顔とかかとの角質は同じってホント?真相を医師に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「肌」について。顔とかかとの角質は同じってホント? 松倉クリニック代官山院長の貴子先生にお話を伺いました。
Q:顔とかかとの角質は同じってホント?
顔では「角質が溜まるとさまざまな肌トラブルが起きやすくなる」と言われていたり、かかとでは「角質が溜まると固くなる」と言いますが、この角質はどちらも同じものなのだとか。顔とかかとの角質に違いはあるのでしょうか? さっそく、この疑問を貴子先生に聞いてみました。
A:ホント
「根本的には同じもの。ですが、かかとや肘、膝などの角質は衝撃に耐えるために顔に比べて厚みがあります」(貴子先生・以下「」内同)
角質とは?
「表皮の最上層のターンオーバーにより剥がれ落ちる部分です。医学的には“角質層”と言われます。保湿やバリア機能で重要な表皮の中でも、キメを整えたり、外的刺激からの防御する役割があり、もっとも重要な部分です。
しかし、顔では角質が溜まってしまうと、角質が毛穴を塞いでしまい、皮脂が排出されにくくなることで、ニキビなどの肌トラブルが発生しやすくなります。
皮脂腺が無いかかとでは、皮脂が毛穴に詰まることはありませんが、角質が溜まることで皮膚が厚く、硬くなります」
角質をつくらないためのケアは?
「角質は自然と剥がれ落ちるのが理想。なので、取りすぎは禁物です。保湿がきちんとできていて、ターンオーバーの周期が正常な肌であれば、角質は自分の力でうまく剥がれます。
顔の角質ケアは週に1〜2回、できるだけ力をかけない、美容液や洗顔タイプのものを使用すると良いでしょう。そして、ケア後の保湿も忘れずに!
かかとや足裏は角質が厚いので、2日に1回のケアでもOKです。厚くなってしまっている場合はスケーラーや軽石が必要になりますが、ひどくない場合はスクラブで十分です。どちらの場合も、ケア後はきちんと保湿をするのが重要です」
Point
・顔のケアは美容液や洗顔タイプのもので週1〜2回・かかとや足裏は2日に1回ケアでもOK
・厚い場合はスケーラーや軽石、軽度はスクラブ
やりがちな角質ケアのNG行動は?
「先ほどもお伝えしたように角質が溜まりやすいからといって、取りすぎるのも良くありません。そのため、毎日行うのはNG。そのほか、ゴシゴシこするなど摩擦を与えることや、規定時間以上やるのも、余計に角質を厚くしてしまう原因になってしまいます。そして、数種類の角質ケアを組み合わせてやるというのも、やり過ぎになるのでNG。例えば、角質ケア効果のある洗顔+拭き取り+美容液など、ここまでやっては取りすぎ。ターンオーバーの周期を乱してしまいます」
- 毎日角質ケアを行う
- 摩擦を与える
- 複数の角質ケアを組み合わせる
文/土屋美緒
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
帝京大学医学部卒業後、京都大学附属病院など大学病院を経て、都内美容外科クリニック院長など歴任。日本形成外科学会認定専門医の知識を活かして正しい美容医療を行う。2012年1月より現職。
■松倉クリニック代官山