープでの圧迫療法、ステロイドのパッチや、局所注射、レーザーなどが治療となります。萎縮性(クレーター状)瘢痕も自然治癒は難しく、ピーリング、レーザーでの治療を行います」

早く赤みを消したいときの対処法

「赤みがあり、押して痛いような炎症しているニキビであれば、触らず、抗生剤内服や外用してください。ニキビ自体は消退したのに赤みだけが残る炎症後の赤みは、炎症細胞が集まり、毛細血管も拡張して赤くなっている状態です。時間が経てば引いていきますが、引くまでに時間がかかりますので、レーザー治療で鎮静させると良いでしょう。
押して痛みを伴うような炎症のあるニキビができて、すぐに皮膚科へ行けないときなどは、触らないことがいちばんですが、温めるよりは冷やしてください。また、清潔を保つようにし、触ったり引っかいたりしないでください。繰り返しできやすいのであれば、皮膚科でのニキビ用外用薬を常備しておくことも、早く治すコツになります」

胸ニキビや背中ニキビの薬は顔と同じでいいの?

胸ニキビ&背中ニキビに効く薬は?

「顔、胸、背中のニキビはどれも同じ市販薬を使えます。ニキビに効果があるのは、第二類医薬品で殺菌作用と抗炎症作用のある薬です。

【ニキビ菌を抑える成分】
イソプロピルメチルフェノール、レゾルシン、ホモスルファン、ピオニン

【炎症、赤みを抑える成分】
イブプロフェンピコノール、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸ジカリウム。

【肥厚化した角層を柔らかくする成分】
イオウ、サリチル酸、グリコール酸

【血行を促進する成分】
トコフェノール酢酸エステル。

市販のお薬を選ぶときには、自分の症状にあわせて、これらの有効成分が配合された薬を選ぶと良いでしょう」

オロナインはニキビに有効?

「オロナイン軟膏には、クロルヘキシジングルコン酸塩が配合されており、殺菌作用があるので効果的です」

東京イセアクリニック 渋谷院院長 皮膚科医 日本皮膚科学会会員 日本美容皮膚科学会会員 日本抗加齢医学会会員

大山希里子先生

「患者さまとのコミュニケーションを大切にして真摯に向き合うこと」を理念に、日々の診療を行う。皮膚科医として知識のグレードアップを怠らず、美容医療はもちろん化粧品などの知識も豊富。
 取材・文/大谷りえ

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