「正しい姿勢」の立ち方・座り方って?姿勢が良くなるトレーニングはこれ!
スマホやパソコンの使用によって猫背になるなど、自分の姿勢の悪さが気になったことはありませんか?今回は、正しい姿勢のポイントやセルフチェック方法、自分にとっての良い姿勢の見つけ方、正しい姿勢での座り方、姿勢がよくなるトレーニングをご紹介します!
正しい姿勢のポイントやセルフチェック方法
「重力を味方につける」ことが正しい姿勢への第一歩!
一般的な美姿勢に異を唱える、「フットトレーナーズ」代表取締役社長の飯田 潔さん。有名オリンピアンへの指導経験もある飯田さんが考える美姿勢とは?
「真の美姿勢とは、自重と重力によって導き出される軸=重心軸によって決まります。重心軸とは、接地している足裏からすねの真ん中、太ももの真ん中、胴体の真ん中を貫く『串』のようなもの。正しい重心軸を見つけるには、爪先立ちや片足立ちが有効です。足の裏全体で立つよりも範囲を狭めることによって、前後左右に素早く動くことができます。テニスなど、スポーツの基本姿勢もこの重心軸が基本。プロのスポーツ選手で姿勢が悪い人っていないですよね?姿勢に自信がない人は、ぜひ今日からこのメソッドを実践して!」(飯田さん/以下「」内同)
鏡の前でCHECK!こんな不良姿勢で立っていませんか?
「座り仕事やスマホ・PCの長時間使用などの影響で、下のような不良姿勢で立つ人が急増中。放っておくと、前ももやお尻、もも裏など体を支える大きな筋肉に負担がかかり、関節の可動域も偏る原因に。脚が張りやすい・慢性的なコリや疲労感に悩んでいる人は、まずは立ち姿勢を見直しましょう!」
- 反り腰になっている
- 内巻き肩+猫背
- 骨盤が後傾+首が前に出ている
自分にとっての良い姿勢の見つけ方
フットトレーナーズ代表
飯田 潔さん
いいだ きよし/体の動きを考えたシューズ選びやインソール作りが専門。JOC強化コーチングスタッフとして有名オリンピアンを指導した経験も。著書『つま先立ちで若返る!』(文響社)も好評発売中!
一般的な良い姿勢より「重心軸を見つける」ことが先決!
「一般的に良い姿勢とは、横から見たときに耳からくるぶしまでが一直線の状態と言われていますが、これを日常生活で確認するのは無理。それよりも大切なのは『重心軸』。股関節・ひざ関節・足首関節の3つが大きく曲がった“アスレティックポジション”をとることによって、自分にとって正しい姿勢を見つけることができます」(飯田さん/以下「」内同)
正しい重心軸を見つけて、若々しいスッキリBODYに!
「普段の立ち姿勢よりも爪先立ちで狭い範囲にすべての体重を加え、あえて不安定な状態を作り出すことによって重心軸を意識しやすくなります。ポイントは足裏で地面を押し上げること。裸足で行うとさらに効果的ですが、ほんの数秒で直せるので、姿勢が悪くなってきたなと感じたらいつでも実践して。通勤中の電車の中や信号待ち、オフィスでコピーをとるときなどのスキマ時間に行うのもおすすめ。これを習慣にすれば自然とスッキリBODYに」
【HOW TO】
(1)両足を軽く開いて爪先で立つ
(2)そのまま低い姿勢に
(3)ゆっくりと立ち上がる
(4)爪先立ちに戻る
(2)~(3)を何回か繰り返す
(5)最後にそっとかかとを下ろすだけで、自然と正しい重心軸の美姿勢に!
正しい姿勢での座り方
正しい姿勢の基本は「骨盤を立たせる」こと
せたがや内科・神経内科クリニック院長
久手堅 司 先生
くでけん・つかさ/医学博士。日本内科学会・総合内科専門医、日本神経学会・神経内科専門医、日本頭痛学会・頭痛専門医、日本脳卒中学会・脳卒中専門医。1996年北九州大学法学部法律学科卒業、2003年東邦大学医学部医学科卒業。東邦大学医療センター大森病院などで臨床経験を経て2013年に開業。「自律神経失調症外来」「肩こり・首こり外来」など複数の特殊外来を立ち上げ、多くの患者のニーズに応えている。著書に『最高のパフォーマンスを引き出す自律神経の整え方』(クロスメディア・パブリッシング)、『面白いほどわかる自律神経の新常識』(宝島社)など。
パソコンやスマホに見入っているとき、多くの人が下を向き、肩が前に出て、背中も丸まっています。下を向いた姿勢は、頭の重さで脊椎に負荷がかかり、必然的に首や肩、背中の筋肉がこわばって、骨格自体がゆがんできます。改善するには、脊椎に負担の少ない正しい姿勢を意識的に保つようにします。正しい姿勢の基本は、骨盤を立てること。座った姿勢で練習しましょう。
【HOW TO】
- 椅子に浅く座って首の幅程度に足を開き、足首とひざの角度がそれぞれ90度になるように調整する。
- 骨盤の左右の端を両手でつかみ、床と骨盤が垂直になるように骨盤を立てる。
\デスクワーク時は/
足のクリニック 表参道 院長
桑原 靖先生
くわはらやすし/埼玉医科大学医学部卒業。日本初の足専門クリニックで院長を務め、形成外科、整形外科、皮膚科、リハビリテーション科などで足に関する医療を行う。
「浅く座ったり、PCが遠いと猫背になり、腰に負担が。ひじが浮いた状態は肩が下がり、コリにつながるので注意。股関節とひざが水平になるようにイスを調整し、足裏が床につかない場合は足元に台を置きましょう」(桑原先生)
姿勢が良くなる「2つのトレーニング」
フットトレーナーズ代表
飯田 潔さん
いいだ きよし/体の動きを考えたシューズ選びやインソール作りが専門。JOC強化コーチングスタッフとして有名オリンピアンを指導した経験も。著書『つま先立ちで若返る!』(文響社)も好評発売中!
【1】アジリティステップ(10回×3セット)
「両足を開いて低い姿勢をとり、小刻みにタカタカタカと足踏みをします。この動きを『アジリティステップ』と呼びますが、続けていくうちに自然と“アスレティックポジション”がとれて重心軸が安定。自然と姿勢が良くなるだけでなく、前後左右に楽に動ける体が手に入ります」(飯田さん/以下「」内同)
【HOW TO】
\基本姿勢はアスレティックポジション!/
(1)片足ずつ、その場で小刻みにステップを踏み、体を下げていく
爪先立ちで交互にステップを繰り返す。
(2)できるところまで下がったら、少しずつ体を上げていく
【2】片足スクワット(左右各10回×3セット)
「二足歩行の動物の中でも上手に片足立ちができるのは人間だけ。片足立ちは高齢者の運動機能テストでも必ず行われます。イスや壁に軽くつかまってもいいので、股関節・ひざ・足首の3点を一緒に動かすイメージで。これをマスターすれば、太ももやふくらはぎの張り感も自然と気にならなくなるはずです」
【HOW TO】
(1)両もも・両ひざをそろえて片足で立つ
横から見ると太ももからひざが重なるように。片足の爪先を軽く上げる。
(2)少しずつ体を下げていく
(3)できるところまで下がったら、ゆっくりと上がっていく
猫背にならないように注意!
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
いいだ きよし/体の動きを考えたシューズ選びやインソール作りが専門。JOC強化コーチングスタッフとして有名オリンピアンを指導した経験も。著書『つま先立ちで若返る!』(文響社)も好評発売中!