お悩み別ケア
2016.5.8

ここ数年の劇的進化で完成間近!! これでもか!の万能UV時代へ!! 文・齋藤薫

〈2016美白コスメを斬る!〉

ひょっとすると21世紀になっていちばん明快な進化を遂げたのは、UVケアかもしれない。思えば、’80年代は「日焼けは肌に良くない」レベルの啓蒙が始まったばかりで、UVケアは黎明期。膜は厚く、白浮きし、肌への刺激もネックになった。それが今はどうだろう。膜薄、透明、刺激なしで、もう完成も間近。なんでもできてしまう万能ベースへと劇的な変貌を遂げたのだから。

 

新“3大光線”対策がカギ
まず、近赤外線※1 とロングUVA※2 は、共にシワたるみをもたらすエイジング波なのに、今までほぼノーマークだった。それだけにふたつの光のWカットは今後、アッという間に基本機能となるはず。そして今年、最大の注目を集めるのが、ブルーライト※3。つまり、スマホやPC画面、LEDのディスプレーから放たれる可視光線で、肌への影響のみならず、体内時計を狂わせるからと専用メガネまで登場している。これをいち早く搭載したのが、常にUVケア市場をリードしてきたランコム。かくして“新3大光線”対策がUVケアの新しいカギとなるのは間違いない。

 

有害物質からのプロテクトにも本気
かつて“大気汚染※4 から肌を守り”といわれてもピンと来なかったのに、今はビンビン響いてしまう。“PM2・5”や黄砂だけじゃない。何やら怪しい汚染物質が流れ流れてきそうな時代。排気ガスのシミへの影響に関する研究も、“むしろこれから”といわれ、花粉症にもディーゼルエンジンが関わっているともいれるだけに侮れない。ヘレナのP.C.プロテクターが、この分野では1歩リード。表面でも肌内でも有害物質のダメージをはねつける。

 

内でも外でもエイジングケアする万能UV
とても単純に日中ファンデーションの下に塗るものの枚数は少ない方がいいという考えから、下地やCC、BBと、UVケアを兼ねた万能ベースが新しい主流となっている。ましてやスキンケア効果もおざなりじゃなく、内でも外でも肌を若くキレイに見せる配慮満載。“SPF50+・PA++++※5 ”がおまけの如きベースがめじろ押し。まさに完成間近なアイテムなのだ。

 

《キーワード》
※1…近赤外線
太陽光線の半分を占めるのは、赤外線。その中でも波長が短く、強いエネルギーをもつのが近赤外線で、皮膚内で活性酸素を生成し、光老化を引き起こす。

※2…ロングUVA
紫外線は太陽光線の約1割。中でもUVAは皮膚内部まで届くが、さらに真皮にまで届くのが長波長のロングUVA。シミ、シワなど、光老化の原因に。

※3…ブルーライト
目に見える可視光線の中で、波長が短く強いエネルギーをもつ。LEDディスプレーや照明にも多く含まれ、紫外線と同様に肌深部へ入り込んで光老化を引き起こす

※4…大気汚染
中国で深刻な問題のPM2.5や黄砂をはじめとする有害物質。微粒子で、肺に入り込むと呼吸器疾患を引き起こすなどの健康被害が。そして注目すべきは、肌への悪影響。大気汚染が発生させる活性酸素が肌老化を早める要因に。

※5…SPF50+・PA++++
’13年1月に改正となったUVカットの国内最高基準値。PAは長い時間をかけ肌に悪影響を与える紫外線A波の防止効果を表し、+の数が多い程UV-A防止効果が高くなる。近年、この基準値を満たす商品がメジャーに。

 

 

 

撮影/唐澤光也、辻郷宗平 デザイン/GRACE.inc 文/森本恵子 構成/堀田順子・中島麻純・横山千春(スタッフ・オン)

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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