ストッキングを履くと外反母趾になりやすいってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“足のトラブル”について。ストッキングを履くと、外反母趾になりやすいって…ウソ? ホント? フットケアジャパンの矢部雅博さんにお答えいただきます。
Q:ストッキングを履くと外反母趾になりやすいってホント?
女性の足の悩みのひとつとなっている外反母趾。その原因のひとつとして、つま先が細い靴を履くことで足が窮屈になり、指が変形するということがいわれています。そして、ストッキングも外反母趾の原因となるというウワサが……。あんなに薄くて快適なのに? 本当なのでしょうか。
さっそく、この疑問を矢部さんにぶつけてみました! 果たして答えは…?
A:ホント
「外反母趾とは、足の親指が小指側に変形し、“くの字”になっている状態のこと。特に女性に多いとされています。生まれつき靭帯が柔らかい人は足の形が変形しやすいのですが、そういう人が爪先の狭い靴を履くと足が締め付けられ、外反母趾になりやすくなってしまうのです。
しして、外反母趾の原因は靴だけではなく、ストッキングでも起こります。その理由は、ストッキングがつま先を締め付けてしまうこと。また、ストッキングを履いて靴を履くと、前に滑りやすくなります。そのために、靴の中できちんと指の可動域が使えなくなってしまうことも原因となります。
勘違いしている人も多いのですが、外反母趾は、いきなりくの字に変形するわけではなく、まず前足部の横アーチが広がり、足の幅が広くなります。次に、そこから“くの字”に変形するのです。ですから、症状を進行させないためには、足の幅が広くなってきた時点でケアすることが重要です」(矢部さん・以下「」内同)
ストッキングがNGなら、どうしたらよい?
「ストッキング以外が選べるのなら、指先を締め付けないタイプの靴下を選ぶとよいですね。5本指ソックスがいいといわれていますが、一概に良いともいえません。指の長さがあっているか、締め付けはきつすぎないかなど、自分の足にあったものを探すことが大切なのです」
外反母趾は治るの?
「崩れてしまった足のアーチは元に戻りにくいため、残念ながら外反母趾は自然に改善はしません。まずは“これ以上悪化させないこと”です。そこで重要となってくるのが、靴。前滑りせずに、きちんと指が使えること、前足部に負担をかけないタイプを選ぶように心がけてください。例えば、甲をしっかり固定できる“ストラップ”タイプの靴はおすすめできます。
また、崩れてしまった足のアーチをサポートしてくれる、インソールを活用するのも効果的ですよ」
- 外反母趾は自然には改善しない
- 大切なのは、これ以上悪化させないこと
- 靴は足の甲を固定できるストラップタイプを選び、インソールも活用すると◎
外反母趾の予防法とは?
「外反母趾の難しいところは、指を動かすことで足の変形が進んでしまうこと。なので、すでに外反母趾が酷いという人の場合は、外反母趾によいとされている足指の運動やストレッチを行うと、変形が進んでしまう恐れがあります。
反対に、外反母趾ではないけれど、今後のために予防したい! というときにもきちんと足に合った靴を選ぶことは大切です。また、足指の運動やストレッチが効果的ですよ。足指の運動には、グーチョキパー体操をおすすめしています」
グーチョキパー体操
- 足の指でグーをつくる
- 足の指でチョキをつくる
- 足の指でパーをつくる
「指の可動域を使うことがポイント。続けることで、徐々に足の指の間が開くようになってきます」
文/木土さや
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巻爪ケアライセンス VHOシュパンゲ・オートグリップVHOシュパンゲ・GOLDシュパンゲ・ORAシュパンゲ・糖尿病療養指導士の資格を持ち、全国の病院や介護施設などでフットケアの講演、医師、看護師へ指導を行う。圧倒的な技術力でフットケア業界を牽引し続け、お客様から熱い支持を得る
フットケアジャパン