肌荒れを改善できる食べ物があるってホント? 真相を医師に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、毎日の肌荒れと食べ物の関係について。肌荒れを改善できる食べ物があるってホント? 東京イセアクリニックで皮膚科医を務める大山希里子先生に教えてもらいました。
Q :肌荒れを改善できる食べ物があるってホント?
季節の変わり目の揺らぎや乾燥、ストレスなどで肌の調子が悪い…ということがありますよね。スキンケアや生活習慣の改善と同時に、食生活の見直しも重要ということはよく言われています。では、実際に、肌荒れを改善してくれる食べ物はあるのでしょうか。さっそくこの疑問を東京イセアクリニックの大山希里子先生にぶつけてみました。先生の答えは…
A:ホント
「基本的には、バランスのいい食生活というのが正解。ですが、肌が荒れてしまっているときには、肌を健やかに保つのに有効な栄養素が含まれている食材を意識して摂るというのは重要です」(大山先生 以下「」同)
肌荒れの種類
「一般的に肌荒れと定義されるものには、大きく4つにわけられます。そして、それぞれ原因も異なります。ひとつひとつみていきましょう」
<毛穴の開き>
症状:黒ずみが目立つ 毛穴が開いたまま元に戻らなくなる
原因:皮脂過剰分泌 角質の汚れによる毛穴の詰まり 皮膚のたるみ
<ニキビや吹き出物>
症状:ニキビ コメド 炎症性ざ症 炎症後紅斑 クレーター瘢痕
原因:過剰な皮脂分泌 ターンオーバーの乱れ 毛穴の詰まり 食事バランスの乱れ ホルモンバランスの乱れ
<湿疹や皮膚炎>
症状:かゆみ ひりつき 浸出液でジュクジュクする 赤み
原因:アレルギー かぶれ 薬疹 虫刺され ウイルス感染 アトピー性皮膚炎
<敏感肌>
症状:しみる かゆみ 赤み
原因:保湿不足 皮膚バリア機能低下
ニキビ、肌荒れに有効な食べ物は?
「湿疹や皮膚炎、敏感肌によっておこる肌荒れは、専門医による診断と治療が必要になると思います。ニキビや吹き出物も長びくようであれば、皮膚科医に相談することをおすすめします。毛穴の開きについては、正しい洗顔と保湿も重要ですが、同時進行として、食事での改善もしてほしいところ。また、ポツンとできてしまったようなニキビや吹き出物も、原因のひとつに、食事バランスの乱れが考えられるので、見直してみるといいと思います。
食べ物の栄養は毎日バランス良く摂取することが大切です。できるだけ早く肌荒れを治したいなら、皮膚を健やかに保つのに必須のビタミンA・C・E・B2・B6といった栄養素を意識的に摂取するといいでしょう。また、栄養素の吸収率を高めるため、食物繊維の摂取で腸内環境を整えることも大切です。
長いスパンで肌荒れを改善していくなら、肉・魚・野菜・フルーツなどの栄養素をバランス良く摂取し、スイーツやスナック菓子などの間食は控えめにするよう心がけましょう。ジャンクフードや添加物の多いものは、規定量であれば問題ありませんが、過剰摂取はよくありません」
コンビニで買える食べ物
「コンビニで買える食べ物の中から肌荒れ改善に有効なものとしては、食物繊維・タンパク質・ビタミンC・ビタミンB2が豊富なものがおすすめです。
例えば
【食物繊維とタンパク質】蒸し鶏や卵の入ったサラダ
【タンパク質】ほっけの塩焼き・サラダチキン
【ビタミンB2】鶏レバー
【ビタミンC】冷凍キウイフルーツ
【食物繊維とビタミンC】 イエロースムージー
といったもの。
また、最近はコンビニでも、大豆ミートを使ったお弁当や総菜が販売されていることがありますよね。大豆はビタミンB2やタンパク質が含まれており、肌のターンオーバーを促したり皮脂の分泌をコントロールしたりしてくれる、肌荒れ改善の強い味方です。大豆ミートを使ったメニューをセレクトするのもいいでしょう。食べ物と一緒にお水も購入して、水分をきちんと摂ることも大切です」
肌荒れ解消に役立つサプリ
「ビタミン剤などの処方薬やサプリを長期的に摂取するのも、肌荒れ改善に効果的と考えていいと思います。」
食べ物が原因で肌が荒れることはある?
「食べ物が原因で肌荒れを引き起こすこともあります。炭水化物や脂質、糖質などを多く摂り過ぎると、ニキビやかゆみといった肌荒れの原因に。また、金属が含まれている食べ物もあり、気付かず摂取しているうちに金属アレルギーになることもあります。食べ過ぎると良くない食べ物や飲み物は、糖質・脂質過多の食べ物、調味料、香辛料の刺激物、カフェイン飲料の飲み過ぎなどが挙げられるでしょう」
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
日本皮膚科学会会員、日本美容皮膚科学会会員、日本抗加齢医学会会員。
「患者さまとのコミュニケーションを大切にして真摯に向き合うこと」を理念に、日々の診療を行う。
皮膚科医として知識のグレードアップを怠らず、美容医療はもちろん化粧品などの知識も豊富。
東京イセアクリニック