オーガニック好きに贈りたい本|早坂香須子のhappy organic cosme![最終回]
3年半続いたこの連載は、今回が最終回。最後ということで、私のフィロソフィーを伝えたいと思い、おすすめの本をご紹介します。私がオーガニックやナチュラルに目覚めたときから愛読している教科書的なもの、この連載で話をしてきたデリケートゾーンのこと、そして、オーガニックやナチュラルを選ぶ理由がまとまっています。情報が多い現代だからこそ、自分なりの美の哲学を見つけるきっかけにしてもらえたらいいなと思っています。
オーガニック好きに贈りたい本
オーガニックを選ぶと、ソーシャルなベネフィットになります
「最近よく耳にする、“サステイナブル”や“SDGs”は、オーガニックやナチュラルコスメも然しかり。キレイになりたいから選んでいるコスメが、生産者のサポートにつながっているとわかっていれば、心まで美しくなれると思います。世界を変えられるのは、やはりひとりひとりの力。できることからやってみる、それを知れる1冊です」
『社会派化粧品 social cosmetics』
著者:萩原健太郎/キラジェンヌ
“本物を見分けるセンス”が手に入ります
「私がオーガニックを勉強し始めたときから参考にしている本。これを読みながらバームや入浴剤を手作りしていました。オーガニックコスメの老舗“ニールズヤード”の創設者が監修していて、植物のことなどもわかりやすく書いてあります。まだまだオーガニックやナチュラルが曖昧な世の中で、本当に求めるものを見つけたいときのヒントにも」
『アロマセラピーコスメティックス』
著者:ロミー フレイザー/双葉社
デリケートゾーンと向き合うことは、自分を大切にすることだと気づいて
「この連載でも取り上げてきた“デリケートゾーン”のこと。『美的』読者世代の方なら、生理やパートナーとの関係、妊娠、出産といった悩みを感じるパーツですが、それだけではなく、女性が美しくいるためにケアすべきパーツでもあります。一生付き合っていく体のことを深く知れる1冊。すべての女性に読んでもらいたいです」
『感じるところ』
著者:森田敦子/幻冬舎
心地よさで選びながらオーガニックを楽しんで
私は、体調不良による食生活の見直しがきっかけで、オーガニック植物がもつパワーを実感してきました。自分の体や肌に向き合うと、食べるものや触れるものすべて、五感が気持ちいいと感じるものを選びたくなり、気づくとオーガニックに囲まれているようになったのです。
この連載を始めてから、オーガニックアイテムを購入できるお店が多くなり、雑誌やSNSによる情報も増えたので、皆さんにとっても身近な存在になったと思います。もはやオーガニックだから選ぶのではなく、キレイになるから選ぶことが当たり前にできるようになりました。
オーガニックアイテムを作るには、豊かな土壌と確かな知識をもった生産者が必要になります。私たちが選ぶことで、オーガニックの世界が循環し、地球環境への負荷が減ります。
まずは“香りがいい”“かわいい”がきっかけで充分。それが、実は社会貢献にもなっていると知っておいてもらえたら、うれしいです。
オーガニックは生活に寄り添う存在。使い続けることで未来の美しさにも目覚めて。ーーーby 早坂香須子
『美的』2020年1月号掲載
撮影/平本泰淳 スタイリスト/シダテルミ 撮影協力/UTUWA 構成/越後有希子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。