瀬戸かずやさん私物コスメでフルメイク「舞台化粧と抜け感のバランスで自分らしく」【宝塚歌劇OGセルフメイク】
宝塚歌劇で美を培い、退団されてなお美しさを更新し続けている元タカラジェンヌの方々。この連載では、実際に愛用しているコスメを使ったセルフメイクのテクニックに迫ります。今回登場していただいた元花組男役の瀬戸かずやさんは、ブラウンを効かせた抜け感メイクを披露。実際のメイクの方法を、ご本人の私物を使って教えていただきます。
瀬戸かずやさんのセルフメイクを詳細解説! 「いろいろなブラウンを使ってメリハリのある顔に仕上げました」
まさにクールビューティという言葉がぴったりな、元宝塚歌劇団花組男役の瀬戸かずや(せと・かずや)さん。前回はベーシックな私物コスメをご紹介いただきました。
\瀬戸さんの前回の記事はこちらでチェック!/
瀬戸かずやさん私物コスメ 「失敗しながらデパートやバラエティショップで探しています」 【宝塚歌劇OGセルフメイク】
今回は、愛用コスメ編で紹介した私物コスメを使ったセルフメイクの方法を、詳しく教えていただきます。
「コスメを選んでメイクをする。その魔法の時間で、1日のスイッチが入ります」
特に強いこだわりはないけれど、自分に似合うものを追求し続けていきたいと語る瀬戸さん。コスメのベーシックなものを上手に活用し、現在の瀬戸さんの気持ちに寄り添うメイクを作り上げています。瀬戸さんにとってメイクとは、テンションを上げてくれるもののひとつ。
「スイッチを入れてくれる魔法のような存在です。友達と会うときや観劇に行くときなど、楽しみな予定の前にはワクワクしながらメイクをします」
中でもいちばんのポイントはアイメイクだそう。現役時代から目を大きく見せたくて、遠目から見てもしっかり存在感のある詐欺メイク級の方法を実践していたのだとか。
「今はわりと単色シャドウにスッとしたラインというアイメイクが主流だと思うのですが、舞台化粧の名残からか、どうしてもラインをぼかしたり締め色を使いたくなったり……。遠くからだと、ぼかしたところも目に見えるんですよ。だから普段メイクでもぼかして広げてしまうことが多くて」と瀬戸さん。
とはいえ、色ののせ方が変わってきて、全体のバランスを見ながらの引き算メイクを意識することで、だんだん自分のなりたい顔と似合うメイクの距離が縮まってきたと言います。舞台メイクはすべてを濃く作るからごまかせたものが、普段メイクは素材を生かしてナチュラルに仕上げなければならないため、「YouTubeを見ながら勉強することもあるんですよ」
今日のメイクは、クールな衣装に合わせてブラウン系のちょっと辛口なテイストに。
「気分に合わせてアイシャドウを選んでみるとか、お洋服とのコーディネートを考えてみるとか、そういう時間が持てる今が楽しいんです」
色気を感じる大人メイクの方法を、瀬戸さんが実際に行う順番で紹介していきます。
【ベース】
アラをカバーして透明感あふれる肌を作る
「ランコム UV エクスペール トーン アップ ローズを指を使って顔全体に薄く広げ、ディオールスキン フォーエヴァー スキン コレクト コンシーラー 2Nは点置きしてから&Beのしずく型のスポンジでのばします。スポンジは濡らしてから絞って使うと、ツヤが出るんですよ。その後、気になるところをMiMC ナチュラルホワイトニングコンシーラーでカバーします」
「それから竹田ブラシ ぱふブラシ大にミラノコレクション フェースアップパウダー 2019を取ってサッと重ね、透明感を引き出します。
シェーディングは、too cool for school アートクラスバイロダンシェーディング クラシック。付属のブラシにつけたら、おでこ〜こめかみの生え際と、フェースラインに軽く入れます。これを頑張りすぎちゃうと影の色が濃くなってしまうので、さじ加減に気をつけながらのせています」
【眉】
ピンクブラウンに染まった眉で目元との統一感を
「眉毛も寝ぐせがつくんですよね(笑)。なので、まず最初にブラシで毛流れを整えます。その後、サナ ニューボーン Wブロウ B6のペンシルで足りない箇所や影にしたい部分を描き、KANEBO パウダーアイブラウ 01でしっくりくる色を作って重ね、眉のベースを整えます。眉の形が左右対称ではないので、少しずつ描き、鏡を見ながら形を作る感じです」
「上からK-パレット ニュアンスブロウマスカラ 05を毛流れに沿ってのせて色づけ。最後、細かい部分の調整にまたサナ ニューボーン Wブロウ B6を使うこともあります」
【目元】
柔らかな色を重ねつつキリッと引き締めてメリハリをアップ
「まず、サナ エクセル スキニーリッチシャドウ SR01の1を白鳳堂 メイクブラシに取って、アイホールに広げます。オレンジっぽい2も白鳳堂 メイクブラシで二重幅に重ねたら、明るい3はZOREYA メイクブラシで下まぶたの目尻側1/3と、目頭と鼻の付け根の間の凹んでいる部分にのせます」
「さらに2をチップの細い方にとり、下まぶたの目尻側2/3にふわっと入れます」
「目元を締めながら目を大きく見せるには、アイラインが肝心だと思っています。デジャヴュ ラスティンファイン クリームペンシル モーヴブラウンで目のキワにインラインを入れ、まぶたの内側をしっかり埋めます。上から軽くD-UP シルキーリキッドアイライナーWP ブラウンブラックを重ね、目尻は自然にのばす程度に。
これを黒のライナーで描いてしまうとキツく見えてしまうので、抜け感のある色を使うようにしています。
サナ エクセル スプリングパワーカーラーで上まつ毛をキュッと上げたら、オペラ マイラッシュ アドバンスト 03をしっかりしごいて根元からひと塗り。頑張りすぎるとまぶたについてしまうので、肌につかない塗り方や持ち方をYouTubeの動画で研究したり(笑)。マスカラは下まつ毛にも塗ります」
【チーク&ハイライト】
強くなりすぎないよう大きめのブラシでふんわりと
「チークブラシにM・A・C ミネラライズ ブラッシュ ナチュラリー フローレスをとってから手の甲で軽く払い、頬の高い位置に丸めに入れます。男役時代はシャープに見えるようにシュッと鋭角に入れていましたが、やっぱり今は違和感があって、試しながら形を変えて入れています。
ハイライトのクレ・ド・ポー ボーテ ル・レオスールデクラ 105はベアミネラル ソフト フォーカス フェイス ブラシを使い、鼻すじや目の周り、あご先に軽くちょんと。パール感が強いから、つけすぎ厳禁!」
【リップ】
存在感のある色だからこそラフに塗るのがルール
「アンドバイロムアンド グラッシーボムティント BE01をラフに直塗り。時間が経つと発色してくるので、ベタッとつけすぎないように。ちょっとつけすぎたと思ったらティッシュで軽く押さえます」
これから楽しみたいのは「リップメイク」という瀬戸さん。今まで色つきリップなどが多かったそうですが、マスクのない生活が戻ってきた今、いろいろなカラーを試してみたいそう。
「現役時代に舞台で使っていた赤リップが家にたくさんあるんですよ。でも、退団してから一度も使っていなくて。普段メイクでの赤リップはまだちょっとハードルが高いんですよね。自分に似合う赤リップを見つけることが、これからの目標です(笑)」
瀬戸かずや
せと・かずや/12月17日生まれ、東京都出身。2004年に90期生として宝塚歌劇団に入団。雪組公演『スサノオ/タカラヅカ・グローリー!』で初舞台を踏み、その後花組に配属。愛称は「あきら」。2010年『麗しのサブリナ』で新人公演初主演、2016年『アイラブアインシュタイン』でバウホール公演初主演、2020年『マスカレード・ホテル』で東上公演の主演を務めた。2021年7月『アウグストゥス−尊厳ある者−/Cool Beast!!』東京公演千秋楽にて退団。Instagram:@kazuya.seto_akira
シャツ¥8,910〈musubore〉 ジャケット参考商品〈yae〉(以上 アンティローザ)
パンツ¥41,800(テーロプラン カスタマーサポート〈テーロプラン〉)
ピアス¥16,000(ヨア)
ネックレス¥30,800(エトワライト)
右手リング¥18,700、左手リング¥11,000(リキッド)
撮影/風香 ヘア&メイク/加藤志穂(PEACE MONKEY) スタイリング/滝沢真奈 構成・文/淡路裕子
※こちらで紹介したコスメは瀬戸さんの私物です。ブランドへのお問い合わせはお控えください。
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。