大正製薬株式会社セルフメディケーション開発研究所所属。2007年入社以来、OTC医薬品の開発に従事。現在、毛髪科学や皮膚科学に基づく製剤の開発を担当。
シャンプーで薄毛を予防できるって本当?真相をプロに直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
A:ウソ!
「「シャンプーは医薬品ではないため、脱毛を予防するという効能はありません(渡部佳子氏・以下「」内同)
健康な髪は健康な頭皮から生まれる
では、“脱毛の予防にはシャンプーが大切”とよく耳にするのはいったいどういうことでしょうか?
「髪の毛は皮膚の細胞が硬くなってできたもので、頭皮内部の毛根で作られています。頭皮の奥深くにある毛根には、毛母細胞という髪の毛を作り出す細胞があって細胞分裂を繰り返すことで髪を成長させています。
毛髪の8~9割は成長期にあり日々伸びています。そして個人差はありますが、日本人の毛量は成人の場合平均10万本前後で、1日に60本~100本ほどの毛髪が自然に抜けています。
毛髪は毛母細胞の細胞分裂によって作り出されると話しましたが、この毛母細胞は頭皮内部の毛根部分にあります。細胞分裂をするためには栄養分が必要で、毛根につながる毛細血管から毛母細胞に送られた栄養の量によって作り出される髪の質も変化。
十分に栄養が行き届いていれば健康な髪が生え、栄養が不足していたり頭皮環境が良くないと、抜けやすく細い毛が生えてくることになります。つまり、頭皮の状態は毛髪に大きな影響を与えるので、頭皮と毛髪を清潔にして頭皮の健康を守ることが重要なのです」
健康な髪を育むには日々のシャンプーが大切
「健康的な頭皮を日頃からケアする方法として、手軽で最適なのはシャンプーです。
【シャンプーの正しい方法】
頭皮ケアで大切なのは、予洗い、すすぎ、乾燥の3点です。このポイントを押さえて正しいシャンプーを身につけましょう。
(1)髪をとかす
ブラシや櫛で髪の毛をとかします。絡まった髪があれば、丁寧にほぐします。クシを通しておくと、表面についたごみなどを取り除けるだけでなく、髪の毛や頭皮を洗いやすくなります。
(2)予洗いする(お湯だけで髪を洗う)
熱すぎないお湯で、頭皮を洗うように丁寧に洗い流します。耳の上、額などの髪の生え際、後頭部などの流しにくいところもしっかりと流します。この工程を丁寧にやるかどうかで仕上がりが変わってきます。ただ表面を濡らすだけでは、髪の毛までしか浸透せず頭皮まで洗い流せません。しっかりと、頭皮全体が濡れて、しっかり洗えたかどうかを隅々まで確認。
(3)泡立てたシャンプーをつける
手でシャンプーを泡立てます。泡立っていないまま髪につけると、洗う時に髪と髪がこすれあい、髪を痛める原因になるため泡立てずにシャンプーをそのまま髪に塗りつけるのは避けましょう。泡立てた後は、髪の毛にシャンプーをもみ込みます。1か所だけにつけるのではなく、数か所に分けてつけましょう。髪の毛にもみ込んでいくことで、さらに泡立ちます。まずは、表面の髪を泡立て、次に指の腹で優しく丁寧に。爪を立てると頭皮に傷がつきますので、指の腹でもみ込みましょう。
(4)マッサージをする
指に髪の毛が絡まらないように注意しながら、頭皮をほぐすように1~2分マッサージします。マッサージによって血行を促進させることで、頭皮環境の改善が望めます。
(5)よくすすぐ
しっかりと泡がなくなるまで流します。生え際や、普段から洗いにくいと感じている場所を意識して流します。髪の毛の奥に指を入れ、頭皮にお湯を行き渡らせるイメージで洗い流しましょう。
その他、髪の毛や頭皮への直接的なダメージだけでなく、食生活の影響で髪の成長に必要な栄養素が足りなかったり、ストレスや寝不足などによって自律神経の働きが乱れ、血行が悪くなった結果、髪の毛の成長に影響を及ぼしたりと、生活習慣も毛髪に影響を及ぼします。健康的な毛髪でいるためにも、シャンプーを見直すだけではなく、日頃の規則的な生活なども心がけましょう」
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