すっぴん美肌を育むケア 鉄則ケア4┃シミ、ニキビ、シワ、肌荒れ、乾燥にも。 スーパー成分「L-システイン」の正体を探る!
注目の美肌成分「L-システイン」は
体に欠かせないアミノ酸から生まれる成分
いま最も注目の美肌成分といえば、なんといっても「L-システイン」。
なぜならシミ、ニキビ、シワ、肌荒れ、乾燥など、ほとんどの悩みに手応えを実感させてくれるから。そのマルチっぷりは、もはや只者ではありません。「L-システイン」とは、皮膚や髪の毛・爪などに多く存在するアミノ酸の一種。体内で必須アミノ酸のひとつであるメチオニンから産生される成分なのですが、欠乏状態になりやすいため、準必須アミノ酸と呼ばれています。
なぜ「L-システイン」は、肌悩みをことごとくケアできるのか? それは「L-システイン」ならではの分子の構造に秘密があります。体内には数千を超える酵素があり、そのうち約30%が「L-システイン」の分子の一部と同じ構造をもっています。そのためさまざまな酵素の材料になったり、なまけつつある代謝を活性させることができるのです。肌をエネルギーで満たし、新しい細胞を生み出し、細胞が垢となり剥がれ落ちるまで、さらに外的刺激による悪影響を徹底的に阻止。肌の生まれ変わりに関わるあらゆる場面で、あるべき状態に導いてくれる成分といえるでしょう。
代謝を活性し、肌をあるべき状態にしてくれる
「L-システイン」の働きがもたらすものは…?
あるべき状態に戻る…。それは乾燥もシミもニキビも無縁の10代の肌を目指すサポートができるということ。乾燥しているから潤い成分を補給する、ニキビがあるから皮脂分泌を調整するといった対処療法とは違う、抜本的なケアができるのです。
健康な細胞が生まれ、健全に成長すれば、当然ながら乾燥知らず。くすみやニキビの原因となる角質肥厚も防げます。またシミにいたっては、メラニンが生成され排出される工程のなかで、5つものポイントで効果を発揮。メラニンの生成命令を発するPOMCの産生を抑制し、メラニンの素ともいえるチロシナーゼの活性を抑え、できてしまったメラニンが黒くならずに透明化するように働きかけ、それでも黒くなってしまったメラニンの黒色が薄くなるよう促進し、メラニンを含む角質のスムーズな排出を促します。これだけのポイントで働くことが科学的に判明している成分「L-システイン」は、お肌のための優れた成分といえるでしょう。
飲みすぎにも一役買う?
「L-システイン」のうれしいおまけとは?
さらに嬉しいことには、アルコールの代謝を促進する効果があるというおまけつき。お酒を飲んで気持ちが悪くなったり、二日酔いになる原因は、アルコール代謝生成物のアセトアルデヒドにあるとされています。体内に入ったアルコールは、アセトアルデヒド→酢酸と代謝されるのですが、「L-システイン」にはこの代謝を促進する酵素を活性化させ、アセトアルデヒドを早く消失させる働きが。またアセトアルデヒドを毒性が低い成分に変える作用も。これが「L-システイン」が飲み過ぎや二日酔いに効果的といわれるゆえんです。
すっぴん美肌を育み二日酔いにも効く、まさに夢のような成分である「L-システイン」には、残念なことがひとつあります。それは食べ物からは摂取しにくいこと。大豆・雑穀・ハチミツ・柑橘類・鶏肉・卵など身近な食品に含まれているにも関わらず、その構造特性からL-システインの形で取り入れるのが難しいのです。シミ・そばかすなどの色素沈着の治療には、より多くのL-システインが必要ですので、医薬品を利用するといいでしょう。
イラスト/きくちりえ
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