洗顔は頬や額など範囲が広いところから洗うべきってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を医師や専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「夏の洗顔」について。洗顔は頬や額など範囲が広いところから洗うべきってホント? 全薬販売株式会社の武田健太郎さんにお話を伺いました。
Q:洗顔は頬や額など範囲が広いところから洗うべきってホント?
ベースメイクをするときは頬や額など、顔の広い部分からはじめるのが基本。それと同様に洗顔も範囲の広い部分から洗うべきなのでしょうか。洗顔は頬や額など範囲が広いところから洗うべきってホント? さっそく、この疑問について全薬販売株式会社の武田健太郎さんに聞いてみました。
A:ウソ
「同じ顔でも部位によってコンディションが異なるため、洗いかたを工夫する必要があります」(武田さん・以下「」内同)
どこから洗うのが正解?
「洗顔料は肌にのせた瞬間から洗浄力を発揮するため、汚れや皮脂分泌が過剰になりやすいTゾーンから洗うことがおすすめです。そのあとに、次に皮脂分泌が多い鼻下やあご下などの部分を洗います。乾燥しがちなUゾーンと頬はなるべく洗顔料の接している時間が短くなるよう、最後に洗います。洗顔は汚れが気になる部位から洗うのがポイントです。肌コンディションに合わせた洗いかたによって、洗い上がりの爽快感にも違いが生まれます。また、しっかり落とそうとして時間をかけ過ぎるのも要注意です。洗う順番を意識して、30秒~1分の間で洗顔するようにしましょう」
顔の中でもコンディションは違っている
「毛穴は皮脂分泌が過剰になりやすいTゾーンで目立ちやすく、肌表面がザラザラすることも。額から鼻にかけてのTゾーンがベタつくのに対し、フェイスラインやあご、口周りのUゾーンはカサつきやすい場所です。このように、同じ顔でも部位によってコンディションが異なるため、洗いかたを工夫するのがおすすめです」
摩擦を避けるため手は肌に触れないようにする
「洗顔料は肌にのせた瞬間から洗浄力を発揮します。まずは泡を肌にのせることで、汚れが浮き上がり吸着をはじめるため、ゴシゴシ擦って洗顔をする必要はありません。優しく泡を転がすように洗い、指が肌に触れないよう意識しましょう。皮膚が薄い目元や口元は摩擦ダメージを受けやすいので、特に意識して洗うようにしましょう」
洗いすぎ、洗わなさすぎを防ぐには?
「湿気や暑さでジメジメしているときは“ベタつきが気になる”“擦ったほうが汚れが落ちそう”など、清涼感や清潔感を意識してゴシゴシ洗いがちです。しかし、肌を擦って洗いすぎてしまうと肌に刺激を与え、負担になってしまう可能性があります。ただ、優しく洗うことを意識しすぎるあまり、洗わなさすぎて汚れが落ちていない状態もあるかと思います。汚れが残っていると肌の負担になったり、過剰な皮脂によりテカリやベタつきの原因になる可能性もあります。そのため、汚れはしっかり落とす必要があります。泡洗顔では力加減が難しい場合、ジェルタイプのような滑りのよい洗顔料を使えば摩擦が起きにくく、肌にも優しいのでおすすめです」
文/土屋美緒
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神奈川県出身。薬学研究科(修士課程)修了後、2005年に全薬工業株式会社入社。配属された研究開発センターでは、医療用医薬品の作用解明やOTC医薬品、化粧品の作用測定試験などに従事。2018年、学術課へ異動。科学的知識や経験を活かして、OTC医薬品や化粧品の特徴や効果について学術的な情報提供を行う。
■アルージェ
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