お悩み別ケア
2022.5.6

なぜ“かゆく”なるの? かゆみの原因2つと治療法を知っておこう!

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マスクなどによる肌刺激、乾燥、季節によるゆらぎ、アレルギー…、日常生活には肌がかゆくなる要因がいっぱい!病院に行くほどでは…と思いつつ結構ストレスなそのかゆみ、何が原因で、どう対処すれば繰り返さずにすむのかを詳しく解説します!

『美的』読者の約8割はかゆみの悩みを抱えている!

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『美的』読者にも増えているのは、マスクの刺激で炎症を起こした肌のかゆみ。季節柄、乾燥が原因の肌あれもかゆみを伴い、部位を問わず増加傾向。(2022年1月24日、n=124)

かゆみの原因や症状に合わせたケアが大切!

皮膚にかゆみを感じるときは、痛みと同様、そこになんらかのトラブルが起きているサイン。ただし、「原因が皮膚の外側にある“湿疹”と、内側にある“じんましん”とでは、症状や治療法が大きく違います」と、東京逓信病院皮膚科部長、三井浩先生は話します。「じんましんは発症しても大半が1日以内に消え、かゆみもすぐに治まります。一方、湿疹は、丁寧にケアしないと炎症やかゆみが慢性化しやすいので要注意!」。まずは自分のかゆみの症状をきちんと確認しましょう。

かゆみを伴う症状は大きく分けると2種類

湿疹

外的刺激から、皮膚の表層に炎症が起こる
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「湿疹とは、皮膚の表層にあるバリア機能が、外からの刺激によって障害を起こし、皮膚表面がかぶれた状態。かゆみは、その典型的な症状のひとつで、赤みや細かいブツブツ、水膨れなどを伴うことが多くあります。かき壊すと慢性化しやすくなります。治療の主体は塗り薬」(三井先生)

じんましん

真皮が腫れるものの、一過性で、1日以内に跡形もなく消える
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「じんましんとは、皮膚の一部が突然赤く膨らむもので、一種のむくみです。真皮内で、かゆみ物質“ヒスタミン”などが発生し、末梢神経を刺激するためかゆみが出ます。症状は一過性ですが、何日も続く場合は飲み薬で治療します」(三井先生)

そもそもかゆみはなぜ起こるの? かゆみのメカニズムを解明

炎症部位は皮膚でも、かゆみを感じるのは脳

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肌も目も鼻も“かゆい”のは皮膚や粘膜ですが、実際にかゆみを認識しているのは脳。
「例えば、皮膚の表面が外からの刺激で炎症を起こしたり、アレルギー反応を起こすと、そこにかゆみを引き起こす物質が発生します。その物質が皮膚内に分布する神経を刺激して、情報が脳に伝わって初めて、かゆいと感じるのです。このかゆみを脳に伝える末梢神経は『C線維』と呼ばれ、痛みを伝える神経などと比べて細く、伝導速度が遅いことがわかっています」(三井先生)

かゆみの末梢神経「C線維」が脳にかゆみを伝える!

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外的刺激が皮膚内に侵入し、かゆみを起こす物質が神経線維の末端部分を刺激すると、その情報がC線維を経由して脳に伝わって、脳が「かゆみ」として認識する。

かゆくなる原因は外的・内的のふたつ

(1)外的要因|表皮のバリア機能が壊れること

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左/健康な肌、右/バリア機能が乱れた肌

皮膚のバリア機能は、外界からの異物の侵入を防ぎ、体内の水分蒸発を防ぎます。バリア機能が乱れて乾燥し、表皮がめくれた肌は、刺激を感知する神経がむき出しに。その刺激でC線維も角層のすぐ下まで伸びてくるため、かゆみが生じやすくなります。

>>湿疹系のかゆみに
接触皮膚炎、アレルギー性皮膚炎など、湿疹のかゆみは、バリア機能の崩壊が主な原因。治療の主体は塗り薬。

(2)内的要因|肌奥で起きた刺激でかゆみ物質が分泌

肌奥には、免疫細胞の一種「肥満細胞」が存在し、それがなんらかの刺激で活性化されると、かゆみを引き起こす物質「ヒスタミン」などが分泌されます。ヒスタミンが血管を刺激して皮膚が赤く膨らみます。同時に、C線維も刺激され、かゆみの情報が脳に伝わります。

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>>じんましん系のかゆみに
じんましんは、肌内部で発生したヒスタミンなどが末梢神経を刺激することで起きる。治療の主体は内服薬。

東京逓信病院 皮膚科部長

三井 浩先生

みついひろし/東京大学医学部医学科卒、同大学院医学系研究家外科学修了。大学病院の講師などを経て、’19年より現職。専門はアトピー性皮膚炎、乾癬。臨床現場で多くの患者を診療するほか講演も多数。

『美的』2022年5月号掲載
イラスト/香川尚子 図版作成/きくちりえ(Softdesign LLP) 構成/つつみゆかり、青山貴子、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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