渡辺佳子のナチュラルコスメ入門(3) 流行を牽引するモデル・タレントの愛用品といえば・・・ のブランドに成長したWELEDA
さて、今や日本では、自然化粧品の草分けとして、幅広い年齢層に知られる存在となっているヴェレダですが、このように本国以外でも知られる存在になってきたのは、実は90年代半ば以降、比較的、最近のこと。
そのきっかけは、この頃、本社側が、会社のポリシーと製品を世界に向けてしっかり伝えていこうと態勢を整えたため。
それまでの、各市場の需要に合わせたバラバラの展開から、世界共通の製品流通へ。
特に日本を中心とした、アジアの自然化粧品ブームへの対応を重視する方向へ。
この時期は、1999年のオペークギンザへのセレクト、2000年の直営店「ヴェレダ ナチュラルケア スタジオ KICHIJOJI」や2001年の「ヴェレダ ナチュラルケア スタジオ AOYAMA」のオープンで実際に製品を見て試すことができる場ができたこともあってヴェレダの日本での知名度も急激にアップ。
それと前後するように発売されたのが、2000年の「アーモンド」「アイリス」のライン、2002年の「ワイルドローズ」のライン。
皆さんの中にもこの頃、初めてヴェレダを知り、実際の製品に触れてファンになったという人が多いのではないでしょうか?
「アーモンド シリーズ」はデリケートでドライな肌をいたわるライン。
「アイリス シリーズ」はオイリー寄りの肌のうるおいバランスを整えるラインでそれまでヴェレダといえば入浴剤という認識だった日本のファンに「植物の力を利用したスキンケアで、毎日の肌のお手入れまでしてみませんか?」という新しい提案をした肌タイプ別のスキンケアシリーズでした。
アーモンド シリーズの主な配合保湿成分は、アーモンド油、プルーン種子油、スピボサスモモ花エキス、ニンジン根エキス、シラカバ樹皮エキス、ホホバ種子油など。

アイリス シリーズの主な配合保湿成分は、ドイツアヤメ根エキス、トウキンセンカ花エキス、ハマメリス水、ホホバ種子油、シア脂、カカオ脂など。

それまでも植物成分を入れたスキンケアは、マニアックな自然化粧品取り扱い店を中心に存在していましたが、アメリカからのものが多かったような気がします。
また、ここまでたくさんの植物成分を「効能」と「入れる目的」をはっきり説明して、肌質に合わせて提案する製品はとても新鮮だったと思います。
90年代半ばくらいからのポストバブル時代といえば、スポーツやキャンプに出かけて自然に親しむスローライフが少しずつ定着してきた頃。
また、植物やアロマセラピーについて、きちんとした情報が主にヨーロッパから入るようになってきた背景もあって、日本の女性たちが、スイス発祥のヴェレダの提唱に興味を持ったのは自然の流れだったのかなと思えます。
また、「ワイルドローズ シリーズ」は、自然化粧品としては、さらに一歩踏み込んでドライ&エイジングケアに特化した効能を追求したラインですが、スイス、ドイツで発売された後の3番目の発売が日本だったということは案外知られていない事実。
本国もそれだけ、日本でヴェレダ・ファンが急速に育っている現象をしっかり受け止めていたのでしょう。


その後のベストセラーアイテムといえば、忘れてはならないのが、2005年のホワイトバーチ ボディシェイプオイル!
自然化粧品で恐らく初めて、セルライトケアのために開発されたボディ専用マッサージオイルは、「美的」を始め、数々の雑誌のベストコスメに取り上げられ空前のベストセラーアイテムとなりました。
ホワイトバーチ(白樺)の持つ、代謝を高めて、老廃物を排出する働きを最大限に利用しようと試みた意欲作です。


そしてこの頃から、いち早く流行りの美容やオシャレ現象をキャッチするモデルさんやタレントさんの愛用品としてヴェレダ製品が紹介されることが増えていったのは、みなさんもご存じのとおりです。
■渡辺佳子のブログ 『テクマクマヤコン フルスロットル』
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