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スキンケアニュース
2024.4.3

平岩紙さん「40代、鏡を見ることが減った。気にしすぎないことが肌にはいい気がします」美的GRAND

ピュアな美しさを育む優しい日常。「紙のように白いから」と名づけられた芸名のとおりの白美肌。その美しさは、日常を大切にする、柔らかな人柄から

平岩 紙 ピュアな美しさを育む優しい日常

「雪のように白い」とはこういう肌なのだと思った。この日の撮影でのベースメイクは、目周りを少し抑えた程度で、ほぼ素肌。シミもほとんどない透明感ある肌にくぎづけになった。所属する劇団主宰の松尾スズキさんがつけた芸名に納得させられる。でも、白美肌がゆえの困り事もあるようで…。

長年のコスメ難民を卒業。朝晩のパックが気持ちいい

「仕事を始めた頃、“女子大生1”のような名もない役のときは周りから浮かないよう、ファンデーションは濃い色を使っていました。今もカメラの前に立つと、照明さんが『白いな…』と照明を再調整されることがあって、申し訳ない気持ちになります…」

プライベートでは眉を描く程度で、ほぼノーメイク。日焼け止めはほとんど使ってこなかったと聞いて驚く。美容には無頓着で、長年“コスメ難民”だったけれど、気に入ったアイテムと出合い、定番のお手入れが確立したことで、肌の心地よさを感じるように。

「メイクをしなかった日はお湯や水だけで洗顔をし、美容液とホホバオイルでお手入れしています。肌に過保護になりすぎないようにケアしています。というのも、ズボラなので、少ない工程じゃないと続かなくて。共演者の方に勧められて、冬から朝晩のパックを始めたら、肌の調子が良くなりました!20代の頃は吹き出物にも一喜一憂していましたが、肌を気にしすぎないことが私にはいいのかもしれないと気づきまして、40代になると、鏡を見る時間がグッと減りました(笑)」

舞台でバックヌードになるため、体を引き締めようと始めたキックボクシングは8年続けている。ボディと共にフェースラインも上がり、体が健康になる中で、心も前向きになってきたそう。

ネギをもっている姿も、ちゃんとリアルに見える役者でありたい

恥ずかしがりで人前が苦手ながら、「大好きな“ごっこ遊び”」の延長で飛び込んだ芝居の世界。あるときは物語と観る人をつなぎ、あるときは物語をかき回す。舞台だけでなく、映画やドラマに多く出演し、声の仕事でも活躍するなかで、今やその演技と存在感は唯一無二。自身の芝居に「ちぐはぐな感じがあった」という時期を経て、自由に演じられるようになったのは、30代半ばだった。

「やっと自由に体が動き、思うように声が出るようになって。それまでずっと自分のことで精一杯でしたが、周りのお芝居に反応しながら、自分を自由に奏でられるようになった感覚でした。と言いつつ、今も自分の演技には満足できず、反省の日々ですが…」

縁側でお茶を飲んでいるような、穏やかな空気で包んでくれる平岩さん。その柔らかでチャーミングな人柄に和む。

「よく、『まんまだね』と言われるのですが、その“普通さ”が個性なのかな、と。役者は見た目の変化が伝わりやすい職業ですから、これまで生きてきた部分を皆さんに見ていただけたらと思います。電車に乗っている姿も、ネギをもっている姿も、リアルに見える人でありたい。私にとっては、普段の生活をちゃんと生きることが、表現の幅を広げてくれる気がしています」

「恥ずかしさ」を覚えながら。白髪でお下げが目標!

シャツ¥47,300(ケイコ ニシヤマ) パンツ¥35,200(08ブック〈08サーカス〉) サンダル¥97,900(ラディモ・インク〈ジアボルギーニ〉) リング/スタイリスト私物

10代の頃から「おじさんみたいな服」が好きで、父親と服をシェアし、メンズの大きなニットをワンピース風に着ていたこともある。古着も好きという平岩さん、この日、私服で着ていたヴィンテージのコートが素敵だった。

「迷って迷って、思いきって買いました。自分史上最高額です(笑)。ハイブランドの服なんてもっていなかったのですが、40代も後半になり、やっと着てみてもいいかなと思えたし、おばあちゃんになっても着れるなと思って。袖を通すと、背中を押してくれるような感じです」

4月からの朝ドラでは、弁護士を目指す主人公の同級生を演じる。多忙な毎日で、仕事に出かけるときは家を出てすぐ、「空を見上げる」ことが習慣に。

「他界した祖父母や、飼っていた犬や猫がいるかな、と思いながら、『今日も見守ってくれてありがとう』と挨拶をすると、不思議と落ち着くんです。空や道端に咲く花など、自然のものは、ずっと変わらずにそれぞれの営みを続けていて、そのあるがままに美しさを感じます。人間も同じ生き物だと思うと、見習いたいなと思うんです」

「恥ずかしさをもっている人」。松尾さんが語った劇団採用の理由は、平岩さんが今も大切にしている言葉。

「恥ずかしさを知るということは、私にとっては、役者としても人間としても大切な気がしています。物事にあまり執着することがなく、人生全般において、『ま、いっか』とか、『死ななきゃどっちでも大丈夫』という感じで生きています(笑)。お仕事では、体に良くないんじゃないかと思うくらい毎回緊張していますが、必要としてもらえる場がある限りは、好きな芝居を続けていきたいです。いつか挑戦したいのは、朝ドラのナレーション。見る方の日常になるドラマで、物語に寄り添って語るお仕事に挑戦してみたい。そしておばあちゃんになったら、真っ白な髪でお下げをしたいです!」

Beauty Routines キレイを導くマストアイテム

やっと出合えた、リピ買いアイテム


右/オーガニックのKEIKO種一番絞り100%のホホバオイル。「ホホバオイルがいいと聞いて検索していたら、丁寧な作りに惹かれました。さらっとしているのにしっかり潤い、肌が心地いい」
サンナチュラルズ プレミアムピュアジェイオイル 40ml ¥5,720

左/国産の米ぬか、大豆エキス、納豆菌の発酵エキス100%の無添加美容液。「何年も洗顔後に使い続けています。疲れてザラついた肌もリセットされるんです」
オリファ 発酵専攻エッセンス 1.4ml×6本入り(6日分)¥2,640

柔らかに香る、大好きな香り


ハーブや柑橘が爽やかに香るオーデコロンと、トスカーナに自生する植物の花や葉、つぼみなどを用い、数世紀にわたり変わらない製法で作られるポプリはずっと好きな香り。
「洗練された香りの中に、どこか薬草のような清潔感があって。オーデコロンはクローゼットに振っておくと、着替えるときにほんのりと香るのが好き。ポプリは小袋に入れ、チェストにも入れています」
右から/サンタ・マリア ・ノヴェッラ オーデコロン ポプリ 100ml ¥18,810、同 ポプリ 100g ¥4,840

好きなお菓子とお茶で癒しの時間


右/チョコレートのフルコーティングも贅沢なロングセラー。「味もサイズもすべてがちょうどいい。満たされるので常にストック中」
ロッテ チョコパイ 6個入り ¥356(パッケージは変更になる場合あり)

中/北海道・小樽市銭函で作られるかりんとうはごまの風味が香ばしく、軽い食感。「北海道におばあちゃんがいる友人の手土産からハマりました。やわらかめで食べやすく、味も好み。現地でしか買えないので少しずつ食べています」
札幌千秋庵 銭函金助 ¥390

左/3年以上育てた有機茶葉と茎を熟成させ、焙煎。カフェインが少なめで、まろやかな味わい。「体に優しく染み込むようなおいしさです」
播磨園製 茶 有機三年番茶ティーバッグ 5g×24個入り ¥907

Profile
平岩 紙
ひらいわ・かみ/1979年大阪府生まれ。2000年より「大人計画」に参加。舞台のみならず、数多くの映画やドラマ等に幅広く出演。主な出演作に連続テレビ小説『とと姉ちゃん』、ドラマ『監察医 朝顔』『侵入者たちの晩餐』など。4月1日スタートの連続テレビ小説『虎に翼』(NHK)では主人公の大学の同級生を演じるほか、4月スタートのドラマ『ブルーモーメント』(フジテレビ系、毎週水曜22時~)にも出演。

 

『美的GRAND』2024春号掲載
撮影/YUJI TAKEUCHI(BALLPARK)ヘア&メイク/板垣実和 スタイリスト/岡部美穂 構成/松田亜子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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