洗顔、保湿、UVケア…毎日の基本ケアでポリューションに負けない美肌を叶える!
「アンチポリューション」が美容業界でホットなキーワードとなっていますが、実際にどのように対策すればいいの? 名古屋市立大学の加齢・環境皮膚科学教授の森田明理先生に詳しいお話を伺いました。
洗顔、保湿、UVケア!基本ケアこそ美肌の近道
ポリューションから肌を守る上で、化粧品の果たす役割は非常に大きなもの! 化粧品業界では、肌の上に層を作ってポリューションを入りにくくしたり、洗顔の際に落ちやすくするといった仕組みの研究や開発が進んでいます。
「生理学的にも、肌あれ、乾燥をしていると、ポリューションの影響を受けやすいことがわかっています。それは角層が乱れ、肌のバリア機能が低下することで、ポリューションが肌内部まで入りやすくなり炎症が起こりやすくなるから。そのため、肌に付着したポリューションを落とす洗顔、角層を整える保湿、ポリューションを防ぐ膜を作る日焼け止めやメイクは、季節を問わず一年中行うべき対策なのです」(森田先生)
最も手軽で有効な対策は、“日々のスキンケア”!
ポリューションを肌に残さない
肌についたポリューションを洗い流す! 摩擦をかけず優しく丁寧に洗うこと
肌についたポリューションを、洗顔によって落とします。その際、洗顔料を使ってしっかり泡立て、肌が本来もつバリア機能を傷つけないよう優しく洗うことが重要。ゴシゴシと洗いすぎるのはNG。
ポリューションを肌に侵入させない
日焼け止めやメイクなどを重ね塗りして膜を作りポリューションの侵入を防ぐ
日焼け止め、下地、ファンデーション、パウダー…と肌の上に幾重にも層を作ることで、ポリューションの肌への付着をブロック。特に日焼け止めは紫外線による酸化を防ぐためにもマストアイテム。
インナーケアも大事! 抗酸化が有効!
抗酸化力の高い食品
フルーツ
紫外線に対する抵抗力の強い南国フルーツには特にフラボノイドが豊富に含まれる。
緑黄色野菜
カロテノイドは緑黄色野菜に豊富に含まれる色素成分の総称で、強い抗酸化作用をもつ。
\これらも有効!/
□ ストレス解消
□ 良質な睡眠
□ たばこ・飲酒を控える
□ UVケア
ストレス、睡眠不足、喫煙、日焼けはすべて活性酸素が増える原因。抗酸化のために、生活習慣の見直しも一緒に行おう。
ポリューションに負けない肌作り
化粧水やクリームでたっぷり保湿して、肌のバリア機能を高める
乾燥した肌は角層が乱れ、肌のバリア機能が低下した状態。ポリューションにも敏感で炎症が起こりやすくなります。一年中、とにかく保湿はしっかり行うこと。化粧水、クリームなどで水分と油分の両方を補うことが大切です。
角層が乱れた肌
角層が乱れると肌本来のバリア機能が低下し、外的刺激に敏感になりポリューションの影響を受けやすくなる。
角層が整った肌
角層が整い、肌本来のバリア機能が正常に働くことで、ポリューションの肌内部への侵入を防ぐことができる。
合わせて注目したい環境要因
ポリューションと共に、肌に悪影響を与える要因であることが新たにわかり、注目が集まっているキーワードはコレ!
ブルーライト
スマホやPCなどから発せられるブルーライトは目だけでなく肌にもダメージを与えるとして対策化粧品が続々登場。
近赤外線
近赤外線は地上に紫外線の約3倍降り注ぎ、しかも紫外線より肌の深部にダメージを与えることがわかってきました。
ロングUVA
UVAの中でも、特に波長の長い紫外線。ロングUVAをカットしながら肌への刺激を抑えたアイテムが大躍進中。
教えてくれたのは…
名古屋市立大学大学院医学研究科 加齢・環境皮膚科学 教授
医学博士・皮膚科専門医 森田明理先生
もりたあきみち/環境による皮膚の反応・変化、紫外線免疫、最新皮膚疾患治療、肌老化のメカニズムとアンチエイジングなどの専門家であり、大気汚染と肌の関係の研究における第一人者。
『美的』2月号掲載
イラスト/naotte、大塚さやか 構成/村花杏子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。