西の国から美的通信vol.18 月桃を求めて沖縄へ(1)~月桃の花編~





その後、これまた取材で出向いた沖永良部島でのこと。月桃の葉でよもぎ餅がちまきのようにキレイに巻かれていたのです。聞けば、月桃には抗菌作用があるからとのこと。南の島では美容だけではなく、普段の生活に今も息づいている月桃にますます魅かれていきました。以来、いろんな偶然が重なって、西の国美的通信の沖縄発1発目の記事は、“月桃”にしようと、ずいぶん前から決めていたのです。
数ある月桃商品の中で、どこかとっておきの月桃コスメを作っている会社はないかしら? いろんな人脈を駆使してご紹介していただいたのが、ムーンピ―チさん。昨年12月、東京・青山のあるカフェ(※このカフェがこの旅の行く末を握るキーポイントになってきます…)で、代表のうすき友美さんに初めてお目にかかりました。うすきさんとは初対面だったにも関わらず、すぐに意気投合。お互いになぜか初めて逢った気にならない、不思議なご縁でした。
早速、商品を見せていただくと…、あれれれ? このパッケージ見覚えあります! そう、美的本誌でも(大高さんが)紹介されていた商品だったのです。正直、思いました。全然違う方面の人脈をたどっていったのに、あぁぁぁ~かぶっちゃったと。それでも、商品コンセプトもさることながら、うすきさんの商品に対する愛をとくとお聞かせいただくにつれ、私も自ら体験して自分の言葉でご紹介したいと思いました。商品の体験談はまた後日にご紹介させていただきますが、このような思いが私を月桃の本場・沖縄に飛ばせたのです。
きっかけはうすきさんが何気なく発した言葉にありました。「4月にね、月桃の花が咲くのよ」。すでに、ムーンピーチのサーキュレイトオイルの虜になっていた私は、へぇ~月桃の花ってどんな風に咲いているのだろう? サ―キュレイトオイルみたいにすがすがしい高貴な香りが辺り一面に漂っているのかな? 私の想像は果てしなく広がります。
そこへうすきさんのひと声。「来年の春(つまり今春)は、月桃の花を摘みに沖縄に行こうかと思っているの」。すかさず、言いましたよ。「私も月桃の花、見てみたい。取材に伺ってもいいですか?」。西エリアの取材になれば、本連載のテリトリーになるはず! こうして、沖縄取材を昨年暮れに決めました。
そして、月日が流れ4月。仕事の関係で、私の沖縄入りは月末になりましたが、それがかえって好都合となりました。というのも、今年の沖縄はなかなか暖かくならなくて、花が一向に咲こうとしないのです。しかし、私たちが到着するや否やで、待っていました♪ とばかりに、ある島の月桃の花は一気に開花。絶妙な、本当に絶妙なタイミングに、うすきさんも私も有頂天になりました(笑)。
月桃の花が咲いている辺り一面に、サーキュレイトオイルの香りが漂っている!?…という想像は、いとも簡単にはずれてしまいましたが、鮮やかなグリーンの葉の中に咲く、白地に淡いピンクの紅がさす月桃の花は、それはそれは凛と咲き誇っていて、思わず見とれてしまうほど。いくつも同じ形の花を見尽くしていると、「なんか桃色のトウモロコシに見えてきた!」と言ううすきさんの言葉もまんざらでもなく(笑)。
触るとプリプリとしている弾力性のある月桃は、右の写真を見ていただいても分かるように、小さな桃のような実がいくつも連なっているのです。
うすきさんによれば、どうやらこの花を使ってこれから新しい商品ができないかどうかの実験を始めるのだそう。うすきさんが月桃に出合って11年。それからずっと、月桃のパワーに魅せられ、虜になっていらっしゃる方が挑戦する試作なだけに期待も大いに高まります。
さてさて、大枚はたいてやってきた沖縄取材。もちろん、これだけで終わるはずがありません。今回はいろんなご縁をいただいて、興味深い取材ができたり、おもしろそうな美容粧剤にも出合いました。
詳しくは追々ご紹介させていただきますが、ひとまず次回はこのムーンピーチの商品を使った、ラグジュアリーな全身トリートメントの体験記です。肌に吸いつく手の平の触感がどうにもこうにも忘れられない、ゴッドハンドのセラピストさんによる、沖縄ならではの至極のリラグゼーションです。乞うご期待!
<取材協力>
レセラ(有)(ムーンピーチ)
http://www.rethera.co.jp
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。