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2025.7.6

“Mattママ”桑田真紀「更年期をふわりと乗り越える方法」|美的GRAND 連載 vol.20

夫は野球界のレジェンド・桑田真澄氏、次男は現在アーティストとして活躍中のMatt Rose氏。専業主婦から一念発起し、公私ともに支える桑田真紀さん。根っからの「応援体質」の真紀さんが、彼らの才能をどうサポートしているのか。真紀さんの「応援力」は、夫、子供、義理両親といった身内だけでなく、上司・部下・同僚やママ友、すべての人間関係の参考になるはずです。

食と運動、無理のない挑戦と気分転換で乗り越えた不調

桑田真紀
東京都生まれ。航空会社CA、専業主婦を経て、現在は夫・桑田真澄(読売ジャイアンツ二軍監督)と次男・Matt Rose(アーティスト)のマネジメント会社を経営。趣味はゴルフ。

「自家製」は身体にいいのはもちろん、手を動かすことで気分が晴れるメリットも

アスリート一家の桑田家の場合、健康に気を付けるのは当たり前の中の当たり前でのことで、それなくしてはプロフェッショナルとしての仕事が成り立たないわけで、意識して気を付けるというより、いつの間にか、まるで「息をするように」自然なこととなっていました。そういったベースがあった上で、年齢特有の不調をきっかけに、さらに健康を心がけるように。実に小さなことばかりですが、それが今の元気な私をつくってくれているベースな気がします。

充分に気を付けてはいたものの、40代なかば以降は「体の中からもっと整えたい」という気持ちがむくむくと湧き出てきて、数年前からグルテンフリーに興味を持つように。それと同時に、無添加の食材や調味料を選ぶことに拍車がかかりました。グルテンフリーのものは、以前であれば正直な話、お味がいまひとつ……なんて思うものもありましたが、今はおいしいものも結構見つかります。何かを始めるととことん突き詰めてしまうタイプなのか、最近はグルテンフリーや無添加のものを探すのも、日々の楽しみになりつつあります。

無添加のものは、探すより手づくりするほうが手っ取り早かったり。初夏の時期はらっきょうや甘酢のガリを自分で漬けてみたくなって、ここ数年チャレンジしています。自分で漬ければ安心安全。思い立って作ってみたら、これが意外にも簡単で楽しくて、しかもおいしい。家族や来客の皆さんからも好評です。らっきょうも、漬け方によって甘めだったり、辛めだったり、いろいろバリエーションをつけるのも楽しい。ガリはサバにあしらってみるとよく合うんですよね。すっかりハマってしまい、夏の訪れとともに楽しみな家事でもあります。

更年期の体調を整える上では酵素を摂ることも大事。だから生野菜も欠かせません。特に夏の時期の野菜サラダはレギュラーメニューで、ドレッシングも自家製にしています。自分でその都度作るドレッシングは「地味に面倒」と敬遠されがちですが、オリーブオイルにお酢、レモン、そしてほんの少しだけデーツシロップかてんさい糖を加えたシンプルなレシピが最近のお気に入りです。今、冷蔵庫にある葉野菜をスピナーで水切りしながら、「このサラダにはどんなドレッシングが合うかな」なんて考える時間も、なんだか豊かに感じられるようになりました。ほんの少しだけ手をかけている気軽さが心地よくて、気づけば毎日の食卓の彩りに。食べることが、ただの栄養補給じゃなくて、自分の心と体を大切にする行為なんだと、あらためて感じています。

飽きっぽい私でも続けられている気分転換がストレッチとゴルフ

40代以降の不調をきっかけに、体を動かすことも少しずつ生活の中に取り入れるようになりました。特にお気に入りなのが、ストレッチポール。肩甲骨まわりの硬さがずっと気になっていたのですが、息子にすすめられて、YouTubeで見つけた動画を見ながら始めてみたんです。「ただただ、ポールの上に寝るだけ」という何とも地味なトレーニングなのに、やってみると案外ハマるもの。最初は「これって、本当に意味があるのかしら?」と半信半疑でやっていたのが、いつの間にかクセになっていました。最初はゴリゴリとして少し痛い感じがしましたが、続けるうちに「イタ気持ちいい」に変わっていくんですね。背中がじんわりほぐれていく感じがたまらなくて、「今日もやらなきゃ!」と自然に思えるようになりました。こういう”がんばらなくていい”ケアが、私にはちょうどよかったみたいです。毎日少しだけ、自分のために時間を取る。それだけで、心まで整ってくるから不思議です。ちょうどいい気分転換になっているんですね。

もうひとつ、楽しみながら日常を忘れられるのがゴルフの練習。夫が遠征で家を空けている夜、ゴルフが得意な長男とふたりで車を30分ほど走らせて、打ちっぱなしの練習場へ行くようになりました。週に1〜2回、1〜2時間ほど、はやる気持ちを抑えてゆっくりと一球ずつ打つ時間。スイングのたびに肩甲骨をぐっとひねる動きがあるので、身体にもいい刺激になります。何より、息子とこうして改めて向き合って会話できる時間が、私にとって何よりのリフレッシュ。お互いにボールを打ちながら、他愛ない話をしたり、ちょっと真面目な話をしたり。長男はゴルフクラブのクラフトマンの資格を持っているので、クラブを選ぶコツを教えてもらったりもします。

ゴルフは祖父母、父母、子供と3世代で一緒に楽しめるスポーツ。考えてみるとそんなスポーツはゴルフくらいかもしれません。自然の中で楽しくおしゃべりして、コミュニケーションをとりながら、たくさん歩いてリフレッシュ。息を切らす感じの運動ではないし、老若男女問わずの仲間もできて、何より何歳からでも始められるところもいいですよね。

思い切ったヘアスタイルチェンジだって新たな自分に出合うきっかけのひとつ

「気分転換がいいことは分かった。でも、身体を動かすのは本当に苦手。気合を入れて始めても、全然続かないんです」。そんな方もいらっしゃるでしょう。私は夫から「二日坊主」と呼ばれていますが、いくつものトライアンドエラーを繰り返した後に自分に合うと感じたのがたまたまストレッチポールとゴルフなのです。身体を動かすのは性に合わない、そういう場合は、行きつけのヘアサロンで「ガラッとイメチェンしたいんです」と髪型や髪色を変えてみたり、百貨店のコスメカウンターで、「似合うリップを教えてください」と相談するのもいい。数千円で新たな自分を発見できるこの2つ、かなりおすすめです。ほんの少しの変化だけど、心に余裕をもたらしてくれるはず。

何もかもがしんどくて、落ちていくように感じた日も、「沈んだなら、とことん沈んでみたらいい」と思えたら、浮かび上がる準備ができた証拠。無理にポジティブにならなくても、ちゃんと「次」はやってきますから。

年齢を重ねるうちに、私にもなぜか心身がどんより疲れる時はありました。でも、ほんの少しでも構わないから自分で自分の機嫌をとっていく。そんな小さな積み重ねを繰り返すうちに、いつの間にか自分らしさを取り戻していけたのだと、今の私は感じています。何かを始めるのに、遅すぎるなんてことはありませんし、やってみて続かないというのはそもそも自分に合わない証拠。それでも気になるようならまた最初からやり直してみてもいいし、あるいはいつまでも固執せずに軌道修正するのもアリで、まったく別のことを始めてみたらいい。

40代以降の心身の不調に対するアクションは、声に耳を傾けながら無理をせず、自分のペースでを忘れずに。たとえほんのわずかでも、歩みがゆっくりでも、それは間違いなく確かに前進していますから。あんなに薄いティッシュペーパーだって、100枚200枚重なれば結構な厚みになりますよね。「ほんの少し」をあなどることなく、そして気楽に。年齢を重ねたら誰もが通る不調なのだから、過度に心配せずに肩の力を抜いて進んでいくのがよいと思うのです。

Maki’s 今号のキレイの源

愛用のストレッチポールです。オレンジのものはアメリカのTRIGGERPOINTというブランドのもので、この公式サイトの動画を観ながらゴロゴロ。

S.Forestというブランドの、8大アレルギー物質不使用&9つの無添加 国産米粉100%のお好み焼き粉・たこ焼き粉でつくりました。水を加えるだけでOKですが、我が家は卵を1個入れています。マヨネーズもソースもグルテンフリー&無添加のものを愛用。

桑田真紀【全方位「推し活」力の磨き方 】そのほかの記事はこちら
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/広瀬あつこ 構成/三井三奈子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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