スキンケアニュース
2013.8.16

大高博幸の美的.com通信(170) ながらケアはNG? アンチエイジングケアは何歳から? アトランダムQ&A No.23

Q  スキンケアが「ながら作業」になってしまい、ついつい各プロセス(化粧水→美容液→クリーム等の各ステップ)の間に時間をおいてしまいます。やっぱりコレって良くないでしょうか? (しーちゃん、26歳、会社員)

A  「ながら作業=ながらケア」も決して悪くはありませんよ。しーちゃんは「するコトが山ほど」なんでしょう? 忙しさにかまけて「メークしたまま寝ちゃう」なんていう人もいるコトを考えれば、「ながら」でもケアするだけエライです。 ただし、マスク(パック)のように時間を要するケアを「ながら」でするのは賢いのですが、各ステップの間に不用意に時間をおくのは考えモノです。もっともコレに関しては、「ステップごとに間をおく。化粧水がしっかりなじんでから美容液を、それがしっかりなじんでからクリームを」と言う美容家さんもいらっしゃいます。しかし僕は、その考えには どうしても不賛成。間をあけずに、なじみきる前に、次のステップへ進むほうが肌への浸透効果が高くなり、ふっくらした肌ざわりが得られると僕は確信しているのです。(But、クリームまで使った後、約20分後に”なじみ具合”を確認し、必要と感じた場合は保湿ミストを再度スプレーしたり、クリームor美容オイルをプラスしたりはしています)。

以下、ステップごとに詳しく記しますね。
① 泡洗顔の後は、間髪入れずに保湿系化粧水or保湿系ミストor誘導美容液のいずれかを、即、使ってください。間をおいて、肌がツッパってきてからでは遅すぎるのです。
② 上記の化粧水orミストを使った後は、水分or水滴がまだ残っているうちに次のステップへ進むか、化粧水orミストを繰り返し なじませると、肌の奥まで みずみずしい状態に整います(誘導美容液の場合は、その後、肌に ほゞ なじんだ頃を見計って、保湿化粧水のステップへ進むというのが一般的です)。
③ さらに、みずみずしい状態の肌へ、美容液or美容オイルorクリーム類を使用します。
僕は以上のステップの間には、ラジオを聞いている以外、他のコトは極力 しません。電話も「出られないモード」にしています。

繰り返しになりますが、ひとことで言うと、「不用意に間をおくのはNG」です。ベストなタイミングを見計らって次のステップへ進むコトが大切で、そうすれば同じアイテムを同量使ったとしても、ケアの効果実感は必ず高くなると考えてみてください。

 

Q  アンチエイジングケアは、何歳頃から、何から始めればいいですか? シミやシワ、手や首など、いろいろ対策すべきコトがありすぎて、いつ頃に何から手をつければいいのか、わかりません。 (よしかわ、25歳、経理担当)

A  広い定義で考えると、「清潔にした後、肌を保湿・保護する」だけでも、立派なアンチエイジングケアになります。それこそが、アンチエイジングの基本中の基本だからです。
よしかわさんは25歳で経理担当とのコト…、想像で ふたつのコトを まず考えました。

ひとつは、目の酷使による目元の疲労感。それを自覚しているようであれば、アイケア(アイクリーム、アイシートマスク、目元用蒸気マスクなど)を早めに使い始めるべきです。疲労感を解消するケアが、目元の若さを保つために大切だからです。

もうひとつは、下を向いて仕事をしている時間が長いはずなので、首に横ジワが出やすいかもというコト。思い当たるようであれば、首すじ用のクリームが必要でしょう。でも、今まで何もしていなかったのであれば、とりあえず顔用の乳液orボディクリーム類を首すじにも なじませる…、そこから始めてもOKなのです。

その他、もしも同じ姿勢を取り続けているために、首や肩がコったり冷えたりするようであれば、それを和らげるケアや運動が重要なアンチエイジング法になるでしょう。特に首のコリは、顔をくすませたり老け感を強めたりする原因ともなるからです。
毎日オフィスで仕事をしている人は、屋外に出る機会の多い人と比較して紫外線によるエイジングは遅めですが、エアコン等の影響でシワが早期に出やすいというデータもあるので、保湿・保護のケアを より充実させる必要があるとも考えられます。
また何らかの事情があって手指をヒンパンに洗うようであれば、アンチエイジング系のハンドケアを今から始めるべきでしょう。

ここまで読んで大体分かったのでは? と思いますが、頭で考える以上に肌と体で感じる問題を最優先して、アンチエイジングケアに取り組むコトが大切なのです。
よしかわさんがエイジングサインを具体的に自覚するのは、おそらく2~3年後の話になるかと想像しますが、それまでの間に自分の肌と体の”声”を聞き取る習慣をつけていってください。あわてて今すぐ何かに取りかかったり、無理に考えたりする必要は全然ありませんよ。
でも月刊『美的』&『美的.com』は、これからもチェックを続けていってほしい。そして気になるサインを感じたら、それに関連するページを再読するコトをオススメします。なんとなく読んでいた時とは違う強いインパクトを感じるはずです。それができるようになれば、これから先のアンチエイジングケアも、楽しくラクに続けていける人になれますよ。

では、しーちゃんも、よしかわさんも、ビ・ハッピー

                                                               

通信(146)の質問者:R.Iさんへ。
回答に対する心のこもったレスポンスを ありがとうございました。とても嬉しく拝読させていただきました。これからも がんばってください。
ひとつ、可能であれば、以下の映画をDVDで観てほしいと思っています。
『晩春』と『東京物語』(共に松竹映画、小津安二郎監督作品)、および『おとうと』(大映=角川映画、市川崑監督作品)。間接的にですが、お父様とのコミュニケーションの参考になると思います。三作とも素晴らしい作品なので、少なくとも決してムダにはなりません。 では

 

\あなたの質問が記事になるかも?!/
アトランダム Q&A企画にて、 大高さんへの質問も受け付けています。
質問がある方は、ペンネーム、年齢、スキンタイプ、職業を記載のうえ、こちらのメールアドレスへお願いいたします。
info@biteki.com
(個別回答はできかねますのでご了承ください。)

 

ビューティ エキスパート
大高 博幸1948年生まれ、美容業界歴46年。24歳の時、日本人として初めて、パリコレでメークを担当。『美的』本誌では創刊以来の連載「今月のおすすめ:大高博幸さんが選ぶベストバイ」を執筆。
■大高博幸の美的.com通信 https://www.biteki.com/article_category/ohtaka/

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事