【最新美白&UV】美容家 深澤亜季さん×スキンケア研究家 三上大進さんの “美白を効かせる”マニアック対談
今年もたくさんの美白スキンケア&UVアイテムが登場。しかし、それぞれの優秀なアイテムを実際にどう使うのが良いのでしょうか?今回は美容家の深澤亜季さんとスキンケア研究家の三上大進さんが美白アイテムを効果的に使う方法を教えてくれました。
\正しく塗らなきゃ意味がない!/美白を効かせるマニアック対談
三上:しみじみ思うのですが、ビタミンCは多くの人に愛されていますよね。雑誌を見てても、ビタミンC特集を見ない年はないです。
深澤:だって、ビタミンC程すごい成分ってほかにないと思います。美白はもちろん、毛穴、ハリ、代謝アップ、抗酸化…ひとつでいくつもの美肌効果があります。しかも、長年の実績があるから安心だし、「こんなに結果が出てますよ」というエビデンスもたくさん!
三上:肌が喜ぶ、使う人も喜ぶ。だから化粧品の作り手側も、ビタミンC製品の開発には並々ならぬパワーを注いでいるんです。今、化粧品に使われるビタミンC誘導体の原料って、30種類くらいあるんですよ。
深澤:浸透性がいいとか、保湿もしてくれるとか、いろいろなものがありますよね。サプリメントだと“リポソーム化”したビタミンCが大ヒットしてます。化粧品の世界だとどうでしょう?
三上:成分的な話で言うと、実はビタミンCそのもの、“生ビタミン”とも呼ばれる「ピュアビタミンC」が、いちばんパワフルで即効性があるんです。ただ、この成分は気難しい(笑)。すぐに酸化して壊れやすいですし、肌の奥にも届きにくく、敏感肌の方はピリピリとした刺激が出やすかったり。
深澤:そういったデメリットを克服するために、いろいろな誘導体が開発されてるんですものね。でも、mufuのセラム(2)、ピュアビタミンCが高濃度で配合されているのに、イヤな感じは全くないですよ。化粧水みたいにみずみずしい感触でスーッとなじんで気持ちいい。ありがちなヌルッとした感じもピリピリ感もなくて、かなり気に入って愛用しています。
三上:これは、製法が新しいんですよ。すべての工程で酸素を抜く特許技術が使われています。そのおかげで、ビタミンCを壊すことなく、水系のベースに溶かし込んだり、ほかの成分と混ぜることができる。
深澤:それはすごい! でも、だからといって「どうしてもピュアビタミンCじゃなきゃ!」とこだわる必要もないと思っていて。例えば私は、アンプルール(4)のUVや美白美容液が大好きで、歴代のアイテムを愛用しているんですよ。採用しているのはビタミンC誘導体ですが、ほかにもハイドロキノンだったり定評のある成分がこれでもかと組み合わされていて、使い心地もすごくいい。
(1)メラニン生成を抑制するホワイトハニー+ビタミンC誘導体。
ゲラン アベイユロイヤル クラリファイ クリーム 50ml ¥25,340
(2)ピュアビタミンCを高濃度配合。
プリマコスメディコ mufu フレッシュC10 クリア セラム 50ml ¥4,400
(3)ピュアビタミンCに金やアミノ酸を結合させた「ゴールデンC」配合。
dr365 UV デイエッセンス SPF50+・PA++++ 30g ¥3,630
(4)有効成分を複数配合。
アンプルール WプロテクトUV ブライト+ SPF50+・PA++++ 30g ¥4,620
(5)3種のビタミンC誘導体。
ロート製薬 オバジCデイセラムUV SPF50+・PA++++ 30g ¥3,300
スキンケア研究家
三上大進さん
美容賢者
美容家
深澤亜季さん
三上:大事なのはマッチングですよね。成分の組み合わせ、パーセンテージ、合わせる基剤…いろんな条件を結び合わせて、ベストなものを狙ってコスメは作られています。
深澤:だから、「ビタミンCはいいよ」といった知識はもちろんあった方がいいとは思うけれど、それ以上に実際使ってみたときの「これは効きそう!」という直感や、肌が喜んでいるかどうかを重視したい。
三上:本当にそう思います。感触とか香りが好みかどうかもすごく大事。どんなに優れた日焼止めでもキシキシしてストレスになると、塗りたくなくなってしまいますよね。
深澤:毎日塗り続けられないですものね。コスメデコルテの日中美容液(7)のように、気持ちいいからむしろ積極的に塗りたいと思えるものを選びたい。欠かさず塗るようになるから、結果美肌になれます。
三上:深澤さんは日中の塗り直しもきちんとされていると伺いました。
深澤:そうですね。うっかり焼けたらイヤですから。保湿にもなるし。
三上:その積み重ね、お肌が証明されていますよね〜。顔全体を塗り直すのはちょっと無理、という方は、シミができやすい頰にUVミストをシュッとするだけでもだいぶ変わりますよ。KANEBOのミスト(6)はポーチに入る大きさだしキレイに吹きつけられるので、塗り直しを習慣化しやすいと思います。
(6) メイクの上から吹きつけてもムラにならず、程よいツヤをプラス。
カネボウインターナショナルDiv. KANEBO チアリング ミスト UV サニーフローラル SPF50+・PA++++ 30ml ¥3,300(4月5日限定発売)
(7) シリーズ共通の高いスキンケアと心地よさを兼ね備え、さらにシワ改善&美白&肌あれ防止有効成分も配合。
コスメデコルテ AQ アブソリュート UV プロテクション ブライトニング & リンクル[医薬部外品]SPF50+・PA++++ 55g ¥11,000(3月16日発売)
美容賢者
美容家
深澤亜季さん
スキンケア研究家
三上大進さん
三上:意識の高い『美的』読者さんには当てはまらないかもしれませんが、この仕事をしていると少し驚くような美容の質問をいただくことがあります。
深澤:例えばどんな?
三上:「日焼け止めは、夏以外にも使った方がいいですか?」。
深澤:いやいや、夏だけじゃなく毎日使ってください!!(笑)。
三上:日焼け止めって、マジメにきちんと顔と首に塗ろうと思うとけっこう量がいりますよね。モノにもよりますが、1か月ちょっとで1本ペースになると思います。なので夏の数か月をかけても使いきらないとなると、見直しが必要かもしれません。
深澤:塗る量が少ないと、どんなに高機能なものを選んでも意味がない。もったいないです。
三上:プチプラでいいから、惜しみなくたっぷり塗ってほしい。
深澤:例えばIHADAのUV(10)、いいですよ。潤うし、美白効果も兼ね備えてるし、仕上がりもキレイ。しかも低刺激で肌がゆらいでいるときにも使えます。
三上:あと、SNSとかで間違った情報が流れてくることがあって。「レモンなど一部の柑橘類に含まれる『ソラレン』は光毒性がある」というところから「紫外線を浴びる前のビタミンCは肌に悪い!」と。それは全くの勘違いで、むしろ、ビタミンCは抗酸化作用で紫外線から肌を守ります。紫外線を浴びる前に補うのが良いのです。
深澤:さらに加えてアドバイスするなら、せっかくビタミンC入りの美白コスメを使うなら、シミの部分にポイント使いするのではなくて、顔全体に塗りましょう。日焼け止めと同じく、惜しみなく使えるものを選んでください。
(8) トラネキサム酸と肌あれ防止のアラントイン、ふたつの有効成分を配合。ビタミンC誘導体やハトムギエキスも。
ロート製薬 肌ラボ 白潤 薬用美白化粧水[医薬部外品]170ml ¥814(編集部調べ・3月16日発売)
(9)みずみずしく、すーっと消えるように肌になじみ軽やかな仕上がり。
ニベア花王 ニベアUV ウォータージェルEX 80g SPF50+・PA++++ ¥984(編集部調べ)
(10)色つきで、肌の赤みなどを自然にカバー。紫外線吸収剤フリー。
資生堂 イハダ 薬用フェイスプロテクトUV ミルク SPF50+・PA++++ 30ml ¥1,980
美容賢者
美容家
深澤亜季さん
スキンケア研究家
三上大進さん
『美的』2024年4月号
撮影/岡本 俊(人物)、河野 望(静物) ヘア&メイク/新見千晶(深澤さん)、George(三上さん) 構成/もりたじゅんこ、武野絹子(本誌)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
最も好きなスキンケア成分はビタミンC。日焼け止めを、朝と日中2回塗るのがルーティン。