お悩み別ケア
2022.11.18

4MSK|化粧品としての効果は?【美容成分大全】

コンテンツ提供:日本化粧品検定協会

概要

成分名 4MSK(4-メトキシサリチル酸カリウム塩)
成分の働き チロシナーゼ活性阻害
医薬部外品としての効能効果 美白
表示名称 【医薬部外品】4-メトキシサリチル酸カリウム塩
主な配合アイテム 【医薬部外品】スキンケア、メイクアップ

効能効果・はたらき

「化粧品」に配合したときの働き

  • チロシナーゼ活性阻害

シミの元であるメラニンは酵素チロシナーゼが働くことでつくられます。4MSKはこの酵素チロシナーゼの活性を阻害する作用があるため、紫外線を浴びた肌が過剰にメラニンを生成するのを抑制する効果があります。

また、顆粒細胞内の顆粒に存在するNMFの元になるフィラグリンの、前の物質であるプロフィラグリンというタンパクを増やす作用があり、顆粒細胞から角層細胞への変化を整えることが期待されます。

その結果、4MSKは直接メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを防ぐケアだけでなく、ターンオーバーを整えることにより、肌のくすみに対するケアも期待できます。

「医薬品」としての効能効果

医薬品としては配合されていません。

「食品、サプリメント」に配合したときの働き

食品・サプリメントとしては利用されていません。

注意点

特にありません。

由来・歴史

主な原料の由来

合成

歴史

4MSKは、資生堂がターンオーバーの不調に着目して研究開発した美白有効成分。2003年に厚労省から承認され、現在5種類ある資生堂が薬事開発した医薬部外品の美白有効成分の1つです。

その他成分情報

サリチル酸の誘導体です。サリチル酸に角化細胞(ケラチノサイト)が角層細胞に変化(分化)するのを正常化する可能性があることに着目し、サリチル酸の化学構造を基本にもつ4MSKが開発されました。

さらに、2011年に資生堂の2大美白成分「4MSK」と「m-トラネキサム酸」の2つの有効成分を合わせて配合した医薬部外品の承認を受け、その商品を販売しています。

豆知識

日本化粧品検定協会代表理事:小西 さやか

「4MSKは資生堂が開発した成分で、現在資生堂以外の化粧品企業では使用されていません。資生堂の美白成分の中でも、m-トラネキサム酸とならんでキーとなる成分です。4MSKがチロシナーゼ活性阻害、m-トラネキサム酸がメラニン生成指令阻止と、シミへの異なったアプローチを持つ美白成分のため、この2つを組み合わせて使うと効果的です。「HAKU」など人気の美白シリーズで、2つがセットで使われています」

小西さやかさんの記事一覧

 

<引用元>
鈴木一成, 化粧品成分用語事典2008, 中央書院, 2008, p.305
フレグランスジャーナル, 36(9), 37-41(2008)
小西さやか, 知れば知るほどキレイになれる!美容成分キャラ図鑑, 西東社, 2019, p.76
株式会社資生堂 リリース 参考資料(資生堂、シミの悪循環を抑制する新美白技術を開発)
株式会社資生堂 Webサイト(HAKU)
株式会社資生堂 watashiプラス Webサイト(美容の情報)

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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