メイクHOW TO
2021.6.30

メイクブラシ【洗い方~乾かし方】正しいお手入れを美容のプロが解説

直接肌に触れるメイクブラシなどのツールが汚れていると実はかなり危険!メイクやお肌にどんな影響があるのでしょうか?実際みんなどれくらいの頻度で洗っている?気になる疑問に識者が回答!正しい洗い方~乾かし方まで徹底解説。

メイクブラシやツールを「洗うべき理由」とは

医師

友利新先生


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ヘア&メイク アップアーティスト

藤原リカさん

あなたのメイク道具、実は雑菌だらけかも!?

長らく洗わず使い続けたスポンジは雑菌がこんなに! 細菌もカビも検出! 食中毒の原因菌も!?斑点状に写っているものが菌。使用済みのスポンジ1個から、一般細菌は630個(コロニーを形成する菌の数)、カビ類の真菌は57個検出。黄みがかっているものは、食中毒の原因菌としても有名な黄色ブドウ球菌。
試験検査/東京理化学 テクニカルセンター

資料提供/オルビス『連続使用したパフにつく菌の推移〈研究所調べ〉』 ※洗浄後の数値は、オルビス『パフクリーナー』で洗浄したときのものです。


油分や皮脂がブラシの毛の間に入り込みメイクのりも悪くなる

1回の撮影で複数の人にメイクすることもある藤原リカさんは、30~40本ものブラシを使い回すそう。

「リキッドファンデなど油分の多いアイテムはもちろん、パウダー状のものも夏は皮脂と混ざって落ちにくく、洗わないとブラシの毛の間に入り込みます。不衛生なだけでなく、粉含みが悪くなり、肌にキレイにのりません。また、洗いすぎてボロボロになったスポンジなども、同様にメイクのノリを悪化させます。肌の調子が悪い、メイクがのらないという人は、一度メイクツールのケアを見直しましょう」(藤原さん)

悪い菌が増えると全ての肌トラブルの原因に

「肌には良い菌も悪い菌も含めて常在菌が存在し、バランスを保っています。悪い菌をゼロにすることは不可能なので、増殖させないことが大切ですが、悪い菌が増殖してバランスがくずれたときに、ニキビなどの吹き出物やかゆみ、乾燥など肌トラブルとなって現れます。放置すると肌のバリア機能も衰え、シミやシワにもつながります。菌は皮脂などの汚れをエサに増殖するので、清潔なメイクツールを使うことはマスト!他人と共用しなければすべてを毎回洗う必要はありませんが、肌に触れる面積の広いものはこまめに洗うよう気をつけましょう」(友利先生)

 

「洗う頻度」は?実態調査&洗い方の疑問に回答

【実態調査】美的クラブメンバーに「メイクツールの洗浄」についてアンケート

マスク着用でメイクがくずれやすく、メイク直しが増えた人も多いのでは?そこで気になるのがメイクツールの汚れ。美的クラブのアンケートでは97.8%の人が定期的に洗うという結果が出たものの、洗う目安や頻度はバラバラ。

Q.ブラシやスポンジを洗う頻度は?
美的クラブメンバーの約半数がスポンジやブラシを洗うのは月に数回。これで充分?洗い方の実態は??

Q.ブラシやスポンジを洗う目安は何?
(複数回答あり)
着色やにおいなど、汚れを実感してから洗う人が多い一方、菌の繁殖などは目に見えにくいせいか、気分で決めているという人も。

Q.ブラシやスポンジは何で洗っている?
(複数回答あり)
「スポンジは台所用の洗剤、天然毛のブラシは専用クリーナーを使う」など、メイクツールによって使い分けている人が多数。少数意見で「柔軟剤で洗う」「アルコールをスプレーする」「スポンジの表面をそぐ」という人もいました。


Q.使う度に汚れを落とすべき?

ヘア&メークアップアーティスト

AYAさん


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使った後すぐに汚れを取れば長もちします。ファンデーションは油分が多いので、できれば使う度に中性洗剤で洗うように心掛けましょう。面倒な人には、ティッシュに含ませて拭き取るだけの手軽なスプレークリーナーもおすすめ」(AYAさん)

 

Q.ファンデーションブラシは毎日洗うべき?

医師

友利新先生


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ファンデーションは肌に接する面積が広く、皮脂にも触れやすいので、毎日洗うのが理想。洗っても翌朝乾いているとは限らないので、何個か替えを用意して使い回すのがオススメです」(友利先生)

 

Q.除菌系アイテムを使うのはあり?

新型コロナウイルスの感染が警戒されていますが、除菌系アイテムは科学的根拠の乏しいものもあり、汚れを取り除くわけではないので、ツールへの使用はおすすめしないと友利先生。

石けんで洗い流せば多くの菌やウイルスは取り除けます。メイクツールも“洗浄”がとにかく大切。一方、汚れが落ちにくい、質感が変わったと感じたら、潔く買い替える勇気も必要です。また、手が汚れていたら全く意味がないので、ツールに触れる前の手洗いも忘れないでくださいね」(友利先生)

 

Q.メイクの色を変えたいけれど、清潔をキープ しながら色を落とすには?

スプレータイプの専用クリーナーで洗う。

スプレータイプのクリーナーを使えば、水なしでブラシを洗え、毎日のお手入れにも重宝。ティッシュペーパーに3~4プッシュし、表面をなでるようにブラシで数回円を描き、着色がなくなるまで繰り返します。すぐ乾くので、メイクのカラーチェンジもラク」(土井さん)

「除菌スプレーやアルコールで菌に効果はあっても、汚れは落ちません」(友利先生)

 

Q.メイクブラシの毛質をキープする正しい洗い方は?

ヘア&メイク アップアーティスト

藤原リカさん

専用のクリーナーで洗いましょう。

「天然毛は繊細なので、洗浄を繰り返すと毛が抜けたり、ツヤがなくなったりと劣化が進みます。ブラシ専用クリーナーは、毛質を保護するので安心。洗浄液の中に毛を浸し、水ですすぎます」( 藤原さん)

 

Q.何度くらいのお湯で洗うべき?

35℃程度のぬるま湯で洗う。

「冷たい水では皮脂汚れなどが落としにくいですが、熱いお湯にも問題が。スポンジやブラシは熱に弱く、劣化を早めるので、30~35℃ぐらいのぬるま湯で洗いましょう」(資生堂 メディア戦略部 戦略PRグループ 山口夏苗さん)

 

メイクブラシの「基本の洗い方の流れ」3STEP

美容家

深澤 亜季さん


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「メイクアップツールや使用中のコスメは想像以上に汚れています!皮脂、汗や雑菌などがついた不衛生なまま使うと、ニキビや肌あれの原因に。さらに、汚れたツールでメイクをすると、ムラになったり、仕上がりにも差が出てきます。キレイなツールやコスメがあれば、いい気分でメイクも楽しめます♪」(深澤さん)

【STEP1】洗剤や専用クリーナー×ぬるま湯で洗う

中性洗剤を薄く溶かしたぬるま湯で洗う。汚れを浮き上がらせるために、ブラシは手のひらでクルクルと動かしたり、スポンジは軽く押し洗いする。

※専用のクリーナー等を使用する場合は説明書に準じた方法で洗浄する。

【STEP2】タオルで水気をしっかり取る

形を整えながらタオルに挟み、水分をしっかり吸い取る。ぬるま湯が透明になるまでしっかりすすいだら、ブラシの先を手で軽く握って水気をキュッと絞り、乾いたタオルでブラシの形を整えながら拭き取る。

【STEP3】風通しのよい場所に置いて乾かす

風通しの良い日陰で、充分に乾燥させる。くせづけを防ぐため、ブラシの毛先はなんにも触れずに寝かせ、スポンジは乾いたタオルの上などに置くなどして。
「ドライヤーで乾かすのはNG」(深澤さん)


メイクブラシの「正しい乾かし方」3STEP

ヘア&メイク アップアーティスト

藤原リカさん

「ブラシは毛と柄の接地部分が乾きにくく、カビの原因に。ここに水がたまらぬよう、毛先を下にして干します。タオルに置いたまま乾かすのは、雑菌が繁殖するので禁物!」(藤原さん)

【STEP1】まずはタオルで水分をオフ

ブラシをすすいだら、筆先をタオルで軽くひと握りして水分を吸い取る。

【STEP2】筆先に空気を入れる

手の甲などで筆先を軽く払って空気を入れる。

【STEP3】筆先を下に向けて風通しのよい場所へ

筆先を下にしてつるし、風通しの良い場所で乾かす。


メイクブラシを洗うための「おすすめアイテム」

イプサ ブラシクリーナー

価格容量
¥1,650 50ml

スプレーして拭き取るだけで汚れを落とす。ベタつきが残らず速乾性があるので、すぐ使える。

THE TOOL LAB ブラシクレンジングシート

価格容量
¥1,320 20枚

筆先を拭って着色や汚れをオフできる韓国発のシート。

 

資生堂 スポンジクリーナーN(L)

価格
¥825 120ml

スポンジやブラシにも使える、泡切れの良いクリーナー。柔軟効果で肌当たりも優しい。

 

博雲堂筆舗 専用カップ付き熊野筆リセッター

価格容量
¥3,729 500ml

熊野筆メーカーが開発。イオンの力で摩擦なく洗浄するので、洗い上がりふんわり。

TAUHAUS ブラシクリーナー

価格容量
¥1,650 200ml

天然由来のアミノ酸系界面活性剤を配合し、毛にも人肌にも優しい。繊細な熊野筆も長もち。

ボビイ ブラウン コンディショニング ブラシクレンザー

価格容量
¥2,640 100ml

濡らした筆先にクレンザーをなじませて水洗いすれば、毛のハリもキープ。

Seria ブラシクリーナースタンド

( / )
価格
¥110

ブラシを洗うときに便利な容器。取り外しできる底板の突起で筆先をこすれば、汚れ落ちも◎。ブラシ立てにも。

 

SIXPLUS マグネットメイクブラシ立て

価格
¥3,399(編集部調べ)

マグネットつきのキャップをブラシの柄に取りつけ、干しながら収納できる。

 

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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