美的GRAND
大人美のマナーとルール
2022.11.26

どうしても痩せない人に教えたい「二者択一ダイエット」【齋藤薫「大人美のマナーとルール」vol.14】

ダイエットしてるのにどうしても痩せない。やめたら太るのが、わかっているからやめられない。それでも体重減少にも至らない。そうした膠着状態にある人に教えたい、とても心理的で、でも本当に効くダイエット法。【齋藤薫「大人美のマナーとルール」vol.14】

痩せないけれど太りもしない、だから趣味になったダイエット


「趣味、ダイエット」みたいな人がいる。いやそのぐらい、いつもいつもダイエットしていて、いつもいつもどうしたら痩せられるか考えているのに、なかなか痩せないと訴える人が。
そして痩せないことが当たり前になってしまっているから、もはや深刻さはあまりなのだけれど、逆にこれでダイエットをやめたらたちまち太ると思っているから、決してやめられない。結果として、まるでダイエットが趣味のような、何となくの日課になってしまっている。そういう人って少なくない気がするのだ。

ダイエットといっても、基本的にはカロリーオーバーにならないよう心がけることがメイン。食べる前に何でもカロリーを確認、糖質は意識してセーブしているし、食べ過ぎた翌日は、食事を少し控えているが、厳しい食事療法まではいかない。そして運動不足にならないよう、定期的なトレーニングをしている。

ストイックになりすぎない、“心がけダイエット”が習慣になっている人に多く見られるスタイルだ。

じつは自分自身も、そのタイプ。もうかれこれ20年位こういうダイエットをし続けている。けれども実際、明快に何キロも痩せたことはない。1番痩せていた20代の頃の体重プラス10キロ前後をずっと保っていて、目標はマイナス5キロだけれども、2キロの壁があってさっぱり痩せない。
かろうじて太りもしないのは、まさしくダイエットが何となくの趣味になっているから。おそらくそれをやめたら一気に体重増加するのだろう。体でそれがわかっているから止められない。結果、何年間も同じような体重を行ったり来たり。それこそ1キロ2キロ、増えたり減ったりを繰り返していたのだ。

何かドラスティックなことをしなきゃ無理!例えばお菓子か揚げ物か?

でもある時、ずっとこのまま行ったり来たりなのだろうかと、専門家にそのことを尋ねると、彼女の答えはこうだった。
「そういうことではもう痩せません。ドラスティックなことを何かしなければ、明快に体重が減ったりはしません」と。やはりそうなのだと、ここで意識をすっかり変えた。
ドラスティックなことを何か……例えばそれは甘いものを基本的に断つとか、大好物の揚げ物をやめるとか? 実はここでとてもありがたいプロのアドバイスがあったのだ。
「両方急にやめるのは無理でしょう? 辛すぎるでしょう? だからまずはどちらか二者択一にするんです」

なるほど、自分に対してのアメとムチ。一方は禁止だけれど、その代わりもう一方は許してあげる……そんなふうにこれを我慢すれば、あれが食べられるというふうに、自分にご褒美をあげるスタイルを取るのである。
ちょっと悩んだけれど、甘い物をそういう形で許すと際限なく食べてしまいそうな不安があったので、ひとまず揚げ物を選択した。“油物や揚げ物”を食べられる代わりに“甘いもの”を断つという……。

もちろん、甘いものを我慢するのには相当の辛さがあったが、苦しかったのは三日間だけ、1週間目にはもう体が慣れてきて、2週間目には逆にあまり受け付けなくなったほど。ただその割り切りも、油物が食べられるという究極の選択があったからこそ。とても心理的なダイエットなのだ。

アメとムチが、いつの間にかアメだらけ。

じつはそうした二者択一のおかげで、あっという間に2キロの壁を越え、3キロ4キロ痩せられた。そしてまもなく5キロへと。なるほどドラスティックに何かを変えなければいけないとは、そういうことなのだと深く納得したもの。

もちろん、よくも悪くも人の体はすぐ慣れる。だから、しばらくしたらやっぱりまた何か新しいドラスティックなことをしなければ、少しずつ戻っていくのかもしれない。でもそれ以上に、初めてダイエットの大切なコツをつかんだ気がして、胸がすく思いだったのだ。

それは“今までとは違う何か明快なことを”、というだけではない。ダイエットは辛いもの。それがわかっているから、いつの間にか、効果のないゆるいダイエットを習慣にしてしまっていた。それに体がすっかり慣れてしまっていたわけだけれど、今考えるとそこに何の喜びもなかった。

でも、甘いものをやめる代わりに、揚げ物を許すという“アメとムチ”ダイエットには、揚げ物、油ものが食べられるという喜びがある訳で、喜びがあることが成果を出す絶対の鍵なのではないかと感じたのだ。それがエッセンスとなって前向きになれ、代謝も良くなるような気がしたのだ。

つまり、辛いだけのダイエットは今すぐやめること。心を平担なまま放っておかないこと。必ずどこかに喜びがあること。喜びがないと人は痩せない。

そういう意味でも喜びのある二者択一、いや、最初はアメとムチでも、気がつけば、ムチはムチでなくなり、やがて記憶からなくなり、アメばっかりになるダイエット。ずっと痩せないダイエットを続けているなら、ぜひ試してほしいのである。

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美容ジャーナリスト/エッセイスト
齋藤薫
女性誌編集者を経て独立。女性誌において多数の連載エッセイを持つ他、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザーなど幅広く活躍。『Yahoo!ニュース「個人」』でコラムを執筆中。『大人の女よ! 清潔感を纏いなさい』(集英社文庫)、『美人だけが知っている100の秘密』(角川春樹事務所)他、『“一生美人”力 人生の質が高まる108の気づき』(朝日新聞出版)など著書多数。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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