お悩み別ケア
2024.11.8

【実態調査】秋ゆらぎはどうして起こるの?『美的』読者の疑問に専門家が回答!

気候変動ゆえか唐突に到来する秋の気温と湿度の極端な低下で、春の花粉の時期と似たような肌あれを感じる人が増えています。普段どおりお手入れしているはずなのに、肌が乾燥する、ニキビができやすい、いつものスキンケアに刺激を感じる…etc.そんな症状に心当たりがある人は、自分にぴったりの対策を早めに始めて──!

美的クラブへの実態調査も! “秋ゆらぎ”にまつわる、『美的』読者の疑問に答えます

ニット¥24,200(ROSE BUD ルミネエスト新宿店〈mici〉) ピアス/スタイリスト私物

ウォブクリニック中目黒総院長

高瀬聡子先生

コーセー皮膚・薬剤研究室

岸田さくらさん

\美的クラブに緊急アンケート!/

Q.どうして秋ゆらぎは起こるのでしょうか?

A.気温と湿度の急激な変化に肌が対応し切れずゆらぎ症状が秋にも勃発!
酷暑が続き、残暑も長引いていたのに、ある日を境に気温も湿度もぐっと低下。「あれ? 肌寒い…」といったように秋の深まりを突然感じるのが、ここ数年の特徴です。

「肌表面の角層には、外部環境を体内に悪影響としてもち込まないようにコントロールする『バリア機能』が備わっています。けれども、秋口の肌には夏の強い紫外線などによるダメージがまだ残っていて、バリア機能が低下しがち。気温と湿度の少しずつの変化には対応できても、急激な落差にはバリア機能が追いつかず、肌の乾燥、赤み、むずがゆさといった、ゆらぎ症状が近年、秋にも現れやすくなっているといわれています。ブタクサなど秋アレルギーをおもちの人は、さらに注意が必要です」(高瀬先生)

秋ゆらぎを立て直すには、肌のバリア機能を正常に整えることが大切。同時に、潤いを吸収してため込む力である角層の『水分保持能』の改善を図ることも大切、と教えてくれたのは、コーセーの研究員・岸田さん。

「通常の保湿に加え、セラミドやライスパワー®No.11など、水分保持能をサポートする働きをもつ成分を意識的に取り入れると、秋ゆらぎはリセットされやすくなります。角層はできてから自然に剥がれ落ちるまで約2週間。しっかりケアできれば、1週間で違いを実感できることも少なくないので、頑張ってください!」(岸田さん)

肌には状態を立て直す力があります。秋ゆらぎも改善されるのでご安心を――by高瀬先生

バリア機能はもちろん、水分保持能をケアすることも、早期改善のカギ――by岸田さん

 

Q.刺激は感じないけれど、秋から肌が乾燥しやすくなります。これは秋ゆらぎ?(システムエンジニア・33歳)

A.秋ゆらぎの初期サインが「肌の乾燥」です
「肌の乾燥は、バリア機能が低下したことで起きた肌内部の炎症が悪化しているサインであり、刺激を感じないからといって放っておくと、くすみ、ゴワつき、ニキビなど、さらなる肌あれにつながることも。早々に保湿を強化し、肌のバリア機能を整えましょう」(高瀬先生)。

10月から12月にかけてはさらに空気の乾燥がぐっと進み、肌の水分蒸散量も高まるので、今すぐの対策が肝心です。

 

Q.いつものスキンケアの肌なじみが、秋口になると悪くなるのは気のせい?(営業事務・32歳)

A.角層状態が悪化し、浸透しにくくなります
バリア機能も水分保持能も低下しがちな秋口の肌は肌の生まれ変わりの周期が乱れやすく、古い角質が肌表面に蓄積して角層が厚くなりがち。

「スキンケアの肌なじみの悪さのほか、肌がゴワつく、メイクのりが悪いといった症状も秋ゆらぎによって起きた角層状態の悪化によるデメリットなので、心当たりがある人は対策を」(岸田さん)

 

Q.きちんとUVケアをしていたはずなのに、秋口にはいつも肌がくすむのはなぜ?(保険会社営業・28歳)

A.メラニンに加え、古い角質の蓄積も原因に
肌のくすみ自体は、秋ゆらぎが直接的に関係しているとはいえないけれど、バリア機能と水分保持能の低下による古い角質の蓄積や肌の乾燥も原因のひとつに。

「冬が近づくにつれて、肌色は明るくなることがコーセーの研究結果でも明らかに。秋からは美白ケアにも力を入れると、良い結果が得られると思います」(岸田さん)

 

Q.秋は吹き出物が多発。これも秋ゆらぎのひとつ?(食品メーカー勤務・29歳)

A.皮膚科で診てもらいつつ、生活習慣の見直しを
「吹き出物やニキビが多発するのは、秋ゆらぎがかなり進行しているサイン。皮膚科医に相談を。免疫力の低下や自律神経の乱れも、吹き出物やニキビの悪化につながるので、秋は食事と睡眠にも気を遣いましょう。夏はシャワー派の人も上質な睡眠をとるために、秋からは入浴を心掛けて。ビタミンCやリコピン、アスタキサンチンといった抗酸化成分を含む食材をとったり、納豆やみそ汁など、発酵食品も肌と体の健康を整えるのに効果的です」(高瀬先生)

 

『美的』2024年12月号掲載
撮影/川原崎宣喜 ヘア&メイク/小林未波(PEACE MONKEY) スタイリスト/川瀬英里奈 モデル/安倍 乙 構成/北川真澄

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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