美的GRAND
メイクHOW TO
2021.10.8

【考える肌】ベースメイクは塗らないより塗った方が肌にいい

雰囲気で語られがちな美容。でも、理論を軸に「なぜ」「どうしたら」を考えてみると、視界が晴れて悩みも解決することがあります。「考える美容」の第2回は、日中の肌ケアとベースメイクとの関係です。【大塚真里「考える美容」vol.2】

ファンデーションは肌に悪い…って本当!?

あるブランドの顧客調査で、多くの人が「ファンデーションは肌に悪いから、できるだけ塗りたくない」と思っている、という結果が出たそうです。

ベージュ色のもの=色素だから肌に悪い、というイメージかもしれません。でも、イメージだけでなくファンデーションに含まれる原料について知り、考えてみると、下地やファンデーションなどのベースメイクは日中の肌にとって必要なものであることが分かります。

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ベースメイクアイテムの色のもとは、天然の鉱物(ミネラル)を砕いたり、焼いて発色させて作った「顔料」です。赤や黄色、茶色などさまざまな色の顔料を組み合わせて、肌になじむ色を作り上げています。さらに、紫外線を散乱する酸化チタンという白い顔料も使われています。

写真のようなルースタイプのファンデーションは、この顔料のブレンドだけで作られているものがほとんど。パウダーファンデーションにはオイルなどの“つなぎ”が入り、リキッドファンデーションはさらに多くのオイルや水、美容成分が入っています。

顔料は肌を覆っているだけで悪影響を及ぼすことはなく、肌に浸透する「染料」とは異なるので、色素沈着することもあり得ません。肌に優しいUVカット剤の酸化チタンは、むしろ塗っていた方がいいのです。

さらに、最近のベースメイクは美容乳液やクリームと同レベルの保湿成分が配合されたものが主流になっていて、日中の肌を潤いの膜で包み込み、紫外線や大気汚染などによるダメージも防いでくれます。
試しにスキンケアだけで過ごす日と、その上にベースメイクをして過ごす日を比べてみると、後者の方が潤っていることに気づくと思います。

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いや、メイクした日の方が乾くんですけど…という人には、ぜひ、スキンケア効果の高い下地やファンデーションをお勧めします。
下地やファンデーションは、技術の進化や仕上がりのトレンドの変化があるので、ひとつ使い終わったら新作に切り替えていくことをお勧めしていますが、この秋は特に、スキンケア効果を重視したものが多く出ている印象です。中でも個人的に気に入っているのがこの3つ。

左の3品は、リサージの下地不要ファンデーション「カラーメインテナイザー」。カバータイプの「C」とナチュラルタイプの「N」にはそれぞれ「しっとり」と「さっぱり」があり、スキンケア効果もメイク効果もデラックスな「DX」も。
肌と一体化するように密着し、ツヤ感も自然で、これさえあればいいというぐらい大好きなファンデーションです。

その右隣が、コスメデコルテのオールインワンベース「ザ スキン ミニマリスト」。下地とファンデーションの中間のような淡いピンクベージュ色で、カバーしつつも抜け感のある心地いい仕上がり。
右端はエレガンスの下地「グロウリフティング ベース BE900」。淡いベージュ色で程よくカバーし、引き締まったいい感じの肌を作ってくれます。

右の2品は、今日はファンデレスで軽やかに過ごしたいけれど、単なる下地ではもの足りない、気分が上がらない…というときにおすすめ。

『美的グラン』秋号で担当したベースメイク特集でも、これら3品含めたくさんのおすすめアイテムをご紹介しているので、チェックしていただけたらうれしいです。

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エディター
大塚真里
NY生まれ、東京で育つ。出版社のオレンジページで美容雑誌の編集を務めた後、化粧品メーカーのクリエイティブ担当を経て独立。『美的グラン』『美的』『Oggi』などの雑誌や書籍の編集、広告制作を手がける。著書は『キッチンには3本のオイルがあればいい』、『石けんオフメイクシリーズ』(ともに文藝春秋)。

(サイト)

tsukuru-beauty.net

(SNS)
Instagram @mariotsuka

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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